犬が病気になることは珍しいことではない
小さな体で可愛らしさ溢れる小型犬。その可愛らしさと小ささから室内でも飼いやすく人気の犬種が多いですよね。トイ・プードルやチワワ、ポメラニアンなど長年人気上位の犬種が多く存在します。
犬と生活している世帯は非常に多いですが、その中でも小型犬と暮らしている方が圧倒的に多いはず。犬も人間と同じように「病気になってしまうこと」は特別珍しいことではありません。
小型犬と暮らしている方、またこれから小型犬を迎え入れようと思っている方はぜひ小型犬によくある病気をチェックしてみてください。
小型犬によくある病気3選!予防するための対策は?
1.気管虚脱
気管虚脱は呼吸器系の病気のひとつ。比較的小型犬に発症しやすく、空気の通り道となっている気管が潰れてしまい呼吸ができなくなる病気です。
好発犬種はヨークシャテリア、ポメラニアン、チワワなど。もちろん小型犬以外の犬種でもみられる病気ですが、小型犬に関しては若い年齢で発症してしまうことも少なくないよう。
初期症状は乾いた軽い咳から始まり、進行するにしたがってゼーゼーと苦しそうな呼吸音になります。重症化すると舌が紫色になるチアノーゼが見られたり、呼吸困難、失神、激しく咳き込むなどの症状があらわれます。
気管虚脱の原因ははっきりと解明されていませんが、少なからず遺伝は影響しているようです。また喫煙者がいるご家庭で暮らしている小型犬に発症が多いとも言われています。
肥満や高温多湿、激しく吠える、リードを強く引っ張るなども関係しているのではないかと考えられているため、体重や室温の管理、お散歩の際にリードを引っ張りすぎない、また喫煙者の方は可能であれば禁煙するか犬のいない部屋で喫煙するなどが対策法になります。
2.膝蓋骨脱臼
犬の膝蓋骨脱臼は人間でいうところの膝のお皿がずれて脱臼してしまう病気。小型犬に特に多く発症し、トイ・プードル、チワワ、ボストン・テリア、ヨークシャ・テリアなどが好発犬種となります。
犬の膝蓋骨は、靭帯が膝蓋骨を支えています。小型犬の中には生まれつき膝蓋骨が外れやすい犬がいます。何度も脱臼を繰り返すことで靭帯が切れてしまうこともあります。
膝蓋骨が脱臼してしまうと、脱臼している足に体重をかけることが出来ないため、片方の後ろ足を上げたまま不自然に歩くようになる姿が見られます。また痛みが生じている場合は、飼い主さんに触られることも嫌がる犬もいるようです。
初期であれば一時的に膝蓋骨が外れるだけで、すぐに正しい位置に戻りますが、徐々に重症化していくと正しい位置に戻りづらくなる、そして最終的には外れたままになり骨が変形してしまうこともあります。
先天性の膝蓋骨脱臼は防ぐことは出来ませんが、膝に負担をかけないことが信仰の予防法となります。フローリングは非常に足が滑りやすく、膝をはじめとした様々な関節に負担をかけてしまいます。
室内では愛犬が歩くときに足が滑らないようマットを敷くなど工夫しましょう。また階段などの段差や体重増加は膝に負担がかかるので、段差を避ける、体重管理などにも気をくばりましょう。
3.僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症は小型犬に多く見られる心臓疾患になります。特に老犬に多く発症し、左心房と左心室の間に存在する僧帽弁のしまりが悪くなり、心雑音がするようになります。
僧帽弁には血液を送り出すために開閉する機能があり、この機能がうまく働かなくなることにより血液が逆流してしまうようになります。初期は逆流が起こっていても必要な分の血液は送り出されているため、犬の体調自体に変化はほとんどありません。
しかし徐々に進行していくと疲れやすくなる、寝ている時間が増える、舌が紫色に見える(チアノーゼ)などの症状が見られ、更に進行するとしてくると呼吸が早くなる、呼吸困難、咳が止まらなくなるなどの症状があらわれます。
僧帽弁閉鎖不全症は初期では無症状なことが多いため発見が遅くなり気づいた時にはかなり進行していることもあります。
そのため日々の健康状態をチェックすること、また定期的に動物病院で健康診断を受けることが予防策となります。
まとめ
小型犬ももちろんですが、犬が病気になってしまうことは、まったく珍しいことではありません。特に小型犬は体が小さいことから骨も細く骨折しやすいです。外からの刺激にとてもデリケートなので外傷にも気をつけてあげましょう。
病気を防ぐための対策と健康管理、また安全に生活できる環境づくりも心がけ愛犬を守ってあげましょう。