犬が人に対してホリホリする時の心理
犬がホリホリすることには色んな心理があります。本能的な心理では「巣穴づくり」です。犬が野生だった頃、地面に穴を掘って生活していました。その名残が今もあり、寝る前になるとベッドをホリホリしたりしてしまうのです。これこそ、安心して眠るために寝床を整えたい時の行動なのです。
とはいえ、犬が人をホリホリするのは巣穴づくりや寝床づくりではないことは確かですよね。飼い主を必死でホリホリすることもありますし、何かを訴えるようにホリホリすることもあります。
犬が人に対してホリホリする時、いったいどのような心理なのでしょうか。
1.そばにいると安心できる
犬が人をホリホリするのは、そばにいると安心できるからです。
例えば、くつろぎたい時、眠りたい時になると、人をホリホリすることがあります。
本能的な心理では巣穴づくりをするためにホリホリする犬ですが、敵から身を守ることができる安全な場所でなければなりません。つまり、人をホリホリするのは、犬にとって身を守ることができ、安全で安心できる相手だからこそです。安心してくつろいだり眠ったりしたい時、人をホリホリして準備するのです。
2.ストレスを発散させたい
犬が人をホリホリするのは、ストレスを発散させたいからです。
庭を掘ると「手が汚れるからやめなさい!」と叱られるでしょう。ソファーをホリホリすると「破れるからやめて!」と禁止されるでしょう。
犬の心理としては、「それなら、飼い主の腕や膝ならホリホリしてもいい!?」ということなのかもしれません。こちらも痛い痛いと言いながらも、つい楽しんでしまいますよね。
止めさせたい時の対処法は、ホリホリすること以外の方法でストレスを発散させてあげることです。最もよい方法は「散歩や運動」だと思います。
どれくらいの時間散歩させるのかということよりも、どれだけ刺激を与えてあげられるかがポイントです。安全な場所を選んで、犬が満足するまでニオイを嗅がせてあげるのがおすすめです。
3.お散歩に連れて行ってほしい
犬が人をホリホリするのは、お散歩に連れて行ってほしいからです。
ホリホリする姿が面白くて、痛くても我慢してしまうことがあるのではないでしょうか。あまりにも必死なホリホリとお願いに、つい負けてしまうのではないでしょうか。
こうすればお散歩に連れて行ってもらえるぞ!ということを分かってホリホリしているのだと思います。
とくにお散歩の時間が決まっておらず、犬が行きたがる時に行くという場合もありますよね。その場合、人(飼い主)をホリホリすることがお散歩の合図になっているのではないでしょうか。
4.おやつをおねだりしたい
犬が人をホリホリするのは、おやつをおねだりしたいからです。
どうしてもおやつがほしい時の必死のアピールなのです。ホリホリされると痛いですよね。おやつをあげればやめてくれるため、つい食べさせてしまいますよね。
食べさせ過ぎてしまい、ごはんを食べなくなってしまったり、体重が増えてしまったり、デメリットにもなりやすいホリホリです。
止めさせたい時の対処法として、おやつをおねだりしたくてホリホリする時は、1日1回だけ応えてあげるとよいと思います。おやつの量にも注意してください。2回目のホリホリには応えてはいけません。
これを繰り返していると、1回しかおやつはもらえないんだということを、犬にもちゃんと理解させることができます。
まとめ
犬が人に対してホリホリする時の心理を4つ解説しました。
- そばにいると安心できる
- ストレスを発散させたい
- お散歩に連れて行ってほしい
- おやつをおねだりしたい
ホリホリは犬の本能的な行動のひとつです。しつけを行ってもなかなかやめさせることが難しい行動だと思います。とくに飼い主に何かを伝えたい時、言葉を話すことができない犬にとって、ホリホリのような行動が手段のひとつです。
ただ、ホリホリの力加減は教えてあげることができるのではないかと思います。あまりにもホリホリする力が強い時は痛がってください。人が痛がる気持ちや様子は犬にも分かります。
犬がホリホリしてくるのをうっかり面白がってしまうと、以後ホリホリする力が強くなってしまいやすいのでご注意ください。