『犬を飼うと死亡リスクが軽減される』ということが証明された研究
「犬を飼うと健康になる」「犬を飼っている人は長生きだ」などとよく耳にしませんか。
「犬を飼うと死亡リスクが軽減される」ということが証明された研究がスウェーデンで行われていました。
- 40歳~80歳のスウェーデンの国民340万人以上を対象
- 調査期間は12年
研究結果としては、『犬を飼っている人と飼っていない人とでは死亡リスクが33%低減する』というものです。また、『心血管疾患に関する死亡リスクが36%低減する可能性』も示唆されています。
一人暮らしの人は、死亡リスクがより軽減される
研究結果による論文は、イギリスの科学誌である『サイエンティフィック・リポーツ』にて発表されています。
論文の著者は、スウェーデンのウプサラという地方にある、ウプサラ大学の博士課程の学生です。この方によると『一人暮らしの人を守る要因として、犬を飼うことが特に顕著だった』としています。
どういうことかと言いますと、複数人がいる世帯に住んでいる人と一人暮らしの人を比べた時、一人暮らしの人には明らかな死亡リスクの低減が見られたというのです。
『犬を飼うと死亡リスクが軽減される』と言われている理由
スウェーデンで行われた研究結果による論文では、「犬を飼っている人は天候に関わらず散歩に出るなどするため、一般的に考えて肉体的な活動レベルが高い」としています。
みなさんの中には、お天気が悪い日にはお散歩を休みにしているという方もいらっしゃるかと思いますが、愛犬とのお散歩は毎日欠かせないものですよね。
肉体的な活動をしている、特別な運動をする習慣を持っている、他の人よりも体を動かす時間が長いなど、意識したことがあるでしょうか。愛犬とのお散歩があまりにも自然な行動であるため、特別な意識はないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは無意識のうちに、健康によい行動が習慣化されているということなのかもしれません。
日本人の死亡原因は…
厚生労働省の発表では、日本人の死亡原因の第2位が心疾患です。
1位:悪性新生物(ガン)
2位:心疾患
3位:脳血管疾患
4位:肺炎
5位:老衰
これは、0歳~100歳以上の男女を対象とした総数によるものです。
心疾患とは、心臓や血管などの循環器における疾患のことを言いますが、この心疾患での死亡リスクは、50歳~89歳に起こりやすいことが分かっています。
一方、スウェーデンで行われた研究結果では心血管疾患に関する死亡リスクの低減が示唆されています。
死亡原因の第2位が心疾患、第3位が脳血管疾患である日本人にとって、参考にしたい研究結果なのではないでしょうか。
犬を飼うと心血管疾患による死亡リスクが軽減される!?
心血管疾患の原因には、主に次のようなものがあります。
- 喫煙
- 不健康な食事
- 肥満
- 運動不足
- アルコールの飲みすぎ
どれも日常生活に深く関わるものですよね。
犬を飼うと死亡リスクが軽減されると言われていることに関係してくるのは、「肥満」と「運動不足」なのではないでしょうか。おそらく愛犬とのお散歩の習慣が、肥満と運動不足を防いでくれるのだと思います。
心血管疾患の原因を5つ挙げましたが、みなさんはいくつ当てはまるでしょうか。
犬を飼っている人は当てはまるものが少ないかもしれません。ちなみに私はひとつも当てはまるものはありませんでした。
愛犬を置いて外出することに過度な不安や心配を感じる性格であるためか、外食の機会も滅多になくなりました。自炊をすると、自然と体や健康に良い食事を作ろう!という意識に変わる気がしています。
まとめ
犬を飼うと死亡リスクが軽減されると言われている理由について、スウェーデンで行われた研究結果と論文をご紹介しました。
心血管疾患による死亡リスクが低減されるというものでしたね。
日本人に多い心血管疾患は、死亡原因としても第2位と第3位のトップクラスです。死亡リスクを軽減されるために、喫煙・飲酒・肥満に関しての広告もよく見かけますよね。
死亡リスク軽減のために犬を飼おう!というものでは決してありませんが、愛犬のおかげで健康でいられることを改めて感じられたらいいなと思います。