昔の犬のしつけ方法…現代なら問題になる方法も!?
昭和から平成初期頃と現代では、日本人の犬に対する考え方が大きく変わっています。昔から犬は家族の一員という見方はありましたが、昔に比べて現代の方が遥かに犬を尊重する意思が強い傾向があると言えるでしょう。
昔は「犬は家族の一員」であると同時に、飼い主には逆らってはいけない、番犬としての役割が強いなど、今とは異なる考え方が根付いていたことも大きな理由です。
犬のしつけ方法に関しても大きな違いが見られ、現代では問題視されてしまうようなしつけ方法も当たり前のように行われていました。
現代ではありえない『昔の犬のしつけ方法』3選
では、昔はどのような犬のしつけ方法があったのでしょうか。変わらない部分もありますが、中には現代ではありえないようなしつけ方法も昔は存在しました。ここでは、そんな現代ではありえない『昔の犬のしつけ方法』を紹介します。
1.しつけと称して体罰を加える
現代では犬をしつける際、信頼関係を築くことを重視したしつけ方法が主流です。一緒に楽しみながらトレーニングをしたり、犬の習性を踏まえて犬が理解しやすいようなしつけを行ったりします。
しかし、昔は「飼い主の方が立場が上である」という考えが強く根付いていたため、しつけをする際、叩いたり蹴ったり、殴ったり、口を掴んだりといった体罰と言えるような『お仕置き』が当たり前のように行われていました。
現代でこのような体罰を加えると「虐待」として捉えられることが多く、また犬も恐怖で支配されてしまうため、正しい信頼関係が築けないと注意喚起されています。
2.「飼い主の方が上の立場」という強い主従関係
先にも話に出ましたが昔はパートナーとしての信頼関係よりも、飼い主の方が上であるということを強調した『主従関係』に重きを置いていました。
飼い主に反抗的な態度を取ればきつい罰を与え、飼い主よりも優先的に行動すること(先にドアを出る、飼い主より上の場所に居座る)もダメという考えが浸透していたのです。
これは、犬は狼の血を受け継いでいるという『リーダー論』から来ていると考えられており、飼い主がリーダーとして上の立場にいなければ、犬をしつけることができないと考えられていたことが原因です。
現在では、犬は狼とは違う動物であるという説が濃厚になり、こうしたリーダー論は意味がないと言われています。そのため、信頼関係を築くことで、仲間としてしつけを行っていく方法が主流になっています。
3.番犬として吠えるのは当たり前
現代では、無駄吠えと言われる人に吠えかかるような行為はNGとされています。人間と共に暮らす上で、最低限のルールや友好的な態度を教えることが大切だからです。
しかし、昔は犬を番犬として扱っている家も多かったため、来客や飼い主以外の人に対して吠えることは当たり前だと、しつけを行わない家が多くありました。
犬のしつけで意識するべきポイントは?
昔と現代では、犬のしつけにおける考え方も大きく変わりました。では、現代版では犬のしつけでどのようなポイントを意識するべきなのでしょうか。
- 犬がしつけに集中しやすい環境を整える
- できたら褒める、おやつを与えるなどご褒美を用意する
- できなかった時は恐怖で支配せず黙々と片付ける(あるいはその場を立ち去る)
- 犬の様子を見ながらしつけのペースを考える
- 遊び感覚を取り入れるなど積極性を促す方法でしつけを行う
このように犬に寄り添ったしつけ方法で、犬に苦手意識を持たせず楽しみながら取り組ませることが大切です。
自分から積極的に取り組んでくれるようになることで、犬のしつけが完了しやすくなると同時に、飼い主との信頼関係も築くことができます。
まとめ
いかがでしたか。今でも昔のしつけ方法を実践する飼い主を見かけますが、恐怖で支配するようなしつけ方法では、正しい信頼関係を築けません。犬に関する情報は年々更新されていくので飼い主側も日々、犬に関するしつけ方法や情報を更新していきましょう。