抜け毛の多い犬の特徴とは
換毛期にブラッシングをしたら、わんこの「分身」サイズの量の毛が抜けた!なんて写真もSNS上ではよく見かけます。ですが、そもそも抜け毛の多い・少ないは何で決まるのでしょうか。
それは被毛の構造です。わんこの被毛構造には「シングルコート」と「ダブルコート」の2種類があります。前者の場合はシンプルな1層構造で、被毛はトリミング等でカットしてあげない限り伸び続けます。
後者の場合には毛足が長く硬くて丈夫なオーバーコートと、毛足が短くふわふわなアンダーコートの2層構造になっており、空気をため込んで暖房効果を高くしています。抜け毛問題の原因となるのはこの「アンダーコート」。
アンダーコートは体温調節に大きな役割を担っていますから、外気温に合わせて夏毛・冬毛と生え変わります。すなわち抜け毛が多い犬種は「ダブルコート」の被毛構造を持つ犬種なのです。
ズバリ!抜け毛の多い犬種トップ5
1.柴犬
日本国内で不動の人気を誇る柴犬ですが、柴犬をはじめとする日本犬は抜け毛の多い犬種としてよく知られています。これは日本の寒い冬に対応するために進化してきたためです。
柴犬は抜け毛が非常に多くこまめなお手入れが必要です。
2.ポメラニアン
かつて日本の座敷犬御三家にも数えられ、一世を風靡したポメラニアンもダブルコートの代表格です。
換毛期の抜け毛が多いことはもちろんですが、生後4~8カ月頃に突然体中の被毛が抜け落ちてサルのような見た目になってしまう通称「サル期」があることでも知られています。パピー期の被毛から成犬期の被毛に生え変わるためですが、この時期は特に抜け毛が多くなります。
3.ゴールデン・レトリバー
優雅な長い被毛と優しいお顔が魅力的なゴールデン・レトリバーも抜け毛の多い犬種の1つ。ダブルコートだからというのはもちろんですが、毛足の長い長毛種のため抜け毛が目につきやすく、より多く感じるのかもしれません。
また体の大きさに比例してそもそもの被毛の量も多いですから、必然的に抜け毛の量も多くなるのは仕方のないことです。
4.ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
短い脚でよちよち歩く姿と、お尻がチャームポイントのコーギー。抜け毛が多いのはダブルコートのためだけではなく、短足ゆえにお腹の被毛が床やカーペットにこすれやすいせいもあるかもしれません。
注意!換毛期には適切なケアを
1.定期的なブラッシング
季節の変わり目である換毛期を迎えると、被毛がまだらに生え変わって世界地図のようにボコボコになっているなんて子を見かけることがありますが、本来であればこうなってしまう前にブラッシングが必要です。
抜けた被毛や抜けそうな被毛が浮いた状態のままで放置していると被毛の風通しが悪くなり、皮膚の衛生状態が悪化して皮膚炎等のトラブルを招きます。
このようにダブルコートの犬種の場合には定期的なブラッシングが欠かせませんが、これは換毛期に限ったことではありません。特にわんこの室内飼いが増えた昨今では、気温の変化が少なくなったことから明確な換毛期がなくなり、年間を通して被毛の生え変わりが起こる傾向が強まっています。
2.こまめな掃除
こちらは言わずもがなではありますが、抜け毛の多いわんこを室内飼いしている場合には、フローリングの掃除機がけやカーペットのコロコロなど、こまめな掃除をしなくてはなりません。
抜け毛をそのままにしていると見た目がよろしくないのはもちろんですが、ダニ・ノミが繁殖する温床になったり、アレルギーを発生しやすくなったりする可能性もあります。人間用ベッドで一緒に寝ている場合には、布団やシーツの洗濯も怠らないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?抜け毛が多いわんこと暮らしていると、食べものにわんこの毛が混じっていたり、付いた抜け毛が目立つ黒い服が着られなくなったり、さまざまな「あるある」が起こります。
それもそれで愛おしいのですが、こまめなケアや衛生管理に自信がない、潔癖で抜け毛が落ちていることが耐えられないという人の場合は、最初から抜け毛が少ない犬種のわんこを選ぶのも1つの方法かもしれません。