犬が抱っこを嫌がる心理
1.慣れないことをされて戸惑っている
犬が抱っこを嫌がるのは、慣れないことをされて戸惑っているからです。
子犬の頃に抱っこされる機会が少なかったのではないでしょうか。抱っこしようとすると逃げ回ったり、暴れたり、手や腕に甘噛みをして抵抗することがあります。膝の上に抱っこされるのは慣れているけれど、腕に抱っこされて持ち上げられることには慣れておらず暴れてしまうということもあります。
飼い主や家族には抱っこされるけれど、トリマーや獣医師に抱っこされることは嫌がってしまうという犬もいます。子犬の頃、他人に抱っこされるという経験が少なかったのではないでしょうか。
2.抱っこが雑で下手だ
犬が抱っこを嫌がるのは、抱っこをする人が雑で下手だからということがあります。
まるで重たい物を抱え上げるかのような雑な抱っこをする人を見かけたことがあります。抱っこが下手で犬を腕から落としそうになったり、犬の体勢が明らかにつらそうであったりするのを見かけたこともあります。
抱っこをする人が犬を抱っこすることに慣れていないのではないでしょうか。中型以上の犬を抱っこする時、体が大きかったり重かったりすることで上手く抱き上げることができないのではないでしょうか。
犬それぞれに心地よい抱っこの仕方と不快に感じる抱っこの仕方があることもあります。
3.抱っこされると嫌なことが起こる
犬が抱っこを嫌がるのは、抱っこされると嫌なことが起こるからです。
- 診察台の上に乗せられて注射を打たれた
- お風呂場に連れて行かれてシャンプーをされた
- ケージの中に入れられて扉を閉められた
抱っこされた後に嫌な経験をすると、抱っこされることで(また〇〇されるかもしれない)と思い出し、抵抗して嫌がることがあります。
4.怪我や病気をしていて苦痛がある
犬が抱っこを嫌がる時、怪我や病気をしていて苦痛がある場合があります。
抱っこをされることで体のどこかに痛みを感じるのではないかと思います。胸やお腹の辺りに傷・赤み・腫れ・出血など異常がないか確認してみてください。手足を怪我している、首や背中に痛みがある、関節に炎症を起こしているなどの可能性もあります。
普段は抱っこを嫌がらないのに急に嫌がるようになった時は、早めに病院で検査を受けてみるのがよいと思います。
抱っこをする時おとなしくしてもらうコツ
抱っこを嫌がるのを克服することは可能な場合がほとんどです。経験を積むことで慣れてもらうことができるからです。
子犬の場合は、とにかく抱っこの機会をたくさん作ってあげてください。飼い主や家族ばかりではなく、他人にも抱っこしてもらう機会があった方が絶対に良いです。
座って抱っこする
人が立ったまま抱っこし、落とされそうになったこと、落とされたことがトラウマになり、抱っこを嫌がるようになってしまうことがあります。
おとなしくしてもらうためには、人が座った状態で抱っこの練習をしてみてください。慣れてきたら膝立ちをして抱っこ、嫌がらなくなったら立って抱っこ、という風に少しずつ慣れていくとよいと思います。
後でよい経験を加えること
抱っこされた後に嫌な経験をした犬の場合、抱っこの後で良い経験を加えることで克服できる可能性があります。
「抱っこされてから、注射を打たれて痛くて怖かった」という経験で終わってしまうと抱っこを嫌がるようになってしまいます。その後で「でも、おやつをもらえた♪」という良い経験を加えることで、ただの嫌な経験ではなくなります。
「お利口さんだったね!」と、周りの人がたくさん褒めてあげることも必要だと思います。
まとめ
犬が抱っこを嫌がる心理を4つ解説しました。
- 慣れないことをされて戸惑っている
- 抱っこが雑で下手だ
- 抱っこされると嫌なことが起こる
- 怪我や病気をしていて苦痛がある
もともと抱っこが大好きな犬もいます。慣れてはいるけれど決して抱っこが好きなわけではない犬もいます。
怪我や病気をした時、人混みの中を歩く時など、どうしても抱っこが必要な時ってありますよね。老犬になった時、介助や介護のために抱っこしなければならなくなることもあります。
飼い主としては、愛情表現として抱っこしてギュッとしてあげたい時もありますよね。
慣れされるためには、おとなしくしてもらうためには、無理強いしないことが大切なのではないでしょうか。