犬を飼い始めた時に必要なお金
現実的な話をすると、犬を飼うのに「可愛い♡」だけでは済まされません。家族として一緒に暮らしていくのですから、当然日々の生活にはそれなりの経費がかかります。
まずは最初にお迎えする際に必要なお金として、以下の内容を把握・準備しておきましょう。
お世話に必要なグッズ代
【目安:3万円~5万円】
- ケージ
- クレート
- トイレ
- ベッド
- ブラシ
- 食器
- 首輪
- ハーネス
- リード
など、挙げたらキリがありませんが、数万円のお金が必要になるかと思います。
首輪・ハーネス・リードなど、犬の安全と命に関わるグッズにはお金をかけ、トイレや食器などは安く購入してもよいかと思います。
狂犬病予防注射代
【目安:3500円】
必要なお金は3千円程度です。市区町村で行われている集団注射の場合、市区町村ごとに費用が定められています。動物病院で注射する場合、動物病院が独自に費用を定めています。
また、注射済票の交付には550円の手数料がかかります。
ちなみに、私が暮らす地域での集団注射は3500円と聞いたことがありますが、かかりつけの動物病院では1500円です。犬の登録・鑑札・注射済票など、自治体への手続きも動物病院が代行して下さいます。
混合ワクチン接種代
【目安:5千円~1万円】
混合ワクチンには種類があります。2種・5種・8種・10種など、必要に応じて飼い主が選ぶことができます。
基本的には犬の感染症の全てを予防することができる9種や10種を選びます。最近ではコロナウイルス感染症が含まれた混合ワクチンもあると聞いています。
毎年、採血による抗体検査を受け、抗体の有無や免疫力の低下などを確認した上で必要に応じた混合ワクチンを選ぶこともあります。
生活環境・ライフスタイル・健康状態・アレルギーの有無などを考え、獣医師とよく相談して種類を選ぶとよいのではないかと思います。
畜犬登録費用
【目安:3千円】
お住まいの市区町村によって異なりますが、3000円程度です。
犬を飼う時はお住まいの自治体の役所へ行き、「犬の登録をしたい」と申し出る義務があります。生後90日を過ぎた後で狂犬病予防注射を受け、注射済の証明書を持って行きましょう。
登録の手続きを終えると、「鑑札」と「注射済票」が発行されます。首輪やハーネスに付けている飼い主がほとんどです。迷子になった時に役立ちます。マイクロチップの挿入がある場合など、自宅で保管しても問題ありません。
毎年必要なお金
前章で説明した内容は、犬をお迎えした当初に発生する費用ですが、以下の費用は犬と一緒に暮らしていく上で毎年発生する費用です。
食費(1年分)
【目安:7万円】
ドッグフード(総合栄養食)に必要なお金です。
大型犬はたくさん食べるから食費がかかるイメージを持ちますが、商品によって価格が大きく違いすので、大型犬よりも小型犬の方がお金がかかる場合もあります。
ちなみに、我が家では超小型犬が1年で4万円(療養食)、中型犬が6万5千円(総合栄養食)くらいです。食費におやつを含む場合では、「+1万円」くらいなのではないかと思います。
日用品(1年分)
【目安:1万円~2万円】
日用品のほとんどが犬のトイレに使うペットシーツです。かなりの消耗品です。デザインや香りで選ぶともっと高額になります。
- うんちが臭わない袋
- 除菌ウェットティッシュ
- 犬用手足拭き(ウェットティッシュ)
- 犬用おしり拭き(ウェットティッシュ)
- マナーパンツ(マナーベルト)
- 歯ブラシ
- 歯磨き粉
犬用の日用品は挙げたらキリがありませんが、犬を飼い始めたばかりの時は、ついあれもこれも買ってしまいがちです。
犬と暮らすうちに「この子のお世話に何が必要で、何が不要か」が分かってきます。犬によって必要な日用品が違うのです。その都度、必要になった時に買うとよいと思います。
トリミング(グルーミング)(1年分)
【目安:3万円~10万円】
シャンプーだけであれば、月に数千円で済みます。トイプードルやシーズーなどの毛が伸び続ける犬種の場合はカットも必要なので、トリミング代として月に5000円~10000円くらいのお金が必要になります。
どこでトリミングやグルーミングを受けるかによって費用は大きく変わります。トリミングサロン・個人のトリミングサロン・動物病院・ペットホテルなどです。
体の大きさというよりは、犬種によっての違いがあります。大型犬のドーベルマンだけど短毛なので安い、超小型犬のポメラニアンだけど長毛なので高い、などです。
- シャンプーとカットだけ
- シャンプーとカットと爪切り
- シャンプーと耳掃除
- カットだけ
- カットと爪切りと肛門絞り
組み合わせによっても費用は異なります。保湿のための入浴や美容パックなどのスペシャルなお手入れが加わると、かるく1万円を超える場合もあります。
予防医療(1年分)
【目安:2万3千円~6万3千円】
- フィラリア症の予防薬
- ノミマダニの寄生予防薬
- 健康診断
フィラリア・ノミ・マダニの寄生予防薬の目安が2万円~6万円くらいです。月1回タイプ、3カ月に1回タイプなど、予防薬によって費用が大きく異なります。錠剤・おやつタイプ・液体など種類も様々です。
「+3千円」は健康診断(血液検査)にかかる費用の目安です。犬の健康状態によって、必要な検査内容が変わります。
簡単な基本的な検査は血液の採取で可能ですが、尿検査・検便検査・エコー検査・レントゲン検査など、シニア犬や老犬になるほど精密な検査をしておいた方が病気の早期発見に繋がります。
もちろん、子犬や若い成犬にも必要な検査だと思います。
まとめ
犬を飼うのに必要なお金はいくらなのかを解説しましたが、あくまでも目安です。
愛犬(小型犬)の飼育にかかる年間費用が20万円前後だと話す飼い主もいます。30万円~40万円だと話す飼い主もいます。持病の治療費だけで年12万円必要だと話す飼い主もいます。生涯費用は500万円前後、などとも言われています。
臨時で必要になるお金は、やはり治療費や通院費です。犬も怪我や病気をします。犬の医療費は人間より高額です。
今回ご紹介したのはあくまでも目安ですが、犬を安全に幸せに飼うためには、飼い主のある程度の経済的な余裕や貯蓄が必要な事がお分かりいただけたのではないでしょうか。