健康で長生きに必要な「機能歯(裂肉歯)」とは
犬の困りごとランキングにはなかなかランクインしてこない『歯のトラブル』ですが、放置をしていると後々怖いトラブルを抱えるケースが少なくありません。また、口は食べものや水等全ての通り道なので、お口トラブルをゼロにし、口腔内の菌バランスを整えることが、腸内フローラのバランスを保つことにもつながります。
ところで、皆さん、そもそも犬の歯は何本あるのかをご存じですか?
生まれたての子犬には通常28本の乳歯が生えており、成犬になるまでに42本の永久歯に生え変わります。そんな永久歯の中でも、大きな上下の奥歯は、ごはんをしっかりと噛むために大切で、高齢になってもご飯を食べるために残してあげたい『機能歯(裂肉歯)』と呼ばれます。
ですが、この機能歯は困ったことに、年齢を重ねると歯周病などでトラブルを抱えやすい歯でもあるのです。
この機能歯がトラブルをかかえやすい理由として、以下の項目が挙げられます。
- 奥歯と頬の間にはごはんが残りやすく、汚れがつきやすいから
- 溜まった汚れが細菌のカタマリである「歯垢」に変化し、そこから数日で「歯石」へと変化するから
- 歯石にさらに「歯垢」がつき、歯肉に炎症を引き起こすから
愛犬においしくご飯を食べて元気に過ごしてもらう為にも、健康な状態で歯を長く残しておきたいものですよね。そのためには、飼い主さんが犬の歯についての知識を身につけ、日々愛犬の口内を観察し、適切なケアを行っていくことが大切です。
さらには愛犬が高齢になっても美味しくご飯を食べられるように、機能歯もしっかり意識して、歯磨きをしていくことも重要です。
愛犬に歯磨きに慣れてもらうためのおすすめ手順
ここで、愛犬に歯磨きに慣れてもらうためのおすすめ手順についてご紹介します。口元を触られるのを嫌がる犬の飼い主さんや、これから初めて愛犬に歯磨きをさせようと検討中の方は、以下の流れをぜひ参考にしてみてくださいね。
犬に歯磨きを慣れさせていくためのおすすめの手順は以下の通りです。
1.口元をさわれるように慣れさせる
2.歯磨きシートを指に巻いて拭く
3.犬用歯ブラシで口を触る(歯ブラシが危険な棒でないことを知ってもらう)
4.唇をめくって歯にブラシを当てる
5.「今日は右上だけ」「今回は上の歯だけ」というスタンスで少しずつ進める
以上のステップで進めていくことが、お互いにストレスがかからずオススメです!
もしくは、どうしてもまだ歯ブラシは…という犬の場合は、飼い主さんが手で持っておやつ代わりに与えられるデンタルガムも良いかと思います。
また、歯ブラシで磨く以外にも、以下のようなことを普段から配慮しておくことで、歯磨きがよりスムーズにいく可能性があります。
- 普段から顔まわりのマッサージをして、口元に触られることに慣れてもらう
- できたら褒める(おやつを与えてもOK!)
- 愛犬が歯磨きができるイメージを持つ
- 愛犬が好きな味のデンタルジェルを使う
- デンタルジェルをつけた歯磨きガムを与える
犬の習慣・性格・年齢にもよりますので、理想の歯磨きスタイルに近づけるために少しずつ変えながら試してみることが大切です。
まとめ
飼い主さんがあまりにも「歯磨き頑張ろうねっ!」と必死にケアをしてしまうと、その雰囲気を察知した愛犬が、飼い主さんの気持ちとは裏腹に歯磨きや歯のケアをする時間が嫌になってしまうことがあります。
一生懸命なのは分かりますが愛犬の気持ちもよく考えて、焦らずに少しずつトライしていくことで、心にゆとりを持ちながら習慣化できるようにしてくださいね。
飼い主さんも愛犬も一緒に楽しい歯磨き時間を過ごせるようになれば、いつまでも元気で健康的な時間を少しでも長く一緒に過ごしていけるのではないでしょうか。
記事の提供者
KINS WITHは菌ケアのプロである KINS が獣医師と共同で開発した、ペットのためのトータルケアサービスです。わたしたちが提案するのは、『菌のバランスを整えることで、内側からからだを整える』という新しいライフスタイル。
腸内フローラの状態がわかる検査キット、サプリメントとフレーバー、コンシェルジュによるアドバイスなど、菌ケア発想によるプロダクトやサービスを提供しています。
およそ1,000兆と言われている、イヌやネコを取り巻く常在細菌に1on1のコミュニケーションやサプリメントを通じてきめ細かに働きかけ、適切なバランスに保つお手伝いをします。