犬が醤油を舐めた!考えられるリスクと対処法
塩分の過剰摂取になる
犬が醤油を舐めると、塩分の過剰摂取になるリスクがあります。
犬にもある程度の塩分は必要です。塩に含まれるナトリウムやカリウムを摂取するためです。基本的には総合栄養食から摂取することができます。
愛犬が食べているドッグフードの成分表を確認してみてください。ナトリウムやカリウムが表示されていると思います。水分バランスを整えたり、血液の浸透圧を整えたりする働きのある栄養素です。
成犬の1日の塩分摂取量は体重1kgあたり0.127gが目安とされています。ドッグフードから適切に摂取できている場合、醤油を舐めることだけではなく、おやつの食べすぎが塩分の過剰摂取のリスクになる可能性も考えられます。
愛犬が醤油を舐めたことで嘔吐や下痢などの体調不良を引き起こした場合には、どれくらいの量の醤油を舐めたのかを把握し、かかりつけの獣医師にご相談ください。とくに変わらない様子である場合には、しばらく様子を見てもよいと思います。
「高ナトリウム血症」を引き起こす
犬が醤油によって塩分の過剰摂取である状態が続くと、高ナトリウム血症を引き起こすリスクがあります。体の中の水分を調整する機能が正常に働かなくなってしまい、血液中のナトリウム濃度が異常に高くなってしまう症状のことを言います。
犬が醤油を舐めたことで塩分の過剰摂取になってしまった時、いきなり高ナトリウム血症を引き起こすというわけではありません。犬の体にも血液中のナトリウム濃度を調整する機能が備わっているからです。
血液中のナトリウム濃度に対して水分量が少なすぎる状態になると高ナトリウム血症を引き起こすと言われています。つまり、高ナトリウム血症の背景にはもともと体の中や細胞に含まれる水分が不足していたことが原因として考えられます。
犬が醤油を舐めてしまった時の対処法としては、新鮮な飲料水を用意してあげるということです。水をたくさん飲みたがることがあります。血液中や体の中のナトリウム濃度を下げるために水分が必要なのです。
心臓病や腎臓病で命を落とす
犬が醤油によって塩分の過剰摂取である状態が続くと、心臓病や腎臓病を発症し、命を落とすリスクがあります。
塩分の多いおやつを食べる習慣があり、普段から塩分を摂りすぎている場合、犬が高血圧になることがあります。犬のおやつ以外にも、醤油味のおせんべいを食べさせたり、醤油で味付けした料理を食べさせたりしていませんか?
塩分を排出する機能を持つ腎臓にも大きな負担がかかります。高血圧は心臓に大きな負担を与えます。心臓肥大によって心不全を起こす可能性があります。
犬が醤油を舐めた場合の致死量は?
体重1kgあたり4g以上の塩分を摂ると、犬の致死量に値するとされています。例えば、体重50kgの成犬に1日に必要な塩分摂取量は6g程度ですが、致死量は20gです。
犬用のおやつも要注意!
犬用のおやつにも塩分は含まれています。ただ、どれくらいの塩分が含まれているのか、食塩に相当するとどれくらいの量なのかまでは表示されていません。
例えば、チーズのおやつがありますよね。原材料を見てみると、食塩と表示されているものもあります。しかし、どれくらいの食塩が含まれているのかは、やはり表示されていません。
とくに注意したいのが犬用の煮干しです。原材料に食塩と表示されているものも多いですし、減塩と表示されているものもあります。
さすがに醤油が原材料に使われている犬用のおやつは見たことがありませんが、おやつを選ぶ時は塩分にも注目してみてほしいです。
まとめ
犬に醤油が絶対にダメな理由・リスク・対処法を3つ解説しました。
- 塩分の過剰摂取になる
- 高ナトリウム血症を引き起こす
- 心臓病や腎臓病で命を落とす
醤油を好んで舐める犬はいないのではないかと思いますが、これは何だろう?と興味を持って舐めてしまう犬がいるかもしれません。
そして、人間の食べ物は犬にとって塩分の過剰摂取になりやすいものばかりです。醤油で味付けされたものや塩分の多い食べ物は絶対に与えないでください。