犬を一目惚れや見た目だけで即決してはいけない理由
1.犬との生活は現実と理想とでは大きく違う
犬を一目惚れや見た目だけで即決すると、思い描いていた犬との理想の生活と、現実との違いに悩まされることになります。
愛犬と毎日のお散歩を理想とする人がいますが、全ての犬がお散歩を好きなわけではありません。外の世界を怖がり、慣れるまでに数カ月も数年もかかる犬だっています。諦めず、根気強く付き合ってあげなければなりません。
子供たちの教育に良い影響を与えてくれるのではないかと期待して犬をプレゼントする人がいますが、子供と犬の相性が良いとは限りません。子供が苦手な犬もいますし、あまり人に興味を示さない犬もいます。
飼い主の外出時には玄関先でお見送りをし、帰宅すると大喜びで出迎えてくれる愛犬。実際には、そうではない犬もいます。
部屋のあちこちで粗相やマーキングをすることもあります。物を噛んでボロボロにしたり破壊したりすることもあります。庭に出せば穴を掘りをしたり、植えられた花を掘り返したり、イタズラだってたくさんします。
こんなはずじゃなかった、だけど返すこともできない、譲り先もない、捨てるわけにもいかないと、悩む人がいます。室内で一緒に暮らすことが理想だったはずなのに、いつの間にか庭や玄関先に繋がれっぱなし…なんてことがあります。
犬との生活は現実と理想とでは大きく違うため、一目惚れや見た目だけで即決しない方がよいです。
2.段々とお金がかかるようになることに対応できない
犬を一目惚れや見た目だけで即決すると、段々とお金がかかるようになることに対応できないことがあります。
犬も若いうちは健康です。毎月決まったお金が出ていくだけです。しかし、シニアと呼ばれる7歳を過ぎた頃から健康に不安が起き始めます。
何だか調子が悪いな…という日が増えます。病院へ通う回数が増え、診察代が増えます。症状はかるいものの、治療費やお薬代が増えます。
食事を普通のドッグフードから療養食に替えなければならなくなると、食費が高くなります。我が家の愛犬は9歳の時、食費が3倍ちょっと増えました。
病気ではなくても、高齢になると体の機能が衰えます。症状を悪化させないため、重篤な病気へと進行させないため、毎日の投薬が必要になることがあります。お薬代が急に増えることがあります。
急な出費にも対応できる、愛犬のために貯金ができる、経済に余裕がある。そうではない場合、犬を一目惚れや見た目だけで即決すると、生活が困難になる、愛犬に適切な診察や治療や手術を受けさせてあげることができないという事態が起きやすいです。
3.思っていたよりも体が大きくなってしまった
犬を一目惚れや見た目だけで即決した飼い主からよく聞くのが、「思っていたよりも体が大きくなってしまった」ということです。それが理由で捨てられてしまった犬もいます。捨てられてはいないけれど、玄関先に繋がれたままの犬もいます。そんな犬をたくさん見てきましたし、今実際に近所にもいます。
例えば、チワワやポメラニアンは超小型犬です。平均体重は3㎏前後でしょうか。しかし、人間によって改良されて作り出された犬です。うんと大きな個体もいます。私が知る中では、10㎏のチワワ、15㎏のポメラニアンがいます。肥満なわけではありません。体が大きいのです。
例えば、フィラリアの予防薬ですが、体重3㎏なら800円だけど、15㎏なら1500円ということがあります。同じチワワなのに!?と驚きますよね。体が小さければ飼育費用も小さい金額で済みます。体が大きければ金額も大きく膨らみます。
ご自身の経済状況に合わせて小さい犬を飼ったはずなのに大きくなりすぎて飼えない、なんてことがあってはなりません。
じっくり考えて飼った時にも起こりえることなのですが、こういったことが起きてもその犬を一生涯大切に飼う!という覚悟がなければなりません。一目惚れや見た目だけで即決した場合、覚悟は確実に欠けているでしょう。
まとめ
犬を一目惚れや見た目だけで即決してはいけない理由を3つ解説しました。
- 犬との生活は現実と理想とでは大きく違う
- 段々とお金がかかるようになることに対応できない
- 思っていたよりも体が大きくなってしまった
孤独や寂しい気持ちが犬を一目惚れや見た目だけで即決飼いさせてしまうことがあります。しかし、犬を飼ったからといって、孤独や寂しい気持ちが簡単に消えるわけではありません。
その孤独や寂しい気持ち以上に、犬を飼うことは大変です。ぬいぐるみではありません。都合のいい時だけ動くおもちゃでもありません。あなたの命と全く同じ命なんだということを忘れないでください。