犬が体をくねくね動かす時の心理
1.嬉しい!楽しい!
犬が仰向けになってお腹を見せ、背中を地面にスリスリするかのように体をくねくねと動かすことがあります。これは嬉しい時、楽しい時の仕草のひとつです。飼い主に対してはよく見せてくれると思います。
公園や広場、ドッグランなどの安全な場所であれば、体をくねくねさせながら地面に転がっている犬を見かけることもあると思います。
2.お腹を撫でてほしい
誰彼構わず、犬が仰向けになってお腹を見せ、背中を地面にスリスリするかのように体をくねくねと動かすことがあります。
これは「お腹をなでて~♡」と言っている時の仕草のひとつです。会えて嬉しい時の挨拶代わりの仕草でもあるかもしれません。「あなたのことを信頼します」というメッセージとして受け取ってもよいと思います。
3.自分の匂いを付けたい
犬が体をくねくね動かしながら擦りつけることがあります。地面・敷物・クッション・ソファー・ベッド・人の膝など様々ですが、そこへ自分のにおいを付けたいのです。
「私のお気に入り♡」と表現したい時の仕草のひとつでもありますし、「これは僕のものだ!」と主張したい時のマーキングのための仕草のひとつでもあります。
4.自分に匂いを付けたい
もうひとつ違った心理で犬が体をくねくね動かしながら擦りつけることがあります。
気に入った匂いを自分の体に付けたい時の仕草のひとつです。飼い主の腕や膝や背中などに体をくねくねさせながらスリスリしたがることがありますよね。
お散歩中、地面に犬が気に入るニオイが落ちていることがあります。そのニオイも自分の体に付けたがることがありますが、汚物である場合もあるのでご注意ください。
犬が好む有機物のニオイを発するミミズの死骸に体をくねくねさせながらスリスリしたがることがあるようです。
5.痒い
犬が体をくねくね動かす時、痒がっている可能性があります。
人や物にスリスリして痒みを取ろうとすることがありますが、手足では届かない部位なのだと思います。そして、体をくねくねさせるのは、スリスリしてもなかなか痒い部位に届かないからなのでしょう。
どこが痒いのか、犬の体に触れてみてください。痒い部位に触れた時、体をくねくね動かしながら気持ち良さそうにすると思います。
その部位の皮膚の状態をよくチェックすることをお忘れなく。赤み・腫れ・発疹・傷・出血などがあることがあります。
要注意!犬が体をくねくね動かす『モンローウォーク』
犬が体をくねくね動かしながら腰を左右に振るような歩き方は「モンローウォーク」と呼ばれています。お散歩中の犬の後ろ姿をよく見ていると分かりやすいと思います。
股関節形成不全
犬がモンローウォークをしている場合、「股関節形成不全」という病気の症状である可能性があります。
遺伝性の病気で、骨盤(寛骨臼)と大腿骨(大腿骨頭)のはまりが浅く不安定であったり、完全に外れている場合があり歩行異常が起こります。成長期の体重増加が激しいと症状が悪化してしまうことがあります。
初期症状
体をくねくね動かしながらモンローウォークをする段階では、まだ初期症状であるとされています。この状態ではまだ痛みはないのではないか?とも言われていますが、実際はすぐに病院で診てもらう必要があります。
治療法
- 痛みを緩和するお薬の服用
- 運動の制限
- 体重の管理
主にこのような治療法がありますが、重症の場合は外科的手術が必要になります。
予防法
遺伝なのでは?とも言われており、明確な予防法はありませんが、体重管理をしっかり行うことで症状の緩和を望むことはできるでしょう。
体をくねくね動かしながらモンローウォークをする間はまだ初期段階です。この時に早めの診察と治療を開始することで重症化を防ぐことができます。
まとめ
犬が体をくねくね動かす時の心理を5つと病気の可能性について解説しました。
- 嬉しい!楽しい!
- お腹を撫でてほしい
- 自分の匂いを付けたい
- 自分に匂いを付けたい
- 痒い
何だか最近、体をくねくね動かしながら歩くようになった気がする。そんな時はモンローウォークかもしれません。
ちょっと気になるなという程度でも構いませんので、遠慮せず病院で診てもらうことをおすすめします。