犬の多頭飼いを成功させる7つの秘訣と注意点を解説
犬を飼う中で「もう1匹ほしいな」と考えたり、里親を探す子犬に出会ったりなど、多頭飼いに悩む瞬間があるかと思います。子犬から飼いはじめた犬が成犬になれば、「もう1度子犬を育てたい」と思う人も多いですよね。
とはいえ、「犬の飼育は1匹も2匹も同じ」とは決して言えない難しさがあります。ぜひここでまとめた、犬の多頭飼いを成功させる7つの秘訣をチェックし、注意点と解説をあわせて参考にしてください。
1.充分な飼育スペースの確保
新しい犬を迎え入れる前に、犬の頭数に合う飼育スペースを確保しましょう。犬の頭数分だけケージやサークルやクレートを用意します。
犬はデリケートなため、トイレについても1頭につき1個用意するのが理想的です。つまりは、多頭飼いをするならそれなりの広いスペースが必要となります。
2.顔合わせをさせて相性をチェック
犬同士の相性については、実際に会わせてみないと予想できない部分があります。もし事前に顔合わせができるチャンスがあれば、相性をチェックしてみましょう。犬同伴OKのペットショップに連れて行って、先住犬の反応を見ることも1つの参考材料になります。
散歩中に出会った犬に対する反応もよく観察してみてください。先住犬がフレンドリーであればスムーズに馴染む傾向がありますが、拒否反応を見せる場合はもう1度考え直した方がいいですね。
3.犬種やサイズの近い犬を選ぶ
犬の多頭飼いをするにあたり考えたいのが、犬種やサイズあるいは年齢や性別です。難しいと思われるペアは、大型犬と小型犬、シニア犬と子犬といった大きな差が生まれている場合です。
また、忠誠心の高い柴犬もフレンドリーとは言い難い犬種なので多頭飼いは難しい部類に入ります。同じ犬種での多頭飼いであれば経験から迎え入れやすいですが、結局はその犬の性格が大きく影響を与えてしまうことをぜひ頭においてください。
4.縄張りを分ける
「仲良く暮らせるはず」という思いこみで一緒のスペースで飼育してしまうと犬同士のトラブルにつながり、最悪の事態をお越しかねません。まれに最初から寝食を共にできるケースもありますが、これはよほど相性のいい場合のみです。
寝食はしっかり分けておかないとストレスになり、犬同士のケンカの末ケガを負ったり、不慮の事故が起きてしまうこともあります。
5.1人で飼育を行わない
多頭飼いは周りの協力があってこそ成功するもの、と考えてください。たった1人で何頭もの犬を飼育するのは多頭飼育崩壊の一歩です。
災害時に犬をしっかり救助するための人員確保も大切です。ご家族の理解と協力を得られることを前提にして多頭飼いを行ってください。
6.先住犬を優先する
もともと群れで生きる犬ですが、一頭飼いであれば飼い主さんとの信頼で関係は成立します。ですが、多頭飼いになると優劣が発生するため犬同士は順位をつけるようになり、飼育が複雑化します。
つい新入り犬を可愛がってしまうと先住犬は強い嫉妬心を感じてしまい、飼い主さんに対する不信感を抱いてしまうでしょう。関係が崩れることで、先住犬は新入り犬をいじめてしまう傾向があるので注意しなければなりません。
褒めることも散歩に行くことも先住犬を優先すると、絶対ではありませんが新入り犬は先住犬から習慣を教わる姿勢になり、先住犬は新入り犬を可愛がるようになります。犬同士にいざこざがあった場合は、群れのリーダーである飼い主さんが仲介に入って場をおさめるという感じです。
とはいえ、犬と主従関係を築かなければならないという意味ではありません。犬同士の関係を円滑にさせるためのものであるため、体罰や罵倒のような厳しいしつけは不要です。
7.個別にコミュニケーションを取る
犬によって愛情の込め方に差があると、犬はストレスを溜めてしまいます。犬が増えても散歩の時間などを利用して、個別にコミュニケーションを取る時間を大切にしましょう。
飼い主さんと伸び伸びと遊べる時間を与えることで、犬それぞれの個性や気づくことがあるかと思います。散歩を分けるのは大変ですが、可能な限り時間を作ってあげるといいですね。
まとめ
「犬は何匹いても可愛いから大丈夫」と、勢いだけで多頭飼いに踏み切るのは少々危険です。
犬たちと楽しく暮らすためにも、今回お伝えした7つの秘訣をもとに、よく検討してください。