犬が『気まずい』と感じている時に見せる仕草や行動5つ

犬が『気まずい』と感じている時に見せる仕草や行動5つ

愛犬がいたずらをした形跡を見つけた時にそっと様子をうかがうと、愛犬が気まずそうに見えることがないでしょうか。犬はいたずらや隠しごとをしようなどという考え方はしないといわれています。なのに、なぜ気まずそうにしているのでしょうか。犬が気まずいと感じているように見える時の仕草や行動について、考えてみたいと思います。

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犬が持っている感情

満面笑顔の犬

犬と人間は、脳の構造や各部位の役割に大差がなく、共に多くの感情を持っていると考えられています。

しかし、情動を管理している大脳のうち、人間はより複雑な精神活動を担う新皮質の割合が高く、犬はより本能に基づいた行動や情動活動を担う古皮質の割合が高いことが分かっています。

そのため、犬は言葉を持たず論理的な思考は苦手であり、嘘をついたり他者を貶めようとするような悪意を持っていないと考えられています。つまり、犬に見られやすい感情は「喜び・怒り・恐怖・安堵」の4つであり、自分の行為をごまかしたり罪悪感を持ったりすることはないといわれているのです。

もっとも科学的なエビデンスがあるわけではなく、実際のところはわかりません。ただ、愛犬を見ていると「いたずらをごまかそうとしている」とか「隠しごとがばれないかと気まずそうな様子だ」などと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回は、愛犬が「気まずい」と感じているように見える時の仕草や行動について、考えてみたいと思います。

犬が気まずいと感じているように見える仕草や行動

気まずそうな犬

ここからは、犬が気まずいと感じている時に見せる仕草や行動について解説します。

1.目を逸らす

愛犬を見た時に目を逸らされると、いかにも何かをごまかそうとしているとか、気まずさを隠そうとしているように感じます。それは私達人間も、気まずい時に相手の視線を正面から受け止められずに目を逸らしてしまうからでしょう。

ただし、犬にとって「目をそらす」という行為には、相手に対して「敵意がないことを伝える」意味と、「ストレスから逃れようとする」意味があるといわれています。

飼い主さんがいたずらの形跡を見つけて愛犬を見た時の様子から叱られそうだということを察知した犬が、「嫌だ、怒らないで!」という気持ちで見せている行動なのだと考えられます。

2.背を向ける

目を逸らせても感じているストレスが軽減されず、逆に強くなった場合には、背を向けてしまうこともあります。

愛犬にとってはいたずらのつもりがなくても、飼い主さんにとっては「なんてひどいいたずら!」と感じるような行為だった場合は、目を逸らすだけではなく背を向けてしまうかもしれません。

3.口を閉じたまま

犬がリラックスしている時、口元が緩んで下の歯が見えていることが多いです。しかし、「ん?いたずらしたな!」と思って愛犬を見ると、しっかりと口を閉じ、神妙な表情に見えることがあるかもしれません。

犬は、何かに集中していたり、緊張や警戒といったネガティブな感情の時に、口を閉じます。つまり、飼い主さんの様子に緊張したために口を閉じているのかもしれません。

4.しっぽを下げ股の間に挟んでいる

犬がしっぽを下げて股の間に挟んでいる時は、恐怖を感じているときです。飼い主さんの様子に「なんか、すごく怒ってる!」と感じて恐怖を覚えているのかもしれません。

5.呼んでも真っ直ぐに来ない

愛犬の名前を呼ぶといつもはまっすぐに駆け寄ってくるのに、いたずらの痕跡を見つけて名前を呼んだ時にはうろうろして真っ直ぐに来ないことがあるかもしれません。これも、「いたずらをした気まずさから真っすぐに来られないんだな」と感じる行為です。

しかし、体の側面を見せゆっくりと蛇行しながら近づいてくる行動も、相手に対して「そんなに興奮しないで、落ち着いて!」という意味の行動だといわれています。

犬が気まずそうに見えるのは飼い主さんへの反応から?

叱られる犬

犬の感情に関する研究は進んでいますが、言葉でコミュニケーションを図れない犬の感情を詳しく知ることは難しく、本当に犬が気まずさを感じていないのか、もしくは感じているのかについては、当分の間ははっきりしないかもしれません。

ですから、今回ご紹介した行動は愛犬が「気まずい」と感じたから見せている行動なのかもしれません。しかし、愛犬が相手に落ち着いてほしくてみせるカーミングシグナルと一致していることも確かです。

そう考えると、愛犬が気まずそうに見える時の行動は、愛犬のイタズラに気が付いた飼い主さんの様子や行動を見て、叱られそうだと察知した犬が防衛本能から見せた行動である可能性が高いといえるでしょう。

まとめ

叱られて目をそらす犬

室内で飼育されるようになった犬達は、安全・快適な環境で衛生的に暮らすことができるようになりました。そのおかげで、犬の平均寿命が延びてきているのも事実です。しかし、犬の習性を理解していないと、強いストレスを与えてしまうリスクも高くなります。

強いストレスが続くと、次第に犬は問題行動を見せるようになります。愛犬が問題行動を見せた時には、ただその行動を叱りつけるのではなく、問題行動を引き起こした原因となるストレスを取り除くということも考えてあげる必要があるでしょう。

愛犬の仕草や行動から愛犬の心理を読み取り、お互いに快適な暮らしを送れるようにしたいものですね。

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