1.他に気になるものがある
犬は何かに夢中になっていると、他のことがおろそかになってしまうことはあります。おもちゃで遊んでいたりおやつを食べていたりするときはもちろん、どこかから聞こえてくる音やにおいが気になっているなど、何かに意識が集中していると飼い主さんのことが目に入らなかったり、呼ばれても聞こえなかったりします。
犬を呼んでもなかなか来ないときなどは、何かに夢中になっている様子はないか確認してみましょう。そうした様子が見られたら、手を叩いて犬の注目を集めるなどしてから呼びかけてみてください。または、食事や遊びなどが終わってから、改めてコンタクトを取ってあげましょう。
2.嫌なことがあると感じている
犬が飼い主さんに呼ばれているにも関わらず、聞こえていないふりをするように無視している場合、「行くと嫌なこと(怖いこと)が起こるかも」と思っているのかもしれません。
過去に名前を呼ばれて行ったら苦手な歯磨きをされたり、ハウスに閉じ込められて楽しい時間が終わったりというような経験がある場合にそのような態度を取ることがあります。
そのため、犬の名前を呼びながら叱ったり、叱るために呼び寄せたりすることはやめた方がいいでしょう。
名前を呼ぶときは、できるだけ犬にとっていいことが起こるようにすると、犬は呼びかけを無視するようなことが減ると思います。
3.拗ねている
犬も人間と同じように、拗ねたりいじけたりすることがあります。
飼い主さんにかまってもらえず寂しい思いをしていたり、自分の気持ちや意志を理解してもらえなかったりしたときなどに、拗ねて飼い主さんからのアプローチを無視することがあるのです。
明確に無視をしようという気持ちではなくても、「遊ぶ気になれない」ことで無視する形になってしまうこともあるでしょう。
4.疲れている
飼い主さんが呼んでいることはわかっていても、疲れ果てていて動けない、ということもあるでしょう。
散歩などでたっぷり遊んで体力を使い果たしている場合もありますし、苦手な病院に行ったりしつけトレーニングを頑張ったりして精神的な疲労を感じている場合もあります。
特に子犬や老犬のように体力が少ない犬や、環境が変わってストレスを感じている犬などに多く見られるので、当てはまる場合な意識してみてください。
5.聴力が低下している
これまでは呼びかけによく反応していたのに、少しずつ無視することが増えたという場合は、聴力が低下している可能性もあります。
老化現象で耳が遠くなっているだけでなく、若い犬の場合でも耳の疾患などが原因で聴こえが悪くなることがあります。
名前を呼んだときだけでなく、おもちゃの音や食べ物の袋の音など好きなものの音にも気づかないことが増えたら、聴力についても確認してみましょう。
まとめ
大好きな飼い主さんとのコミュニケーションやスキンシップを喜ぶ犬は、たくさんいると思います。しかし、そんな犬でも気分や状況によって、飼い主さんのことを無視してしまうこともあるでしょう。
ほかのことに夢中になっていたり、嫌なことが起こりそうだと察知したりすると、呼ばれても無視することがありますし、身体的な疲労やトラブルから反応できないということもあります。
犬から無視されることは、基本的にはあまり問題視する必要はありません。しかし、同じことが何度もくり返されたり、ほかの場面でもおかしいと感じることがあったりする場合は、犬の心身に異常が起きていないか、よく観察してあげてください。