老犬の負担にならない『シャンプーの仕方』8選!頻度や無理なく行うコツとは

老犬の負担にならない『シャンプーの仕方』8選!頻度や無理なく行うコツとは

清潔さを保つことができるシャンプーは欠かせないものです。しかし、老犬にとってシャンプーは負担になります。負担にならないシャンプーの仕方や頻度、コツをご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

なぜ老犬はシャンプーが負担になるの?

タオルを被る犬

小型犬や中型犬では8~9歳、大型犬では7歳をすぎたあたりから老犬とよばれ、足の衰えや内臓機能の低下、加齢による心臓病などを発症しやすいライフステージです。

そのため、老犬にとっては下記のことが負担となります。

  • シャンプーをするときに長時間立つこと
  • 温かいシャワーや湿度で息苦しくなること
  • シャンプーをするときにたくさん体を触られること
  • ドライヤーをかけられて体温が上がること
  • 体に痛みを感じるため触られたくない
  • 聴覚や視覚が衰えているので、シャワーの音が怖い

また老犬になると若いころにできていたことができなくなり、ストレスを感じやすくなります。シャンプーもその一つで、自宅のお風呂場やペットサロン、動物病院に行くことも嫌がるようになります。

このように、老犬はさまざまな物事への心境の変化があり、ストレスを抱えやすいんです。

老犬のシャンプーの頻度はどれくらい?

シャワーを浴びる犬

成犬の場合シャンプーは月に1回が目安となっていますが、老犬の場合は2か月に1回が目安となります。あくまくで目安なので、体調が悪そうなときやつらそうなときは無理に行う必要はありません。

また、老犬の場合は一度に全て行うのではなく、「今日は爪切りだけ」「今日は足だけ洗おう」などど日を分けてシャンプーやトリミングを行うことをオススメします。

老犬の負担にならないシャンプーの仕方やコツ8選

泡を乗せる犬

老犬になった愛犬がシャンプーをすることでストレスを感じないようにするには、自宅で行うことをオススメします。安心できる場所で、手際よく、信頼している飼い主さんが行うことでストレスなく過ごすことができるでしょう。負担にならないシャンプーの仕方やコツをご紹介します。

①シャンプー前:脱衣所と浴室の温度差を無くす

なるべく脱衣所と浴室の温度差を無くすようにしましょう。寒い脱衣所から暑い浴室に入ると体に負担となるので、あからじめどちらも暖めておきます。

②シャンプー前:毛玉をとる

愛犬に毛玉がついている場合はシャンプーの前にカットするか、毛玉にリンスをつけてほぐしましょう。毛玉が付いたままシャンプーをすると皮膚が引っ張られ、負担となります。

またどこの部位がとくに汚れているかを確認しておくと、効率よく洗うことができます。犬がとくに汚れる部位は足元やお腹、口元、耳、肛門周り、指の間などです。

③シャンプー中:マットやタオルを敷く

シャンプーを行うとき、床に滑り止めのマットやタオルを敷いてあげましょう。滑りにくく、足腰の負担を減らすことができます。また、長時間立っていると足腰に負担がかかるので、シャンプーをしている最中はオスワリの状態がオススメです。

④シャンプー中;シャワーの温度は36度

シャワーの温度は人肌程度の36度にしましょう。熱すぎると皮膚に負担がかかり、火傷や痒みが生じる恐れがあります。また湿度が上昇することで息苦しくなり、咳や呼吸困難になることも考えられます。

⑤シャンプー中:低刺激のシャンプーを使用する

老犬は皮膚が弱くなっていたり皮膚疾患を持っていることがあるため、低刺激のシャンプーや薬用シャンプーを使うようにしましょう。また泡切れの良いシャンプーを使うと時間を短縮することができます。

⑥シャンプー後:リンスは付けなくても良い

リンスは指通りを良くするものなので必要以上に付ける必要はなく、場合によっては付けなくてもOKです。また、短時間でシャンプーが終わるようにリンスインシャンプーもオススメです。

⑦シャンプー後:ドライヤーは温風で弱風

シャンプー後は、吸水性の高いタオルを使って根本から拭いていきます。また、ドライヤーを使用するときは「温風で弱風」です。内臓を冷やさないよう、お腹から乾かしていきましょう。

同じ場所ばかりかけていると火傷をする恐れがあるので、30cmほど離してください。愛犬が息苦しくなっていないか、体温が上がりすぎていないかを常に確認しながら行いましょう。

⑧全身を洗うシャンプーの回数を減らす

愛犬の負担を減らすよう、全身を洗うシャンプーはなるべく回数を減らしましょう。その代わり、汚れやすい足やお腹、陰部などは日頃からこまめに洗います。洗い流さなくてもいいシャンプーの使用もオススメです。

まとめ

シャンプーをする犬

老犬のシャンプーは、「一度に全てキレイにしよう!」と完璧を求める必要はありません。シャンプー中は常に愛犬の様子を確認し、「息苦しそう」「つらそう」などの仕草がみられたらすぐに中断しましょう。老犬のシャンプーにおいて、「今日できなかったことは次回」という意識と余裕さを持つことがとても大切です。

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