『ストレスサイン』は愛犬からのSOS!
犬も人と同じようにストレスを感じます。犬のストレスの原因となるのは
- コミュニケーション不足
- スキンシップ不足
- 構われすぎ
- 運動不足
- 本能的な行動の制限
- 生活環境の変化
- 不快な生活環境
などです。このほか、苦手な場所へ行ったときや苦手なことに直面したときなどにもストレスを感じます。
犬は上記したようなことが原因でストレスを感じても、それを言葉で伝えることができません。しかし言葉の代わりに、さまざまな仕草や行動でストレスサインを出します。
飼い主さんが愛犬のストレスサインに気づかないでいるとストレスが蓄積されて、心身の病気につながってしまうこともあります。ストレスサインはいわば愛犬からのSOSなので、見逃さないようにしなくてはいけません。
そこで今回は、見逃してはいけない『ストレスサイン』をご紹介していきたいと思います。
見逃してはいけない『ストレスサイン』は?
1.あくびをする
犬も人も眠いときにあくびをしますが、犬は『カーミングシグナル』としてあくびをすることもあります。犬のカーミングシグナルとは、自分や相手の気持ちを落ち着かせるためのボディランゲージのことです。
犬は緊張や不安、ストレスなどを感じたときにカーミングシグナルを出します。動物病院で診察されているときや飼い主さんに叱られているときなど、眠くなるような状況ではないときに愛犬があくびをしていたら、ストレスサインと考えていいでしょう。
2.自分の鼻を舐める
犬が自分の鼻をペロッと舐める仕草も、あくびと同様にカーミングシグナルのひとつであり、ストレスサインでもあります。不安に思うことや何らかのストレスを感じたときに、自分の気持ちを落ち着かせようとして鼻を舐めることがあるのです。
ちなみに食事やおやつを食べたあと自分の口や鼻の周りを舐めるのは、食べ物の味がしたり、満足している行為なので心配はいりません。
3.体をかく/体を振る
愛犬が後ろ足で体をかいていると、かゆいのだと思ってしまいますが、実はそうとは限りません。
犬はストレスを感じたときに、自分の体をかくことで気持ちを落ち着かせようとすることがあります。濡れていないのに体をブルブル振るのも、体をかくのと同様にストレスサインです。
例えば、トレーニングしている最中に愛犬が体を掻いたのなら「もうやりたくないなぁ」と、ストレスを感じているのかもしれません。「集中力が足りない!」なんて叱らずに、一息入れてあげましょう。
体をかく頻度が高い場合は、皮膚疾患が疑われます。脱毛や炎症などが起きてないかなどをチェックして、異常がある場合は動物病院へ。
4.足先をなめる/尻尾を追う
犬は退屈なときに暇つぶしとして足先を舐めたり、尻尾を追ったりすることがあります。そしてストレスを発散させるために、足舐めや尻尾追いをすることもあります。
足先を舐めたり、尻尾を追ったりする愛犬の姿をよく見かける場合は、何かストレスを抱えている可能性が高いです。足先がアレルギーや何らかの感染症で痒みを伴う場合は皮膚病です。ストレスから舐め始めて、そのの結果炎症を起こし痒みがでてしまうこともあります。見極めが難しいこともありますので、足を頻繁に舐めている場合は受診してください。
ストレスが原因の場合は、原因を取り除いてあげないと、生活に支障をきたすほど同じ行動を繰り返す常同障害という心の病気に至ることもあります。常同障害は、専門家の治療が必要になります。
5.吠える
愛犬の無駄吠えに悩む飼い主さんは多いですが、無駄吠えの原因はさまざまです。もしこれまであまり吠えることのなかった愛犬が急によく吠えるようになったのなら、その原因はストレスかもしれません。
犬はストレスがたまると、ストレスを発散するために無駄吠えをするようになることがあります。
この場合、運動不足やコミュニケーション不足といったストレスの原因を取り除いてあげれば、自然と吠えなくなるでしょう。吠えたときに叱ると、さらにストレスになるので気をつけましょう。
まとめ
今回は、見逃してはいけない『ストレスサイン』を5つご紹介しました。ご紹介したストレスサインを見逃してしまうと下痢や嘔吐、血便といった重度のストレスサインを見せるようになったり、心身の病気にかかってしまったりする可能性があるので注意が必要です。
愛犬のストレスサインに気づいたら、ストレスの原因を取り除いてあげたり、ストレスの原因となる対象に少しずつ慣らしてあげたりすることが大切。愛犬のストレスを軽減してあげるのも、飼い主さんの務めです。