犬の「困ったクセ」
飼い主を困らせる犬の困ったクセには、どのようなものがあるのでしょうか。
1.物をかじる
犬と暮らしていたら、一度は家具などをかじられた経験があると思います。このクセがあると、木くずやトイレシートなどを誤飲して体内に詰まらせる、電化製品が壊れて感電してしまうような危険性があります。
さらに部屋が汚れるだけでなく、愛犬の命が危険にさらされる可能性もあるのでやめさせるべきです。
2.リードを引っ張る
散歩中飼い主を引っ張って歩く犬は多いです。大きい犬や筋肉質の犬は特に力が強いので、飼い主が転倒してケガをする可能性があります。
また、道路に飛び出して交通事故に遭う可能性もあるためやめさせるべきです。
3.食糞
人間では考えられませんが、自分のウンチを食べる犬は多いです。
子犬時代はトイレの回数が多いため食糞させないように頻繁にお世話をしなくてはならず、筆者も悩まされました。
散歩中に他の犬や猫のウンチを食べる、同居しているペットのウンチを食べるという犬もいます。感染症にかかる可能性があるのでやめさせるべきです。
4.拾い食い
散歩道には落ち葉やドングリ、残飯など色々なものが落ちています。これらを飲み込んで内臓に刺さるなどの危険性があるのでやめてほしいですね。
稀に毒エサや針などをわざと置く人もいます。死亡事故も起きているので飼い主さんは地面をよく見て歩かなくてはいけません。
5.無駄吠え
通行人や宅配業者に吠える、留守番をしていると吠えるなど、犬の無駄吠えで悩んでいる人はたくさんいます。近隣トラブルの元になるのでやめてほしいですね。
犬の困ったクセをやめさせる方法
運動量を増やす
散歩で運動量を増やすと犬は疲れて大人しくなります。本来犬は1日の大半を寝て過ごす生き物なので、物をかじったり吠えたりするのは体力が余っている証拠です。
子犬の場合は歯の生え変わり時期で歯がかゆいということもあります。噛むおもちゃを与える、家具にカバーをつけるといった対策をとりましょう。
叱るときははっきり叱る
子犬時代は怖いものだらけだった犬でも、成犬に近づくと体力と自信がついてきます。引っ張りや言うことをきかないなどの反抗をするのもこの頃です。
犬が引っ張ったら飼い主はリードを引き、はっきり叱りましょう。犬と反対方向に行く、犬が知らないルートを歩いてみるのも良いです。
首輪は半分ベルト、半分鎖でできているハーフチョークがおすすめです。リードを引くとカチャっと音がして指示が伝わり、普段は程よく緩んでくれます。
天罰方式を使う
犬を上手く叱れない人はジャラジャラ音がする道具を使ってみてください。ペットボトルや缶にボタンなどを入れて持ち歩き、犬が悪さをしたら地面に投げて音を立てます。プラスチックや金属などハンドメイドの材料は音がよくするので、中に入れるものに向いています。
犬に罰を与える方法ですが音で驚かせるのが目的なので、必ず道具は地面に投げてください。
筆者の犬には引っ張りや拾い食いといったクセがありましたが、天罰方式でかなり改善されました。また家具をかじるクセもありましたが、道具を置いておくと近寄らなくなりました。
食事を変えてみる
生後間もない子犬は母犬にウンチを食べて片付けてもらうので、犬にとって食糞は異常ではありません。
ウンチには未消化の食べ物が含まれているため、犬は栄養を摂ろうとして食べると考えられます。つまり食べたものがしっかり消化されていれば食糞をしなくなります。
子犬用フードは脂肪が多く未消化で排泄されます。そのため子犬が食糞をしやすいのですが、生後半年を過ぎていれば成犬用フードに変えても良いです。
成犬の場合、動物性タンパク質が多いフードから植物性タンパク質の多いものに変えると効果が期待できます。
フードに葉物野菜をたくさんトッピングするとウンチに興味を持たなくなることもあります。何でも食べてくれる子なら試してみてください。
クセがついた原因を探る
食糞をする犬にはトイレの失敗をして叱られ、叱られないために片付けようとして食べるという場合があります。
問題行動をとるようになった時期や生活環境を見直してみると原因がわかるかもしれません。体に対してトイレが小さくないかなども関係しています。
一番の対策はウンチをすぐに片付けることです。成犬は1日1~2回の排泄で充分なので、飼い主さんはすぐに片付けて家を清潔に保ってください。
ストレスを減らす
飼い主がいない間に吠える、部屋を荒らす犬はストレスを感じていることが多いです。寂しい、不安、退屈などが原因です。
犬に急に長時間の留守番をさせるのは大変なので、まずはゴミ出しなどの短時間から練習してください。少しずつ時間を伸ばし、待っていれば飼い主は帰ると犬に理解してもらいます。
飼い主の入浴やトイレなど、ほんの少し離れるだけで不安がる犬は分離不安症の可能性があります。獣医師や訓練士に相談してみてください。
どうしても留守番できない子はペットシッターや犬の幼稚園に預けると良いでしょう。
まとめ
犬も人間も生きていると満たしたい欲求が存在します。食事・排泄・睡眠などの基本的な欲求から、安全な場所で暮らす欲求、遊びや散歩をしたい欲求などたくさんあります。
犬は感情を読み取るのが上手いので、飼い主が困るというのはわかります。それでも問題行動をとるのは満たされないものがあるということです。
犬にやめてほしいクセがあるときは、ふれあいを増やしてよく観察してください。ふれあいが多ければ改善する方法もわかってくるでしょう。