毎日の散歩
犬がいる生活といない生活で、大きく変わるのは毎日の散歩があるかどうかではないでしょうか。
犬を飼うことを考えたとき、「でも散歩に行かないといけないからなぁ…」と悩んでしまう人は少なくないでしょう。実際、一人暮らしでほとんど家にいられない人や、仕事や家事で忙しく時間が取れない人は、犬の散歩の時間が大きな負担になってしまうと思います。
犬にとって散歩は、運動をする時間になるだけでなく社会性を身につけたり、自然と触れ合って心を満たしたりするために必要な時間にもなります。それが不足すると、肥満やストレスの原因になり、心身に悪影響を及ぼす恐れがあるので、毎日の散歩は欠かすことができないのです。
経済的な負担
犬にすこやかで楽しい暮らしを送ってもらうためには、ある程度お金が必要です。
特に、食費や医療費は削ることができない部分で、そのほかにも洋服やおもちゃ、ケージなども用意する必要があります。また、犬種によってはトリミング代がかかることもありますし、しつけのトレーニングスクールに通うこともあるでしょう。
なんでもお金をかければいいというものではありませんが、経済的な負担から安価で品質の良くないドッグフードを選んだり、医療費を抑えるために必要なワクチンを打たなかったりということは絶対NGです。
経済的な負担から、愛犬の心身の健康を害することがないようにしなければなりません。
行動に制限が出る
犬を飼っていると、犬と一緒にドッグカフェやドッグラン、旅行に行くなど楽しいこともたくさんあると思います。しかし、当然ながら犬と一緒に出かけられない場所も多く、留守番をさせることになる場面もあるでしょう。
犬は連れて行けない場所に長時間出かける場合や旅行に行く際、「留守番は問題なくできるか」「どこに預けたらいいか」などを考える必要があります。気軽に外泊することはむずかしくなり、行動に制限が生まれることも考えられます。また、それが原因で愛犬に対してイライラしてしまうということもめずらしくありません。
犬を飼うことで、自分が思い通りに行動できなくなることもあるということをぜひ意識しておいてください。
日々のしつけやボディケア
犬を飼い始めたら、トイレや散歩、留守番など様々なシーンでしつけを行う必要があります。室内で犬を飼う場合、何も教えなくても問題を起こさないような犬は、ほとんどいないと考えておいた方がいいでしょう。それは犬が悪いわけではなく、「何も知らない」のだから当然のことなのです。
そのため、犬を飼っているからには犬も飼い主さんも安全に楽しく暮らしていけるように、家の中や散歩時のルールを教えて育てていかなければなりません。
また、犬の体を清潔で健康な状態に保つために、こまめにブラッシングをしたり歯みがきをしたりすることも必要です。しつけやボディケアは日々の積み重ねが大切ですが、忙しいときには負担に感じることもあるでしょう。
老後の介護
近年、犬の平均寿命が伸びていることも影響し、犬の介護が必要な時間も長くなってきています。犬は年を重ねると体力が落ちて寝ている時間が増えますが、それだけではなく認知症を患って様々な症状が出ることもあります。
自力では歩けなくなって食事や排泄の補助が必要になったり、昼夜逆転や夜鳴き、徘徊への対応が必要になったりします。介護は体力も精神力もいることなので、家族や専門家の協力が必要な場面も多くあるでしょう。
まとめ
犬を飼うことが幸せかどうかは、飼い主さんの気持ち次第だと思います。犬が好きで、犬を飼育する大変さをしっかりと理解したうえで飼い始めた場合は、多少の苦労は感じつつも犬がいる幸せを感じることができると思います。
しかし、ここで紹介したような、犬がいることで生まれる苦労を想像せずに飼ってしまうと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔して、犬が嫌いになってしまうこともあるでしょう。そして、それを乗り越えられないと、犬も飼い主さんも不幸になってしまうかもしれません。
これから犬を飼おうと考えている人は、犬がいる楽しさとともに大変さもぜひ知っておいてください。