犬がマーキングをする意味って?3つの理由
犬のマーキングで一番よく目にするのは、お散歩中に片脚を高く上げ電信柱などに少量オシッコをかける姿だと思います。マーキングはオス犬によく見らえる行動ですがメス犬の発情期にもよく見られます。
犬にとってマーキングは単なる排泄ではなく、色々な意味や理由があるようです。
1.縄張り意識
犬がマーキングする理由のひとつは自分自身の縄張りを守ろうとしているから。犬は縄張り意識の強い動物です。そのため「ここは自分の縄張りだ」ということを、様々な場所にマーキングをし自身のニオイを残すことで主張しています。
犬のオシッコにはその個体ごとの情報がたくさん含まれています。犬同士では電柱などにマーキングされているオシッコのニオイを嗅ぐと、その犬の年齢や性別、感情や健康状態までわかってしまうのだとか。
犬のオシッコのニオイは人間でいう所の名刺代わりのようなもの。マーキングのニオイを嗅ぎ取った犬は、更にその上からマーキングすることで自分自身の存在をアピールしているのです。
2.挨拶
お散歩中のマーキングには他の犬に対しての挨拶の意味もあるようです。上記のとおり犬のオシッコは名刺代わりにもなるほど多くの情報が含まれているので、自己紹介の役割も持っているようです。
仲良しの犬友達に対しては「また遊ぼうね」という感情、また初めての相手であれば「はじめまして」や「今度一緒に遊びましょう」などの感情をマーキングで伝えているのかもしれません。
3.ストレス
マーキングというと屋外のイメージが多いと思いますが、自宅内でマーキングしてしまう愛犬に困っている飼い主さんも少なくないですよね。
自宅でマーキングしてしまう理由は、ストレスを感じていることが多いようです。飼い主さんに構ってもらえない寂しさや、新しいお家に引っ越ししたストレス、また新しい家族が増えたなど、原因は様々になります。
特に飼い主さんに構ってもらえない寂しさによるストレスは、マーキングすることによって飼い主さんの気をひくことが出来るので、わざとしている可能性が高いでしょう。
犬が家の中でマーキングしてしまう時の対処法
1.マーキングをしても過剰に反応しない
飼い主さんの気をひきたくて室内でマーキングしてしまう場合、過剰に反応することなく黙々と片付けてしまいましょう。
飼い主さんに構ってほしくてマーキングしてしまう犬は、叱れていても「構ってもらえた!」と勘違いしてしまい、その後もマーキングが止まらなくなる可能性が大きくなります。
室内であちらこちらにマーキングされてしまうと、つい叱ってしまったり大きな声が出そうになると思いますが、グッとこらえて淡々とお掃除をしましょう。
また、明らかに遊んであげる時間やコミュニケーションの時間が少ないという自覚がある場合、今以上ストレスを重ねてしまわないよう、愛犬との時間をしっかりと作ってあげましょう。
2.しっかりとニオイをとる
室内でマーキングしてしまった場合、しっかりと消臭することも大切です。オシッコのニオイが残っていると、その場所に何度も繰り返しマーキングしてしまうことが多くなります。
マーキングをしてしまったら、消臭効果、また安全性の高いお掃除グッズで可能な限り早く消臭してしまいましょう。
3.去勢・避妊手術
マーキングは犬の本能のひとつであることから、去勢、または避妊手術を行うことで減ってくることもあります。特にメス犬の場合、発情期がなくなるためマーキングしなくなるケースが多いようです。
オス犬の場合、去勢手術を行ってもマーキングが止まらない犬も少なくないようですが、完全になくならなくても回数が減ったというオス犬もいるのでひとつの手段ではあると思われます。
避妊・去勢手術にはマーキング予防の他、性ストレスの軽減、病気の予防などのメリットがある反面、全身麻酔のリスク、太りやすくなるなどのデメリットもあります。手術が必要かどうかは飼い主さんがしっかりと考えて判断しましょう。
まとめ
犬のマーキングは単なる排泄ではなく、様々な理由や意味があります。屋外ではマナーを守れるよう飼い主さんがコントロールしてあげましょう。
また家の中でしてしまう犬はストレスが原因のことも多いですが、膀胱炎など体調不良が原因となることもあります。今まで家の中でマーキングしなかった犬が突然マーキングするようになった場合、体調不良の可能性も大きいので早めに動物病院で診察してもらいましょう。