1.不安や恐怖を感じている
犬は不安や恐怖など強いストレスを感じたとき、体が震えます。特に雷や花火などの大きな音を怖がっているときや、動物病院など苦手な場所に連れて行かれたときなどに強いストレスを感じて震える犬が多くいます。
犬が怖がるものや不安に感じるものはそれぞれ異なるので、震えているときの状況を見て、犬がストレスを感じる要因がそこにないかをしっかり確認しましょう。
また、震えるほど強いストレスを感じているときは、それ以上ストレスを与えるとパニックに陥ったり、飼い主さんへの不信感を持つようになったりするので、慎重に対応しましょう。
2.寒さを感じている
震えの原因のひとつとして考えられるのが、寒さですが、これは犬だけに限らず動物の多くに見られる反応です。
寒さを感じたときに、小刻みに体を震えさせる「シバリング」を行うことで、体温を上げて体をあたためようとしているのです。これは自然に起こるもので、犬の意思で震えているわけではありません。
犬がいる場所が寒い場合は、洋服を着せたり室温を調節したりして、犬が寒さを感じないようにしてあげましょう。
3.体の痛みや不調を感じている
犬の震えは、不安や恐怖といった精神的な要因によるものだけでなく、身体的な要因によるものもあります。特に、痛みや不快感を感じているときに震えることが多いので、犬が猫になった状態で震えているときなどにはよく観察しましょう。
また、脳神経系疾患や中毒によってけいれん発作を起こしている場合もあります。この場合、意識が混濁していたり、ぐったりしていたりするので、普段との様子の違いにはすぐに気がつくと思います。状況によっては迅速な対処が必要な可能性もあるので、すぐに動物病院に連絡をして指示を仰ぐようにしてください。
さらに、老犬になると散歩中や立っているときなどに、後ろ足が震えることがあります。これは、関節が弱くなったり、筋力が低下したりすることで、体を支えきれずに起こる現象です。また、排泄時などに力が入らず、震えてしまうこともあるでしょう。
4.飼い主さんの気を引きたい
犬は飼い主さんの注目を集めるために、様々な行動、仕草を見せます。ボディランゲージや吠え声で「遊ぼう!」「なでて~」などとわかりやすく伝えることもありますし、わざと困らせたり心配させたりして気を引くこともあるのです。
過去に何らかの原因で震えていたときに、飼い主さんが心配して「どうしたの?」と優しく抱っこしてくれたり、たくさんの時間をかけて介抱してくれたりした経験があると、それを期待してわざと震えることも考えられます。
これは震えだけでなく、飼い主さんの大切なものを噛んでいたずらしたり、仮病を使ったりといった行動の原因としても考えられます。この場合は、あえて無視をして必要以上にかまわないようにしましょう。かまえばかまうほど、その行動が定着してしまうので注意してください。
まとめ
犬が震えるのは、恐怖やストレスなどの精神的な要因と、寒さや痛みといった身体的な要因が考えられます。また、重篤な病気の症状や老化現象のひとつでもあるため、震えているときはその原因が何なのかをしっかりと把握することが大切です。
原因に合わせた適切な対応を取れるように、犬の表情やその場の状況をよく観察してみてくださいね。