犬は気温差やストレスでも『下痢』になることがある
「犬のうんちがいつもより柔らかい」「なんだか水っぽい気がする」といった排便の変化は珍しいことではありません。
犬は繊細な動物なので、気温差やストレス、食事の変化などでその日のうんちの状態が変わることが多くあるからです。
ただし、犬の『下痢』の中にも病気や体調不良のサインが隠されていることもあります。飼い主には様子見していい下痢と、すぐに動物病院へ連れて行くべき緊急性の高い下痢をしっかり見極め、適切な対応をとることが求められます。
犬がしていたら危険な『下痢』の特徴4つ
では、犬がどのような下痢をしていたら危険なのでしょうか。ここでは、犬がしていたら危険な下痢の特徴を紹介するので、「いつもよりうんちが柔らかいな」「下痢っぽいな」と思った時の判断基準にしてください。
1.水っぽい下痢を頻繁にする
うんちが明らかに水っぽく形状が保たれないようなうんちだった場合、注意深く愛犬の様子を観察してください。その日、何度も水っぽい下痢を繰り返している場合は、早めにかかりつけの動物病院へ連れて行きましょう。
水っぽい下痢を繰り返している場合は、ウイルスや寄生虫による感染症や誤飲などが疑われます。もしもその日、中毒症状を起こすような食べ物を口にしたと判明している場合は、すぐに連れて行きましょう。
2.血が混じった下痢をする
下痢の中に血が混ざっている場合は、血便の可能性が疑われます。血便はウイルスによる感染症などで見られる症状の1つなので、早めに対処する必要があります。
また、胃腸が傷ついているなどの異変が生じている場合にも、うんちに血が混ざることがあるため病気を発症している可能性も疑われます。すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
3.下痢の色があまりにもドス黒い
下痢の色があまりにもドス黒い場合、一般に『タール便』と呼ばれる血便の種類と考えられます。タール便は胃や小腸などで出血が生じ、しばらく経ったことで血液が黒く変色して排便されている状態です。
胃潰瘍や急性膵炎、また異物を誤飲してしまったことによって、胃や小腸を傷つけてしまっている恐れがあります。すぐに動物病院へ連れて行き、診察・検査を受けてください。
4.下痢と同時に嘔吐症状がある
下痢と同時に嘔吐症状が見られる場合も要注意です。下痢と嘔吐症状が同時に見られる場合、胃腸の病気や感染症、中毒症状など、さまざまな危険な症状のサインである可能性が疑われます。
病気が進行し、重症化しているケースでも嘔吐と下痢が同時に見られることがあるため、すぐに動物病院で診察や検査を受けてください。早期発見、早期治療が鍵となります。
3日以上下痢が続いている場合はすぐに病院へ！
上記の症状が現れていない場合でも、下痢が3日以上続いている場合は注意が必要です。
通常、ストレスや食事の変化による下痢は1〜2日で治ります。しかし3日以上続いている場合は、体の中でなんらかの異常が生じている可能性が疑われるからです。
このような場合は動物病院での診察時に、いつから下痢が続いているのか他に症状は見られないかなどを獣医師に伝え、可能ならば排泄された下痢をトイレシートなどに移し、袋に入れて持ち込みましょう。
下痢自体を診察・検査することで、より詳しく正確に原因を突き止めることができます。
まとめ
いかがでしたか。犬の下痢には、様子を見ていい下痢と緊急性の高い下痢があります。犬は言葉で症状を訴えることができないので、飼い主が犬の健康状態や下痢の状態を観察し、必要に応じて早急に動物病院を受診することが大切です。
