災害時の知識3選
災害は、前触れもなく訪れます。咄嗟のことでパニックになってしまいますが、そんなときでも落ち着いて行動ができるよう、自分と愛犬の命を守るために役立つ知識をご紹介します。
①家族の集合場所を決める
災害は、家族がバラバラの場所にいるときに起こることもあるでしょう。電波も悪く、電話やメールもできないかもしれませんし、愛犬が一人でお留守番をしているときかもしれません。
そのため、家族の集合場所や連絡方法などを決め、どのように行動するか、愛犬を連れ出すにはどうすればいいのか、を話し合うことが大切になります。
②「ハウス」のトレーニングを徹底する
災害時に避難した場所では、たくさんの人や犬と同じスペースで共同生活をすることになります。そのため、クレートの中で落ち着いて生活できるよう「ハウス」を覚えてもらう必要があります。
しかし多くのご家庭では、クレートを使うタイミングは動物病院へ行くときや車に乗るときなどが多いでしょう。そのため、犬にとっては「クレートに入る=苦手な場所に行く」という認識を持ってしまいます。
災害時に安心してクレートに入ってもらうには、「クレートは安心できる場所」という認識を持ってもらうことが大切です。災害時に備えて、愛犬に「ハウス」を覚えてもらいましょう。
③災害時のシミュレーションを行う
災害時にパニックになるのを極力抑え、冷静かつ迅速に避難することができるように、日頃から避難のシミュレーションを行いましょう。災害が起きたと想定し、そこから準備をして家を出て避難場所に着くまでの動きや時間を確認します。
犬と一緒に参加できる避難訓練が開催されている地域もあるので、ぜひ参加してみてください。
絶対に準備しておきたいもの
災害のような緊急時は必要なものが手に入らないことが多々あります。そのため、日頃から災害時に必要なものを準備し、まとめておくことが大切です。
下記に挙げるものは、災害時に絶対に準備しておきたいものです。とっさのときでも持ち出しやすい玄関などに、リュックにまとめて置いておくようにしましょう。
- 個体識別ができるもの
- 1週間分の食べ物やオヤツ
- お気に入りのおもちゃや毛布
- トイレシーツ
- ゴミ袋
- タオル
- フードボウル、水入れ
- 首輪、リード
- ワクチンなどの証明書のコピー
- 愛犬の写真
- クレート
避難場所で最も怖いのは、愛犬の迷子です。避難場所には多くの犬がいること、またストレスのかかる環境で逃げ出してしまうことがあるなど、避難場所に到着したあとに迷子になる犬も多くいます。
そのため、迷子に備えて個体識別ができるようにしましょう。個体識別には鑑札や迷子札、マイクロチップがあります。
マイクロチップはICチップが入っており、一頭ずつ固有の15桁の数字が与えられます。マイクロチップは8~12mmの小さい円筒状のもので、犬の背側頸部の皮下に埋め込みます。
一度装着すると生涯にわたって使うことができるため、着脱してしまう恐れがある鑑札や迷子札よりも安心です。もし迷子になった場合は、保護センターや保健所などで専用リーダーにより個体識別番号を読み取ることで、飼い主さんを特定することができます。
迷子札は、犬の名前や飼い主さんの電話番号などが記載された小さいタグのことです。犬が迷子になってしまった場合、犬の情報が記載された迷子札によって再会できる確率がグンと上がります。
環境省の調べによると、東日本大震災において迷子札を付けていた犬は、100%の確率で飼い主さんと再会することができたそうです。
また、愛犬の食べ物やオヤツを1週間分は準備しておきましょう。避難場所で犬用の食べ物が支給されることもありますが、普段とは全く違う環境下では、愛犬は口にしないかもしれません。最低3日分、できれば1週間分の食べ物やオヤツを用意しておきましょう。
まとめ
災害は、事前に防ぐことができません。そのため、「災害をどう乗り切るか」がとても重要となります。愛犬が頼りになるのは飼い主さんだけなので、今できることをぜひ見直してみてはいかがでしょうか。