犬の飼い主がよく言われがちな苦情
犬を飼っていると言われがちな苦情には、どのようなものがあるのでしょうか。
1.犬を放し飼いにしないで!
近年は猛暑のため、室内で過ごす犬が増えました。しかし、涼しい地域では犬を外で自由にさせておく人がいます。防犯になるかもしれませんが、警戒心が強い犬は通行人や水道の検針員、郵便配達員などを襲ってしまう可能性があります。
また散歩中犬にリードをつけない人がいますが、他の犬や人を襲う、交通事故に遭うといった危険性があります。万が一のときに犬を制止できるようにしなければいけません。
筆者の先代犬は庭で遊んでいたとき、垣根の隙間から隣の家に入ってしまったことがあります。「うちの犬は大丈夫」と思っていても、犬は思わぬ隙間に入ったり塀を飛び越えたりするので油断は禁物です。
2.無駄吠えがうるさい!
犬の鳴き声もよくある苦情のひとつです。特に、住宅密集地やマンションなどではうるさいと感じる人が多いでしょう。
犬の声は遠くに響くようにできており、吠えるのは人間のおしゃべりのようなものです。飼い主は子犬のうちからしつけをし、防音対策をしなくてはいけません。
3.放置ウンチやマーキングが迷惑!
犬が散歩する公園では、よく放置されたウンチを見かけます。よそのウンチを拾い食いする犬もいるので、同じ飼い主でも不快に感じます。動物の糞に触れてしまうと感染症にかかる危険性があります。
また、犬を飼っていない人からすると、「踏んでしまう」「芝生に荷物を置きづらい」「子どもを遊ばせづらい」などの理由が苦情の原因になります。
犬のマーキングも苦情の原因になりやすいです。オス犬が街路樹や電柱にオシッコをかける光景はよく見かけると思います。中には他人の家の塀や車にオシッコをかけてしまう犬もいます。不衛生なので持ち主に苦情を言われてもおかしくありません。
4.抜け毛が飛ぶ
「犬のタオルやマットなどを日光に当てて干したい」「犬の毛が飛ぶからベランダ等の外でブラッシングしたい」という人は多いと思います。
この抜け毛が、犬を飼っていない人の家に飛んでしまうと苦情の原因になります。もしペット可の物件であったとしても、マンションや住宅密集地では気をつけなければいけません。
苦情が来ないようにするためには
犬にストレスを溜めさせない
無駄吠えや言うことをきかないなどの問題行動のほとんどは、ストレスが原因です。犬は群れで暮らす生き物なので、1人になると不安感や警戒心が強くなってこのような行動に繋がります。
吠える犬の中には、飼い主がいなくなるのを異常に嫌がる分離不安の犬もいます。あまりにも無駄吠えが頻繁で心配な場合は、獣医師や訓練士に相談してください。
また分離不安で無駄吠えをしてしまうのに留守番の時間が長くなってしまう場合は、信頼できる人やペットシッター、犬の幼稚園に預けるといった対策をとりましょう。
犬と飼い主の信頼関係を築く
犬が他人に吠えたり襲おうしたりしても、「ダメ」という指示を犬がきちんときいてくれれば事故が起こらずに済みます。そのためには、普段から信頼関係を築いておく必要があります。
犬とふれあう時間はできるだけ多くとり、子犬のうちから、いけないことははっきりと教えましょう。
マーキングしそうな場所に行かない
マーキングをやめさせるのは難しいですが、自分のニオイ付けが目的であり、生きる上で必要な行動ではありません。我慢してもメス犬と同じようにまとめて排泄します。
犬にマーキングの癖がついてしまったら、飼い主はリードをコントロールし、指示した方向に歩く習慣をつけることが大切です。
そして犬がマーキングに気に入ってしまった場所があれば、なるべく違う道を歩くようにしてください。
犬のウンチは必ず片付ける
散歩に行く際、ウンチを片付ける袋などは忘れずに持って行ってください。犬の体調が悪くて何枚も必要になることも予想して、少し多めに持っていきましょう。
また、草むらは汚れが残るので避け、犬が催したらおしりの下に紙を置くといった汚さない工夫も必要です。
犬の毛は家で処理する
犬の洗濯物をベランダに干すと、隣や下の階に毛が飛ぶことがあります。外干ししてはいけないわけではありませんが、できるだけ毛を取り除いてから干すようにしてください。
ブラッシングは家の中で行い、きれいにしてから出かけるようにしましょう。同時に窓を開けたときに毛が飛ばないよう、家の中をこまめに掃除する習慣もつけてください。
まとめ
最近は近所づきあいがない地域が多いですが、トラブルに発展しないためにも周囲と関わることは大切です。散歩中にご近所さんに会ったら挨拶は交わしておきましょう。
犬も飼い主の知り合いが相手なら警戒心が薄れます。犬に社交性が身につけば迷惑をかけることもなくなり、暮らしやすくなるでしょう。