犬はなぜいつまでもご飯を食べ続けるのか
今しか食べられないかもしれないから
犬がいつまでもご飯を食べ続けるのは、今しか食べられないかもしれないからです。犬の本能としての心理です。
犬が野生であった頃、狩りをして食料を得ていました。しかし、獲物が毎日いるわけではありません。全ての狩りに成功するわけでもありません。狩りに成功しても群れの仲間全ての食欲を満たす量ではないこともあります。
こういった犬の本能が(今しか食べられないかもしれないかもしれない!今のうちにたくさん食べておかなければ!)という気持ちにさせてしまうことがあるのです。
満腹感を得にくいから
犬がいつまでもご飯を食べ続けるのは、満腹感を得にくいからです。
犬はご飯をほとんど噛みません。1回2回程度噛んで飲み込んでしまいます。全く噛まない犬もいます。よく噛んで食べる犬は珍しいです。
噛むことで満腹中枢が刺激され、「お腹いっぱい」と感じられるものなのですが、噛まなければあまり刺激されません。これは私たち人間にもよく言われていますよね。ご飯をほとんど噛まない犬は満腹中枢が刺激されにくく、満腹感を得られにくいため、いつまでもご飯を欲しがることがあります。
急に食事量を減らされてしまったから
犬がいつまでもご飯を食べ続けるのは、急に食事量を減らされてしまったからです。
例えば、ドッグフードを他のものに替えたことで量が減ってしまうことがあります。栄養素やカロリーの違いがあるからです。1回30gのご飯を食べていたのに、100gあたりのカロリーが少し高いドッグフードにしたり、ドッグフードの種類を替えたことで1回25gになった。これだけの変化でも犬には「もっと食べたい!いつもより少ない!」となってしまうことがあるのです。
我が家の愛犬も療養食に替えたことで1回の量が減ってしまいました。初めは満足できず、おかわりをおねだりして吠えていました。
食物繊維が多く含まれたドッグフードは犬の満腹感をサポートすると言われています。愛犬の食欲やご飯の要求にお悩みがある場合には、かかりつけの獣医さんに相談してみてくださいね。
そこに食べ物があるから
犬がいつまでもご飯を食べ続けるのは、そこに食べ物があるからです。
犬の本能として、「今しか食べられないかもしれないから今のうちにたくさん食べよう!」という心理が働くため、そこに食べ物があれば食べ尽くしてしまいたくなってしまうようです。
愛犬の目の届く場所にご飯やおやつを置いていませんか?嗅覚に優れた犬ですから、においでも分かってしまいますよね。犬のご飯やおやつだけではなく、人間の食べ物も同じです。そこに食べ物があるから食べたくなってしまうのです。
ご飯やおやつは密閉できる容器に入れ、扉や引き出しの中に保管しておくとよいと思います。出しっ放しにしたり、犬の目の届く範囲に置いたりすると、いつまでも欲しがってしまうことがあるからです。
犬は満腹になるのか
犬も満腹になることがあります。ただ、飼い主によって食事量が管理されていますから、普段の食生活の中では、満腹でお腹がはち切れそうになるほど食べることはありません。
いくらでもご飯やおやつを与えてもらえる環境にある場合、(今食べておかなければ!)という本能がある犬は、消化しきれずに嘔吐や下痢をするほどの量を食べることができるそうです。
まとめ
犬はなぜいつまでもご飯を食べ続けるのか。その理由を4つ解説しました。
- 今しか食べられないかもしれないから
- 満腹感を得にくいから
- 急に食事量を減らされてしまったから
- そこに食べ物があるから
実は、我が家の愛犬は真逆のタイプです。中型犬で体は大きいのですが、超小型犬のポメラニアンよりも食が細いのです。1回に食べられる量が少ないため、1日4回~5回に分けて与えなければなりません。
そうすると、食事の回数が少なく食欲旺盛なポメラニアンが「私も食べたい!」と吠えるわけです。きっと、ほとんどの犬がこのタイプですよね。
みなさんの愛犬はご飯に対してどのような反応をするタイプですか?