1.ポメラニアン
ふわふわとした毛が印象的で、エレガントな雰囲気を醸し出すポメラニアンは、日本のみならず世界中で愛されている犬種です。
ポメラニアンの平均的な体高は約18cm〜25cm、体重は1.5kg〜2.5kg程度だとされています。毛がふんわりとしていてボリュームがあるため、あまり小さく見られないことも多いようですが、骨格自体はとても細く華奢な体つきをしています。
そのため、ちょっとした衝突などで脱臼や骨折などの怪我をしてしまうことがあります。見た目以上に繊細な体のつくりをしていると考えて、丁寧な接し方をすることをおすすめします。
また、ポメラニアンは気管が変形し呼吸が苦しくなる気管虚脱や、ひざ関節がすぐに外れて痛みが出てしまう膝蓋骨脱臼などを発症することが多くあります。先天的にこれらのリスクを抱えていることが多いので、小さな頃から健康診断を欠かさず、病気の早期発見を心がけましょう。
2.トイプードル
日本で長年の間、1・2位を争う人気の犬種がトイプードルです。もこもこの巻き毛と愛くるしい表情が魅力で、まるでぬいぐるみのような可愛さで多くの人を魅了しています。
トイプードルは一般的に体高が約24~28cm、体重が2.5~4kg程度とされています。そして、トイプードルの中でも特に体の小さな個体は、「タイニープードル」や「ティーカッププードル」などと呼ばれ、さらに高い人気を誇ります。
タイニーやティーカップは正式な犬種として認められているわけではないので、明確なサイズが決まっていません。しかし、目安としてタイニープードルの体高は20~27cmで体重は2~2.5kg程度、ティーカッププードルの体高は23cm以下で体重は2㎏以下とされています。
元々トイプードルは、生まれつき膝蓋骨脱臼を患っていることが多い犬種ですが、タイニープードルやティーカッププードルはその割合がさらに高くなります。また、日常生活でもジャンプをしたり滑りやすい床で走ったりすることで、症状が悪化してしまうので、安全に暮らせるように生活環境を整えることが必要です。
3.豆柴(柴犬)
柴犬の中でも体のサイズが小さめの「豆柴」は、近年とても人気を集めています。国内外で柴犬ブームが起こり、メディアで注目された柴犬もいます。
柴犬自体は中型犬に分類される犬種で、決して小さいわけではありませんが、子犬の頃はコロコロとした丸っこい体つきをしていてとても愛らしい様子が見られます。体が小さい豆柴の子犬は、さらに小さくコロンとしているので、その可愛さがさらに顕著になるでしょう。
豆柴はあくまで柴犬の中で体が小さい個体のことを呼んでいるだけなので、正式なサイズが規定されているわけではありません。しかし、一般的に体高は28~~34cm、体重は4kg~6kg程度の柴犬が豆柴と呼ばれています。
前述したトイプードルやポメラニアンに比べると、元々の体がある程度大きく丈夫なため、華奢で怪我をしやすいということはありません。しかし、流行に乗って極端に小さくつくられた豆柴の場合は、思わぬ先天性疾患を抱えている可能性があるので注意が必要です。
4.マルチーズ
真っ白でふわふわの被毛が印象的なマルチーズも、小さくてコロンとしていて家庭犬として高い人気を誇っています。
平均的な体高は23〜25cm、体重は2~3kg程度。小さな体ながら、陽気で遊び好き、大らかな性格と家庭犬に向いているので、子どもや高齢者のいる家庭で飼われることも多くあります。
ただし、かかりやすい病気がいくつかあり、皮膚疾患や膝蓋骨脱臼、心臓病などが挙げられます。そのほかにも目の疾患などを発症することもあるので、小さなうちから定期的に健康診断を受けておくことをおすすめします。
まとめ
コロコロとしていて小さな犬は、見ているだけでつい目を細めたくなるような愛らしさがありますよね。犬を飼おうと思っている人の中には、コロンとして可愛らしい犬を選ぶ人もいるとでしょう。
しかし、ルックスばかりを重視して小ささを追究しすぎた結果、骨格や呼吸器などに先天的なトラブルを抱えて生まれてくる犬も少なくありません。
犬種本来の魅力に注目し、適切な接し方を心がけることで、楽しく幸せなドッグライフを送れるでしょう。