愛犬のトリミングを断られることがある?そうなる前に考えてほしい取り組みとは

愛犬のトリミングを断られることがある?そうなる前に考えてほしい取り組みとは

犬を迎えると必ずトリミングが必要になります。行きつけのサロンを見つけるのもひと苦労ですが、そうした苦労を乗り越え、やっと行きつけを見つけたと思っても安心してはいけません。ある日突然「わんちゃんをお引き受けすることができません」とお断りされてしまう場合があるからです。これはサロン側が悪いわけでも飼い主さんや犬が悪いわけでもなく、犬にとっての「我慢の限界」が表面化してしまっただけなことが多いです。そのような状況を少しでも回避できるようにするためにも、ぜひ愛犬のトリミングができなくなる前に考えてほしい取り組みについて知ってほしいと思います。

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愛犬のトリミングを断られてしまう理由

ペットトリマー犬のトリミング

ずっと通ってたトリミングサロンに突然「次回からトリミングをお受けできません」と断られてしまったという話をよく耳にします。

理由としては、『老犬になったことで万が一の責任が取れないから』。そしてもうひとつは『犬に攻撃性が見られ、人も犬もお互いに危険だと判断したから』。

どちらのケースも、今通っているサロンに断られてしまった以上、新たに他のトリミングサロンを探すしかありません。しかし、『攻撃性が見られる』という理由で断られた犬の場合、多くのトリミングサロンでは新規受け入れもそう簡単ではないでしょう。

では、どうしてそのような攻撃性というものが出てしまうのでしょうか。

それは、犬がトリマーを下に見ているとか舐めているということでは決してありません。単純に、犬にとって耐え難いほどの大きなストレスがそこにあり、嫌だと伝えてもそれを受け入れてもらえなかったことによる自己防衛反応です。

犬の示す言葉というのはサイレントコミュニケーションであり、顔を含めた全身を使ってさまざまなサインを出して気持ちを伝えています。

そうした小さなサインを出しても伝わらずに不快となる刺激が自分を害してくると判断した場合、犬は最終手段として噛み付くという行動に出るのです。

ですが、それは決して異常なことでも間違った行動でもありません。人間も嫌なことをされていてそれをやめてほしいと伝えてもやめてくれない場合、より一層強い行動で不快を相手に伝えますよね。

大きな声を出して場合によっては手を出してしまうこともあるでしょう。それが犬にとっては、唸ったり噛み付くという犬にとっての大きなサインの示し方なのです。

犬の気持ちに寄り添った協力的なトリミング

ドライヤーをされる犬

しかし、そのようなサインを読み取るスキルがあったり、それを理解したうえで犬に無理をさせないトリミングができるトリマーやサロンはまだまだ多くなく、一頭一頭に寄り添ったトリミングを実施する余裕がないのが現状と言えます。

ですが、数的に「多くはない」というだけで、そのような取り組みをしているトリマーがいないわけではありませんし、トリミングの方法としてお願いすることで協力をしてくれないとも限らないのです。

飼い主さん・トリマー・ドッグトレーナーの連携プレイの大切さ

サロンでトリミングされる愛犬を見守る飼い主

今回の問題で一番大事なのは、トリマーにすべての責任を丸投げにしないこと。

たまに「トリマーはプロなのだから、どんなに噛む犬でも暴れる犬でもトリミングできるでしょ?それが仕事でしょ?」というスタンスの飼い主さんがいます。

たまに…といいますが、実はとても身近に溢れていて、決してレアなケースではないようです。しかも飼い主さんにこのような考えでいられるというのは、正直なところとても危険です。

なぜならトリマーという仕事は、噛まれるためでも暴れる犬を押さえつけて洗うための仕事ではなく、あくまでも日常のケアのお手伝いをする仕事。それには飼い主さん、そして犬自身の協力も必要なのです。

そのためにも、トリマーにすべてを丸投げしてその責任すべてを負わせるのではなく、日頃から犬がお手入れに苦痛なく取り組めるように飼い主さんが意識して行動しなければなりません。

もし飼い主さんご自身での対応が難しい場合には、動物福祉に則った犬に優しいドッグトレーニングをしてくれるドッグトレーナーに相談し、飼い主・トリマー・ドッグトレーナーが連携してケアをすすめていくのがおすすめです。

まとめ

頭にコーミングされてるヨーキー

トリミングは、犬にとってどうしても我慢をさせてしまい、その結果ネガティブなストレスを蓄積させやすいお手入れ環境です。

そして犬はとても我慢強く寛大な生き物なので、人間側はそれに甘えてしまい、犬が我慢していることに気づかず負担をかけてしまっています。

その結果、犬がトリミングという不快な環境から脱出するための最終手段として、「噛む」等の絶対に人間に伝わる意思表示をしなくてはならず、そのことにより、より一層拘束され、苦痛は減ることがありません。

当然それは人間にとっても犬にとっても危険な状況ですので、お互いの安全という意味でも、サロン側としてはお断りせざるを得なくなります。

だからこそ、そうした悲しい状況になってしまう前に、「トリミングは辛いものじゃない」「一緒に協力するよ」と犬自身が思えるような、犬の気持ちに寄り添ったトリミングが出来るように早い段階から取り組むことをぜひ考えてみてください。

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