犬がおとなしくしている時の心理
1.過度なストレスと疲れを感じている
犬がおとなしくしている時、過度なストレスと疲れを感じていることがあります。
例えば、トリミングや動物病院へ行き、帰宅した後でおとなしくしていることがあります。いつもはおもちゃで遊んだり、部屋を走り回ったり、元気で活発な愛犬がおとなしくしていたら心配になりますよね。
トリミングの施術には最低でも1時間、長い時は3時間~5時間もかかるとされています。グルーミングだけの場合とカットを含む場合、犬種によっても大きく変わります。
トリミングや診察の時、立ったままの姿勢でジッと動かずにいなければならないため、犬にとっては大きな負担です。動物病院では精神的な疲労がとくに大きいのではないでしょうか。
ストレスと疲れによって動き回るような肉体的・精神的なエネルギーが残っていないため、おとなしくしているのです。
帰宅した時、不安や緊張から一気に解放されたことで気が抜けてしまっている、ということも考えられるのではないでしょうか。
2.関節に痛みを感じている
犬がおとなしくしている時、関節に痛みを感じていることがあります。
関節炎と言い、加齢によって軟骨が擦り減ることで関節に炎症が起き、痛みが伴うものです。シニア犬や老犬だけではなく、若い犬にも先天性や遺伝性の異常によって関節に痛みが起こりやすいことがあります。
比較的に軽い症状である場合、お散歩や運動をした後で痛みが起こったり、急な激しい動きをした時に痛みが起こったりなど、一時的な痛みによっておとなしくしていることがあります。ただ、炎症は慢性的に起こっている可能性が高いため、症状を悪化させないためのケアが必要です。
鍼治療を行うこともありますし、マッサージやサプリメントを用いた緩和療法もあります。関節炎を疑う場合には、かかりつけの獣医師に相談し、適切な診察と治療を受けるようにしましょう。
3.体の痛みで動けなくなっている
犬がおとなしくしている時、体の痛みで動けなくなっていることがあります。
チワワやポメラニアンなどの超小型犬に多いのが脱臼や骨折です。階段を降りる時に転げ落ちてしまった、ソファーから飛び降りる時に着地に失敗してしまったなどが原因になりやすいです。
打ち所が悪かった時、骨盤や肋骨を骨折することもありますし、内臓に損傷が起きていることもあります。
- 帰宅した時、お留守番していた愛犬の様子がおかしい
- いつも飼い主の出迎えをしてくれるのにケージから出ずにおとなしくしている
- 階段の下やソファーの下など、怪我をした場所でうずくまっている
犬がこのような状態の時は、体の痛みを疑ってみるとよいと思います。
4.意識が朦朧としている
犬がおとなしくしている時、意識が朦朧としていることがあります。
例えば、狂犬病注射や混合ワクチンの接種を受けた時、副反応としてアナフィラキシーショックが考えられます。
しばらく病院内で様子を見るのが基本ですが、帰宅後に急に体調を悪くする犬もいます。アレルギー反応によって血圧が低下したり、意識が朦朧としたり、体調不良からおとなしくしていることがあります。
副反応がなければいつも通り元気に活動できるはずですので、明らかにおかしな様子である時は、病院へ行くようにしてください。
狂犬病注射や混合ワクチンの接種は、午前診療と午後診療のある午前中に受けることが強く推奨されています。犬の体に異変が起きた時、すぐに対応できるようにするためです。
まとめ
犬がおとなしくしている時の心理を4つ解説しました。
- 過度なストレスと疲れを感じている
- 関節に痛みを感じている
- 体の痛みで動けなくなっている
- 意識が朦朧としている
愛犬があまりにもおとなしくしている時、心配なのであれば「おやつ」を使ってみてください。おやつにも反応することがない場合には病院に連れて行った方がよいかもしれません。
おやつを食べたがるけど動こうとしない場合には、不調や痛みのサインかもしれません。