犬の歯が折れた時の対処法
犬の歯が折れてしまった時は、すぐに病院で診察を受けてください。
破折しても症状が全く見られないことがあります。歯の内部にある血管や神経を傷つけていないからです。血管や神経を傷つけている場合でも初期症状は見られないことがあります。
痛がらないから、いつもと変わらないからといって様子を見ている間にも、歯の周囲の組織が細菌感染を起こしてしまうかもしれません。
やがて根尖膿瘍(こんせんのうよう)という状態となり、目の下の皮膚に穴が開いて膿が出たり、出血を伴うことがあります。ひどくなると顎の骨が折れてしまうこともあります。
犬の破折の原因
家具を噛んで歯が折れた
テーブルやイスの足を噛んで歯が折れてしまうことがあります。犬には“噛みたい”という本能的な欲求があり、満たされていないことで家具を噛んでしまうことがあります。
硬いおやつを食べさせる、噛んで遊ぶおもちゃを与えるなどし、噛みたいという欲求を満たしてあげるとよいです。
家具を噛んでボロボロにすることも歯が折れてしまうことも防ぐことができます。
硬いものを噛みすぎた
噛みたい欲求を満たしてはあげたいのですが、硬いものを噛みすぎたことで歯が折れてしまうことがあります。
歯周病や歯石の蓄積を予防するために与える硬い歯磨きガムも破折の原因になりやすいです。
与えすぎないように注意すること、愛犬に適切な硬さのものを与えることで防ぐことができると思います。
強い衝撃を受けたこと
強い衝撃を受けたことで歯が折れてしまうことがあります。
例えば、飼い主が投げたおもちゃを口でキャッチした時、滑って転んだ時、犬同士で戯れ合っている時、交通事故に遭った時などが挙げられます。
起こりやすいのは、おもちゃを口でキャッチした時でしょうか。硬いボールやディスクなどで遊ぶ時は注意が必要です。
犬の破折を予防する対策
犬の破折を予防する対策には以下のような方法があげられます。
- 噛んで遊ぶおもちゃの硬さに注意すること
- 歯磨きガムの硬さに注意すること
- フローリングで滑ったり転倒したりしないようにすること
- ソファーやベッドなどの高い場所から飛び降りないようにすること
- 家具などの噛んではいけないものを噛まないようにすること
飼い主に抱っこされている時、誤って落下し、歯が折れてしまった犬もいます。毎日の歯磨きガムによって、知らず知らずのうちに歯が折れてしまっていた犬もいます。
最も折れやすい歯は…
犬の歯の中で最も折れやすいのは、以下の順番です。
- 上顎の第4前臼歯
- 上顎の犬歯
- 下顎の第1後臼歯
- 下顎の犬歯
硬いものを食べさせる習慣がある場合には、これらの4つの歯をチェックしてみてください。折れたり欠けたりしている時は、病院で診てもらうことをおすすめします。
破折した犬の歯の治療
破折した歯の損傷が少ない場合、修復治療が可能かもしれません。損傷が激しい場合、抜歯することがほとんどです。
修復や抜歯が必要と判断された場合、対応可能な動物病院で治療が行われます。治療費は病院によって異なりますので、よく相談してください。
普段から愛犬の歯の健康を意識し、飼い主によるチェックをしてあげることが大切だと思います。また、ぜひ定期的な歯科検診も受けさせてあげてほしいです。
まとめ
破折した歯は必要と判断されれば、抜歯します。人間のように差し歯や入れ歯を作ることはできません。
奥にある歯はドッグフードや食べ物を噛むために必要不可欠です。多く失ってしまうと、上手くごはんを食べることができなくなってしまうことがあります。
歯垢の除去、歯石の蓄積や歯周病の予防は、毎日の歯磨きが欠かせません。硬いガムは歯の破折やかける原因になることがあります。できるだけ歯磨きを行い愛犬の歯の健康を守ってあげましょう。