1.体を振る、掻く
犬はストレスを感じているとき、体をぶるぶると震わせたり、執拗に体を掻いたりすることがあります。
体に水がついたときに体を振ったり、かゆみを感じたときに体を掻いたりすることはありますが、状況に関わらずくり返しこの行動をしている場合は、心理的なものが影響していることが考えられます。
犬はストレスや不安を感じたときにこうした行動を取り、自分の気持ちを落ち着かせることがあります。これらの行動は「カーミングシグナル」と呼ばれ、体を振る・掻くという行動以外にも、あくびをする・地面のにおいを嗅ぐ、弧を描いて歩くなど約30種類あるとされています。
愛犬が頻繁にこうした行動をしている場合は、生活に変化はないか、ストレスに感じていることはないかなどを確認してみましょう。状況にあわせて、スキンシップや散歩の時間を増やす、生活環境を整えるなどの対応をしてあげてください。
2.ため息をつく、鼻息を出す
私たち人間がイライラしているとき、思わず「ああ…」「ふう」などとため息をついてしまうことがあると思います。
これは犬にも見られる行動で、犬が不満を感じてイライラしているときなどに「ふんっ」と鼻息を鳴らしたり、「ふ～～～～っ」と長いため息をついたりすることがあります。
何気なくため息が漏れてしまっている場合もありますが、飼い主さんのそばに来て鼻を鳴らしているときは、不満やストレスを感じていることをアピールしていることも考えられます。
3.長く吠え続ける
普段はあまり吠えない犬が、なぜかちょっとしたことに反応して吠えていたり、いつまでもしつこく「ワンワン」と吠え続けていたりするときは、犬がストレスを感じているのかもしれません。
犬は精神的に不安定になったり、イライラしたりしているとき、何かに対してではなく無意識に吠え続けてしまうことがあるのです。
犬が意識的に吠えているわけではなく、惰性で吠えている様子の場合は、大きな音を立てるなどして犬の気を引いて吠えることをやめさせましょう。
叱ったり、なでてなだめたりすると、「吠えることでかまってもらえた」と勘違いしてしまうことがあるので、注意してくださいね。
4.いたずらをする
犬はイライラしていると、人間と同じようにまわりのものに八つ当たりしてしまうことがあります。私たちもイライラしていると、ついドアを強く閉めてしまったり、物を置くときに大きな音を立ててしまったりすることがあると思います。
あまりにもイライラしていると、クッションなど壊れにくいものを思わず投げつけてしまうということもあるのではないでしょうか。
犬もイライラしていると衝動的に物を噛んで壊したり、暴れたりといった行動を取ることがあります。イライラやストレスを発散させるために、犬たちはいたずらをしているのかもしれないということを認識しておきましょう。
5.なでようとすると怒る
イライラしていると物に八つ当たりしてしまうのと同様に、そばにいる人に八つ当たりしてしまうこともあります。そのため、飼い主さんがそばに座ろうとしたり、なでようとしたりしたときに唸って威嚇するような様子を見せることがあります。
イライラしていて「今は構わないでほしい」という気持ちから、そうした行動をしてしまうので、その場合はそっとしておいてあげてください。決して飼い主さんを嫌いになった、ということではないので、時間をおいてからいつも通りの接し方をしてあげましょう。
まとめ
犬も私たちも、些細なことがきっかけでストレスを感じたり、イライラしたりしてしまうことがあります。それ自体はおかしなことではありませんし、それによっていつもとは違う行動や態度をしてしまうこともあるでしょう。
一時的なことであれば、必要以上に心配したりかまったりせず、少し距離を置いて見守ってあげるようにしてください。また、イライラやストレスの原因に思い当たることがあれば、その問題を解決してあげるようにしましょう。
