飼い主さんのイライラは愛犬にもうつる!?
犬に関する専門サイトが行ったアンケート調査の結果では、「飼い主さんが不機嫌だったりカリカリしていると、それが愛犬にも影響するか」という質問に対して、「はい」と回答した飼い主さんが64%いました。
犬は飼い主さんの感情に共感しやすく影響を受けやすいといわれていますが、実際に半数以上の飼い主さんも実感しているようです。
このように飼い主さんの機嫌が悪い場合はもちろん、そうではない場合でも、飼い主さんの行動が愛犬をいらいらさせてしまうことがあります。しかも、その多くは飼い主さんが無自覚であることが多いようです。
犬がイライラしてしまう飼い主さんの行動や、どうすれば避けられるのかについてご紹介します。
犬がイライラしてしまう飼い主さんの行動とケアの仕方
1.無視する
愛犬のしつけの際に「罰」としても使われるのが「無視」です。そのくらい、犬にとって無視されることは苦痛なことです。虫の居所が悪くても、また忙しくて相手をする暇がなくても、愛犬とアイコンタクトをとったり優しく声をかける程度の心の余裕は残しておきましょう。
2.不機嫌
前述の通り、飼い主さんがイライラしていると、その感情はそのまま愛犬にもうつります。普段から、愛犬とは感情の赴くままに向き合うのではなく、一呼吸置いてクールダウンしてから接するように心掛けましょう。
3.意図の分からない叱責
愛犬へのしつけはとても大切なことですが、犬は1秒より前のことを叱られてもその意図を理解できません。留守中のイタズラに対して、いくら現物を指差しながら叱っても、その意図は伝わりません。
基本は「良いことをしたら褒める」です。叱る場合は、「悪いことをしている最中」、または「直後」に限定しましょう。
4.身の危険
今まで信頼してきた飼い主さんでも、自分の身に危険を感じるような振る舞いをされれば、これまでの信頼は崩れ、怒りと恐怖を覚えます。
どんなに感情が高ぶっても、決して怒鳴りつけたり暴力を振るったりしてはいけません。
5.ハグする
ハグは、愛犬への溢れる愛情を示す行為だと思います。しかしハグは拘束されるため、嫌がる犬が多いのです。飼い主さんにとってはスキンシップの一環でも、愛犬にとってはパーソナルスペースの侵害であることも。
自由な状態で寄りかからせる程度が最適な距離感のようです。
6.見つめる
愛犬をじっと見つめるのも、愛犬をイライラさせる行為です。犬同士のコミュニケーションでは、相手の目をじっと見つめることはけんかを売っているに等しい行為だとされています。
ほんの数秒見つめたら、必ず目を逸らすようにしてあげると、愛犬は安心するでしょう。
7.睡眠妨害
人間と同様に、愛犬も眠っているところを起こされるのは嫌なものです。
愛犬の寝床は、飼い主さんご家族の動線から外れた静かで落ち着ける場所に設置してあげましょう。
8.掃除機をかける
掃除機の音を嫌がる犬は案外多いものです。犬の聴覚は人間よりも優れており、かつ聞こえる周波数の幅も広いということを意識しておくと良いでしょう。
とはいえ、掃除機をかけないわけにはいきません。掃除中は愛犬を別の部屋にいさせる、ご家族に散歩に連れ出してもらうといったような方法で回避すると良いでしょう。
9.他の犬と仲良くさせようとする
社会化期に他の人や動物とのふれあいが少なかった犬は、他の犬との付き合い方がよく分からず、散歩やドッグランなどで他の犬と交流することが苦手な場合があります。それに気付かずに無理やり仲良くさせようとすると、犬は強いストレスを感じます。
無理強いせず、しかし他の犬と会うような機会を少しずつ増やすことで、時間をかけて慣らしていきましょう。
10.邪魔をする
愛犬にとっての散歩は、ただの運動ではありません。いろいろなニオイを嗅ぎながら情報を収集しているのです。
しかし、愛犬が興味津々でニオイを嗅いでいるのに、リードを引っ張って先に急ごうとしてしまう飼い主さんが多いです。興味の対象を調べているのを邪魔された犬は、イライラしてストレスを溜め込むことになるでしょう。
散歩は、できるだけ時間をかけて愛犬の気が済むまで付き合ってあげられるようにしましょう。
まとめ
誰にでも、人からされて嫌な行為というものがあると思います。それは、犬にとっても同じことです。飼い主さんが「自分がされたら嫌だな」と思うことは、愛犬にもしないようにしましょう。
そして、犬は人間とは異なる習性、感覚を持っていることも理解しましょう。ハグや見つめることは、飼い主さんからみたら嫌なことではないかもしれません。掃除機をかけるのも、生活していく上では大切なことです。忙しいこともあるでしょう。
そのように人間の感覚や都合を優先することで愛犬をイライラさせてしまうことがあるということも理解した上で、愛犬とのコミュニケーションを図るように心がけてみてください。