1.こまめな声かけやアイコンタクトをする
犬は、群れ社会で生きてきた動物としての本能を受け継いでいて、仲間や大好きな相手とコミュニケーションを取ることに喜びを感じる動物です。そのため、一緒に暮らしている家族であり、大好きな飼い主さんとはこまめにコミュニケーションを取りたいと思っています。
もちろん、犬によって気質や性格は異なるため、あまりしつこくされると負担に感じる犬もいるでしょう。しかし、日常の中で「おはよう」「何してるの?」などちょっとした声かけをしたり、離れた場所にいてもアイコンタクトを取ったりといった行動は、さりげなく愛情が伝わるコミュニケーションです。
そうしたちょっとした行動の中でも、犬は自分の存在が忘れられていないと満たされた気持ちになりますし、飼い主さんからの愛情も感じることができるでしょう。
2.たっぷりスキンシップをする
飼い主さんとのスキンシップを好む犬も多くいます。頭やお腹をなでられたり、首や腰をマッサージされたりすることで、身体的な心地良さを感じるだけでなく、相手からの愛情を感じて幸福感も感じることができると考えられます。
言葉で通じ合うことがむずかしいからこそ、スキンシップを取って直接的に愛情をつたえてあげましょう。
ただし、犬が寝ているときや食事をしているときなどは、触られることを嫌がることがあります。また、触られたくない場所もあるでしょう。一方的なスキンシップをするのではなく、犬が本当に喜ぶタイミングや方法を考えてみてくださいね。
3.散歩や遊びで一緒に楽しむ
多くの飼い主さんは愛犬と散歩に出ていると思いますし、犬が遊ぶためのおもちゃも与えているでしょう。確かにそれは犬が喜ぶことではありますが、犬への愛情を伝えるためにはそれだけでは不十分かもしれません。
散歩に行っていても、飼い主さんは歩きながらスマホばかり見ていたりほかの飼い主さんと話していたりすると、犬は寂しさを感じることがあります。何かを見つけたとき、飼い主さんの方を振り返って「見て!」「あれなんだろう?」などと訴えかけても、飼い主さんが愛犬のことを見ていなかったら、とても悲しくなってしまうことでしょう。
そこで愛犬に対して返事をしてあげたり、にっこり笑ってあげたりするだけで、犬は満たされた気持ちになると思います。
遊びにしても、ただおもちゃをポンと与えておくだけではなく、飼い主さんが一緒に遊んでくれれば楽しさは倍増します。
4.犬の意思・感情表現を見逃さない
上記の通り、散歩や遊びのときに犬とその楽しさを共有することは、愛情を伝えて関係性を深めるために大切なことです。
そしてそれは、遊びのときに限ったことではありません。犬の意思や感情を無視することなく、きちんとリアクションを返してあげることもとても大切です。
犬の意思や感情はボディランゲージやちょっとした仕草にあらわれるため、よく観察しなければ見落としてしまうことがあります。犬が一生懸命訴えかけているものに気づかずにいると、犬は「この人には何も伝わらない」と思ってしまい、信用を失ってしまうこともあります。
5.犬の行動をしっかりと評価する
犬に愛情を伝えるためには、犬の行動をしっかりとほめてあげることが効果的です。ただし、無条件に「いいこね」「可愛いね」とほめるよりも、犬が考えて行った行動に対して評価をする方がより効果的だと考えられます。
犬は、狩りや害獣駆除、牧羊・牧畜、護衛など人間とともに仕事をしながら長い歴史を歩んできた動物です。そのため、自分がした仕事をほめて認めてもらうことに、大きな喜びを感じます。
犬のしつけトレーニングやドッグスポーツに一緒に取り組み、一緒に課題をクリアして愛犬の行動を認めてあげると、犬は幸福感や充足感を味わうことができるでしょう。
まとめ
犬は、自分の意思や感情を認めてもらうことや、適切なコミュニケーションを取ることで飼い主さんからの愛情を感じることができます。それは決して専門的な知識や膨大な時間が必要なことでもなく、むずかしいことでもありません。
日常生活のなかで、ちょっとしたコンタクトを取ったり、愛犬の様子に目を配ったりすることで十分叶うことばかりです。
愛犬の気持ちに鈍感にならないように気をつけて、日頃からこまめに関わりを持ってあげましょう。