犬にとって留守番時間は苦痛…どのくらいまでなら大丈夫?
犬は仲間と集団行動していた動物ということもあり、現代でもひとりで過ごすことにストレスを感じやすいと考えられています。そのため、ひとりぼっちで家にいる留守番時間を多少なりとも苦痛に感じている犬は少なくありません。
犬と人間では時間感覚に差があると言われているため、あまり長い時間ひとりぼっちにすることは強いストレスや不安の原因になります。
通常に成犬であれば、6〜8時間程度の留守番ならば許容範囲ないと言われることが多く、9時間以上になると徐々に寂しさや不安などによるストレスが強まる傾向にあります。
年齢によっても留守番時間の限界は異なります。子犬であれば、さまざまなリスク回避のため、4時間程度に留めることが推奨されていますし、シニア犬の場合は介護などの状況によってはお留守番が難しいケースもあります。
犬に長く留守番させ過ぎるとどのようなリスクがあるの?
もしも愛犬に長く留守番させ過ぎると、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。ここでは長時間留守番させられ過ぎた犬に起こり得るリスクを解説します。
1.寂しさからストレスを溜め込んでしまう
長時間留守番させられることで強い寂しさや不安を感じ、ストレスに直結しやすくなります。ストレスは犬の寿命を縮ませるとも言われているため、あまりにストレスを溜め込み過ぎると危険です。
また、ストレスを溜め込むことで体調不良になる頻度が高くなったり、ストレスによって今まで当たり前のようにできていた行動ができなくなったりといった異変が生じるケースも多いです。
2.ストレスによる問題行動で事故が起こる可能性
長時間の留守番は、強いストレスを与えてしまう恐れがあるとお話ししました。強いストレスを感じた犬たちは、さまざまな問題行動を起こすようになります。
例えば、無駄吠えや破壊行為、トイレ以外の場所で排泄してしまうなど、今まで大人しかった犬が突然問題行動を起こすようになることも珍しくありません。
また、こうした問題行動によって、破壊した家具などから出た破片を誤飲してしまったり、ケーブルを噛んで感電してしまったりといった事故も報告されています。
3.飼い主との信頼関係が正しく築けない
あまりにも長時間、留守番させていると、飼い主との信頼関係にヒビが入ってしまったり、そもそも飼い主と正しい信頼関係を築くことができないことも多いです。
犬にとって何時間もひとりぼっちで部屋に閉じ込められている状況は、あまり良い環境とは言えません。飼い主に対して不満や不安、寂しさを感じるようになり、ストレスが強くなると反抗心や不信感につながることも少なくないでしょう。
どうしても長時間留守番させなければいけない場合は、帰ってきてから愛犬との時間をたっぷり設けたり、普段からしっかり信頼関係を構築しておくことが大切です。
犬の留守番環境を整えて不安なく快適に過ごせるよう工夫しよう
共働き家庭では、どうしても愛犬に長い時間、留守番してもらわなければいけないことがあるでしょう。その場合は、愛犬にとって不安を感じなくて済むような快適な留守番環境を整えてあげることが大切です。
- 寝床や生活スペースを道路とは反対の場所に設ける
- 快適に過ごせる室温を維持する
- 暇を潰せるおもちゃなどを用意しておく
- 水分はたっぷり準備しておく
- トイレは愛犬のおしっこ回数に合わせて多めに用意する
- 飼い主の匂いが染みついたものを渡しておく
このように愛犬に合わせてさまざまな工夫をすることで、留守番中も少しだけ寂しさを緩和することができます。
もしもあまりに長時間、留守番させる必要がある場合は、愛犬も面識のある親しい知人に預けたり、ペットホテルを利用することを検討したりしましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬にとって留守番している時間はとてつもなく長い時間に感じています。飼い主は少しでも快適な留守番環境を準備してあげて、なるべく早く帰宅できるよう努めましょう。