犬が迷子になる原因
1.脱走
犬がいなくなってしまう原因の多くは脱走です。散歩中や自宅の庭、お出かけ先などどこでも起こる可能性はあります。
花火や雷の音に驚いてしまった、発情期のオスがメスを追いかけてしまった、野生動物を追いかけてしまったときなどが脱走するときです。
2.盗難
稀ですが、販売目的などで犬を盗難する人がいます。これらは犬に関する知識がある人の犯行で、子犬や血統の良い犬は狙われる傾向にあります。
また動物を虐待することに快感を覚える人もいます。血統の良い犬でなくても油断せず、飼い主さんは注意が必要です。
迷子を予防するには
係留具は丈夫なものを使う
リード、首輪、ハーネスなどは長く使っていると傷みます。散歩中に切れて脱走してしまうことがあるので、傷んできたら新しいものと交換しましょう。
力の強い子ではリードを2本使用し、首輪とハーネス両方に付けると安心です。
なるべく外飼いしない
近年は室内飼いの犬がほとんどですが、やはり今でも外飼いの犬はいます。地域によっては害獣を追い払うためなど事情がありますが、脱走や盗難に遭うリスクが高くなります。
犬を頑丈な小屋に入れる、人気がない夜には室内に入れるといった対策をとりましょう。
去勢・避妊手術を行う
犬の嗅覚は人間の予想以上に優れており、メス犬のヒートのニオイは1㎞以上離れていても嗅ぎつけられると言われています。
ペット事業者でない限り、犬に子どもを産ませる機会はありません。犬が脱走しないためにも去勢・避妊手術をすることをおすすめします。
マイクロチップを入れる
マイクロチップは皮下注射で埋め込む金属片で、専用の機械を当てると登録番号が読み取れます。これは迷子防止というよりすぐに見つかるための対策です。
令和4年6月からペット事業者には販売する犬に装着が義務付けられました。
それ以前に購入した犬や個人繁殖で生まれた犬には、動物病院で装着することをおすすめします。
鑑札や迷子札を付ける
犬の身元は飼い主の電話番号の他に登録番号などがあります。もし迷子になってもこのどれかがわかれば飼い主を探すことができます。
犬の首輪には自治体から配布される鑑札、狂犬病予防注射済票、オーダーメイドの札のどれかを付けてください。保護した人が札を見て連絡し、早く家に帰れるかもしれません。
近所づきあいをする
近所づきあいがない地域もありますが、なるべく近所の人と交流し、愛犬を知っておいてもらいましょう。
愛犬の存在や特徴を知っておいてもらえば、万が一脱走しても、見かけた人が連絡してくれるかもしれません。
愛犬が迷子になったら
まずは近くを探す
犬がいなくなったらまずは自力で行きそうな場所から探してください。リードや首輪などを持って知人にも協力してもらいましょう。広い家なら敷地内にいるかもしれません。
警察・保健所・動物病院に連絡
見つからなければ警察、保健所、動物病院に問い合わせてください。警察では遺失物扱いになってしまいますが、情報が入れば連絡してくれます。
保健所に保護されている可能性がありますが、期限が来ると処分されてしまいます。数日経って保護されることもあるので、連絡しておきましょう。
病院にはたくさんのペットが出入りしているので、保護した人が問い合わせていることがあります。
ネットで情報収集する
保健所や愛護団体のホームページなどを調べ、SNSにも愛犬の情報がないか探します。自分のアカウントを持っていたら愛犬の情報を載せてください。
数日経っても見つからないときはポスターを作ってスーパーやコンビニなどに貼ってもらいます。それでも見つからない場合は探偵に頼んでも良いでしょう。
迎えに行く際は
愛犬が見つかったらケージやリードの他に、犬の写真やワクチン接種証明書など、飼い主だとわかるものを持っていきます。
中には飼い主のふりをして犬を入手し、転売する人もいます。証明できるものを忘れないでください。
行政より個人が持つ情報が有力
筆者の家族は、迷子犬を保護した経験があります。
当時わが家にはメスのバーニーズマウンテンドッグがいて、散歩中にオスのゴールデンレトリーバーが着いてきたそうです。
まず警察に届け出ましたが、保健所で預かるだけなのでそのまま自宅で預かりました。病院に連絡すると飼い主がわかり、無事に家に帰ることができました。
SNSがない時代でしたが数時間で飼い主が特定できました。行政に頼るよりも犬を飼っている人同士の情報が有力のようです。
まとめ
花火大会などのイベントがある季節になると迷子の犬が増えると言われています。また災害が起きて犬が行方不明になるということがあるかもしれません。
うちは管理しているから大丈夫と思っていても、迷子はどの犬でも起こり得ます。
もし犬が迷子になって見つかったら、叱らずに「おかえり」と優しく迎えてあげてください。