優しくて温厚な犬種の特徴
1.大型犬
「気は優しくて力持ち」なんて言葉もありますが、わんこも小型犬よりは大型犬の方が比較的どっしりと落ち着いていて温厚な性格のことが多いようです。
動物はその本能から自分より体が大きい相手を脅威に感じるため、体の小さい小型犬や超小型犬といった子は警戒する対象が必然的に多くなり、警戒心が強くなりがち。
その点、体の大きな子は余裕があるため包容力があり、温厚で優しい性格になれるのでしょう。
2.もともと愛玩犬だった犬種
わんこと人間が共に暮らしてきた歴史は長く、猟犬や牧畜犬、軍用犬などの使役犬として人間のそばで働いてきた子もいれば、そもそも「人間に可愛がられるため」だけに存在していた子もいます。
後者を「愛玩犬」と呼び、多くは王侯貴族など身分の高い人のステータス的存在であったり、王家の門外不出の秘宝であったりしました。
こういった愛玩犬が起源となっている犬種の子たちはそもそも可愛がられることが仕事だったため、警戒心や闘争心というものは最低限までそぎ落とされ、より人間に愛されるよう優しく温厚な性格に進化してきたと考えられます。
ズバリ!優しくて温厚な犬種とは
1.ラブラドール・レトリバー
ラブラドール・レトリバーといえば「盲導犬」。目の不自由な人に寄り添って生活の介助をする姿はまさに慈愛に満ちています。
ラブラドール・レトリバーが盲導犬に採用されたのはそもそも、その訓練性能の高さと優しく温厚な性格があってこそ。少し垂れ目がちにも見える大きな瞳は本当に優しく可愛らしいですよね。
2.ゴールデン・レトリバー
ラブラドール・レトリバーとよく似ているゴールデン・レトリバーも、やはり同様に温厚で人懐っこい性格をしています。
性格もよく似ていますが、見た目も大きな違いは長毛か短毛かくらいしかないため、ラブラドール・レトリバーから作出された犬種(もしくはその逆)と思われがちですが、実は交配種は全く異なります。いずれにしても優しく、人間が大好きな性格はそっくりです。
3.パグ
「ぶさかわ」の代表格とも言われるパグは、もともとチベットの寺院で飼育されていましたが、その後は中国の王室やオランダの王室、そしてヨーロッパの王侯貴族に重用されたという「The愛玩犬」と言っていい華々しい経歴を持っています。
愛嬌があるのはその特徴的な見た目だけでなく、性格も一緒。遊び好きで優しい性格の子が多いのが特徴です。
4.トイ・プードル
日本の人気犬種ランキングで常に上位にランクインしているトイ・プードルの魅力は、ぬいぐるみのような見た目だけではありません。
抜け毛が少なくケアや掃除がしやすいといった点ももちろんですが、実は牧羊犬で有名なあのボーダー・コリーに次ぐと言われるほど賢くしつけがしやすいうえに、温厚で優しい性格をしています。
5.シェットランド・シープドッグ
「シェルティ」の愛称で知られるシェットランド・シープドッグも優しく温厚な子が多い犬種です。もともとは牧羊犬として活躍していましたが、小型ということもあって現在ではほとんどが家庭犬として愛されています。
優しく温厚な性格となったのは、その交配の過程でポメラニアンやキングチャールズ・スパニエルといった愛玩犬の血が入ったからかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?1つ誤解してほしくないのは、今回ご紹介したのはあくまで「犬種ごとの傾向」に過ぎないということです。
「日本人」と一括りにしてもいろいろな性格の人がいるように、同じ犬種のわんこでも性格には個体差があります。優しくて温厚な子が多い犬種でも、やんちゃで元気な子も少なからずいるということです。
もしそんな子に当たったとしても「思っていた性格と違うから手放したい」と安易に考えることはあってはなりません。一度家族として迎えたならその子の性格をまるごと愛してあげてください。それがわんこと暮らすということですよ。