犬は足音で飼い主を判断することができる
犬が足音で飼い主を判断することができるのは、人間の4倍もの能力を持つ聴覚に優れているからです。犬の聴力では、1km離れた場所にいる飼い主の足音を聞き分けることができるとされています。
そして、飼い主の帰宅を待ちわびているからこそ、遠くからだんだんと近づいてくる足音にも気づくことができるのではないでしょうか。飼い主がバイクや車などのエンジン音のするものに乗って帰宅する場合、足音よりもより早く感知することができますよね。
犬が飼い主を判断するための基準とは
では、犬が飼い主を判断するのは、「足音」以外では具体的にどのようなことなのでしょうか。
飼い主が発するニオイ
犬は飼い主が発するニオイによって、他人と飼い主を見分けることができます。
- 体臭
- 汗
- 皮脂
- 洗濯洗剤
- 柔軟剤
- 香水
- 化粧品
- 整髪剤
このようなニオイによって(飼い主だ!)と判断することができるのではないかと思います。体臭・汗・皮脂のニオイが最も有力ですよね。他のニオイは変わってしまうことがあるためです。
飼い主が発する声
犬は飼い主が発する声によって、他人と飼い主を見分けることができます。
わざと声色を変えて名前を呼んだことがあるのですが、やはり犬はすぐに飼い主だと分かってしまいます。試しに色んな声を発してみてください。どれも全て飼い主だと簡単にバレてしまいます。
例えば、トリミングを終えた愛犬を迎えに行った時、隠れて名前を呼んでみると、周りをキョロキョロしながら必死になって飼い主のことを探すんです。あの姿を見ると嬉しくもなりますし、置いて行って申し訳ない気持ちにもなりますよね。
咳払いをしただけでも飼い主を判断することができる犬もいますよ。ママが咳払いをした時は心配そうに飛んできて、パパが咳払いをした時は無反応、という犬がいるのだそうです。
見た目
犬は「聴覚」と「嗅覚」に優れており、「視覚」は人間が思うほど優れているわけではないとされています。視力は0.1~0.5程度なのではないかと言われていますよね。実際に『犬の視覚は劣っている』ということが分かっているそうです。
視覚の劣っている犬ですが、見た目でも他人と飼い主を見分けることができます。
いつも職場の更衣室で着替えをする飼い主が、制服を着たまま帰宅したことがあり、警戒した愛犬にめちゃくちゃ吠えられた、咬みつかれそうだった、と聞いたことがあります。
飼い主は玄関のドアを開けながら愛犬に声をかけたんです。名前を呼んだんです。愛犬は玄関のマットの上でお座りして待っていたんです。しかし飼い主の見慣れない制服姿を見た瞬間、ギャン吠えしたのだそうです。「誰だ!飼い主のフリをしているな!」とでも言っていたのかもしれません。
犬も飼い主を見分けられなくなることがある!?
よくあるのは、老犬になった時、聴覚・嗅覚・視覚が衰えたことによって飼い主を見分けられなくなるということです。
飼い主の発する音を感じられず、飼い主の発するニオイを感じられず、飼い主の姿を目にすることができず、必死に探す様子はとても寂しく感じられるものです。
そんな時は愛犬の体に触れてあげてください。驚かせてしまうこともありますが、いつものように触れてあげてください。犬は飼い主が撫でてくれる手の温かさや撫で方をしっかり覚えています。
同じように優しく撫でているつもりでも、犬にとっては他人が撫でるのと飼い主が撫でるのとでは違いがはっきりと分かるんです。
まとめ
犬が足音で飼い主を判断することができるのは、優れた聴覚を持つからです。そして、発するニオイや声、見た目によっても他人と飼い主を見分けて判断することができます。
どうやったら飼い主だってバレないかな…と、私も色々試したことがあるのですが、今のところ全部バレてしまっています。
変装したとしても、近づいてくる足音によってすでに気づかれているのかもしれません。