適切な対処法は?犬が前足を舐め続けてしまう原因5つ
「愛犬がずっと前足を舐め続けている」とお困りの飼い主さんは、多くいらっしゃいます。実際、舐め過ぎが原因で前足の皮膚が炎症を起こし、病院へ行ったという事例もあります。
なぜ犬は前足を舐め続けてしまうのでしょうか。ここでは犬が前足を舐め続けてしまう原因や、それぞれの対処法を解説します。
1.暇を持て余している
心理的な原因で前足を舐め続けている場合、飼い主にかまってもらえる時間が少なかったり、暇を潰すためのおもちゃが少ないなどの理由から、暇を持て余している可能性が高いでしょう。
特にすることがなく退屈を感じているけれど、暇を潰すものがない…。そんな時に自分の前足が目に入り、暇を潰すために夢中になって前足を舐めていたところ、その行為が癖になってしまっている犬は多くいます。
このような心理から前足を舐めている場合は、他に夢中になれるものを手渡してあげたり、飼い主が積極的にコミュニケーションをとってあげることで解決できるでしょう。スキンシップやおもちゃを使った遊びなどをたくさん取り入れてあげましょう。
2.強いストレスを溜めている
環境の変化や寂しさなど、強いストレスを溜めている時にも前足を舐め続ける犬は多くいます。これは強いストレスに気持ちが落ち着かず、少しでも気を紛らわすために同じ行動を繰り返す『常同行動』が関係しています。
犬は同じ行動を繰り返すことで、その行為に夢中になり気を紛らわせてストレスを緩和しようとする行動が時々見られます。前足を舐め続ける行動もそのうちの1つです。
無理に前足を舐めることを止めてしまうと、かえって欲求が高まってしまう恐れがあります。まずはストレス原因を考え、思いつく原因を排除したり改善したりし、なるべく前足に意識がいかないよう他のもので注意を引いてみましょう。
3.アレルギー皮膚炎を引き起こしている
犬が時折前足をぺろぺろと舐めたり噛んだりと気にする仕草が見られるようになった場合、まず考えられる原因として『アレルギー性皮膚炎』があります。
アレルギー性皮膚炎を発症している場合、前足が舐め過ぎによって傷ついていたり、赤みが見られたりします。花粉やカビ、埃、ダニ、食材など、さまざまなアレルゲンがあるため、どのアレルギー物質に反応しているのかは判断が難しいところです。あまりにも状態がひどい場合は、動物病院でアレルギー検査を受けることをおすすめします。
まずはどのようなタイミングで舐める回数が増えているか注意深く観察し、考えられるアレルゲンを特定しましょう。その後、動物病院で相談し、検査を受けたり必要な治療を行っていきましょう。
4.棘が刺さるなど違和感を覚えている
足に棘が刺さっていたり、虫に刺されていたり、砂利がくっついていたりと違和感を覚えている場合も、舐めることでその違和感を解消しようとしていることがあります。
この場合は、歩くときに少し歩き方が不自然になっていたり、歩きたがらないなどの異変が見られたりすることが多いです。
こうした変化が見られた場合は、まず愛犬の前足を観察してみてください。よく見ると棘が刺さっていたり、虫刺されのような腫れが確認できたりするかもしれません。動物病院で適切に処置してもらいましょう。
5.吐き気を催している可能性も
吐き気を催している時にも吐き気による気持ち悪さを緩和しようと前足を舐めることがあります。吐き気を感じている場合は、口から大量のよだれを出していることが多いので、確認してみましょう。
吐き気の原因はさまざまですが、体調不良やアレルギー反応、服用している薬が原因で吐き気を催していることもあります。
他にも病気が関係している恐れもあるため、少しでもおかしな様子が見られたら、すぐに動物病院へ行き診察してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬が前足を舐め続けてしまう理由は、多く考えられます。その時の状況や愛犬の様子から、どのような理由で前足を舐め続けているのか見極め、状態がひどかったり、繰り返す場合は動物病院で診察・検査などを行ってもらいましょう。