1.獣医療が発達した
愛犬の寿命を伸ばす、つまり命を守るために絶対に欠かせないものが「獣医療」です。そして、犬の病気や怪我を予防したり治したりする獣医療は、30~40年前に比べて圧倒的な進化を遂げています。以前は「不治の病」と考えられていたものが、今では投薬や手術で治るようになったものもあります。
手術の技術はもちろんのこと、検査の方法や精度もどんどん向上していて、血液検査や尿検査のような一般的なものでも様々な種類の疾病が見つかるようになっています。また、CTやMRIといった人間でも行われている高度な検査も行われています。そのため、病気を早期の段階で発見・治療することができるのです。
愛犬の寿命を伸ばすため、健康を守るためには、日頃から愛犬の様子をしっかりとチェックしておくことが大切です。また、定期的に健康診断を受けさせることをおすすめします。そして、少しでもいつもと違うことがあれば、動物病院で診てもらうようにしましょう。
2.質の高いドッグフードが増えた
愛犬の毎日の食事に、ドッグフードを与えている家庭は多いと思います。しかし、30~40年前は、飼っている犬に人間の食事の残りを与えていたという家庭もめずらしくなく、ドッグフードの種類もそれほど多くありませんでした。
最近では、ドッグフードの種類が非常に多く、ライフステージや犬種に合わせて選べるものも増えています。人間と同レベルの安全性が確認された材料を使っているものや、体に負担をかける添加物を使用していないものもあります。
動物にとって質の高い食事を取ることは、健康的な体づくりをするための基本です。そのため、良質なドッグフードが増えたことは犬の健康を守り、寿命を伸ばすことに一役を買っていると考えられます。
犬の寿命を伸ばすためには、愛犬の体質やライフステージに合わせて適切な食事を与えることが大切です。さらに、栄養バランスを保って肥満を防ぐために、人間の食事やおやつのおすそ分けはできるだけ控えるようにしましょう。また、しっかりと勉強したうえで手作りご飯を与えるのもおすすめです。
3.犬に関する正しい情報が広まった
獣医療やドッグフードなど、犬の健康や寿命を守るための手段はとても進化しています。しかしながら、それを上手に活用しなければ何の意味もありません。そして、それを最大限活用できるかどうかは、飼い主さん次第です。
日本において、飼い犬の立場は「番犬」から「家族」へと変わってきました。それとともに、犬の心や体にまつわる、あらゆる情報が本やインターネットを通じて一般家庭の飼い主さんに広まってきています。正しい知識を持つことで、愛犬の健康管理やストレスケアを適切に行うことができ、結果的に寿命を伸ばすことにつながっていると考えられます。
愛犬に合った食事を与えて適切な運動をさせ、安全を確保しながら快適な生活を送らせることで、不慮の事故や病気を防げるのです。
犬の平均寿命はどれくらい?
ペットフード工業会(当時)の調査によると、今から約40年前の1983年には、犬の平均寿命は7.5歳とされています。一方、一般社団法人ペットフード協会が2021年に行った調査では、犬の平均寿命は14.65才という結果が出ています。
小型犬の平均寿命は12~15年、中型犬では11~15歳、大型犬では10~13年とされていて、体が大きいほど平均寿命が短くなる傾向があります。ただし、最も長く生きた犬としてギネス記録に残っているのは中型犬ですし、大型犬でも20歳を超えている犬は数多くいます。
平均寿命は意識しながらも、あまりとらわれすぎずに、目の前にいる愛犬の様子や体調に合わせた食事や運動を提供して、健康を守ってあげてください。
まとめ
現在、犬の平均寿命は40年前に比べて約2倍の14.65歳となっています。獣医療が発達し、食事の質が上がることで犬の健康が守られているからだと考えられています。
そして何よりも重要なことが、犬と最も身近に接する飼い主さんが正しい知識を持ち、適切な対応をすることです。
日頃からこまめな健康管理を心がけて、愛犬が健康で楽しい毎日を過ごせるようにできる限りのことをしてあげましょう。