犬に絶対与えてはいけない『香辛料』4選!NGな理由と誤飲した時の対処法

犬に絶対与えてはいけない『香辛料』4選!NGな理由と誤飲した時の対処法

私たちが日常的に口にする料理には、香辛料を入れることでより美味しくなる料理も多く存在します。しかし、香辛料には犬にとって非常に危険なものも多くあることをご存知でしょうか。今回は犬に絶対与えてはいけない『香辛料』とその理由を解説します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬に絶対与えてはいけない『香辛料』4選

ゴールデンレトリバーと香辛料

犬には食べてしまうと体調に悪影響を及ぼす絶対与えてはいけない香辛料が存在します。ここでは犬に絶対与えてはいけない香辛料とそのNG理由を解説します。普段は犬の手が届かない場所に保管しておきましょう。

1.唐辛子

唐辛子には、辛味成分である「カプサイシン」が含まれています。人間にとっては程よい辛さであるカプサイシンですが、感覚の鋭い犬たちにとってカプサイシンはあまりに強すぎる刺激成分です。

私たち人間はカプサイシンを摂取すると味として辛味を感じます。しかし、犬がカプサイシンを摂取してしまうと味として感じるのではなく、痛みとして感じてしまうのです。

また、胃腸に刺激を与えることで下痢や嘔吐などの症状を引き起こしたり、呼吸器官や食道器官にも炎症を起こしてしまう恐れがあります。

実際行われた実験では10mgのカプサイシン摂取によって、中型犬の場合は30分ほどで胃腸の機能が低下したり阻害されたりする結果が見られたと言います。体調不良を引き起こす危険性が高いので、絶対に与えないでください。

2.胡椒(こしょう)

こしょう

調味料としても人気の高い胡椒ですが、犬にとっては少しの辛味成分が胃壁を刺激してしまうため、嘔吐や下痢、腹痛などの体調不良を引き起こす恐れがあります。

また、胡椒に含まれる辛味成分のもとである「ピペリン」は自律神経を刺激する作用があります。人間にとっては良い作用となることも多いですが、犬にとっては興奮状態に陥る恐れのある成分です。

さらに、胡椒の匂い自体を苦手とする犬も多くストレスを感じたり、誤って吸い込んでしまうことで呼吸困難に陥り低酸素症を引き起こす危険性もあります。吸い込むだけで危険なので、絶対に手の届かない場所に保管しましょう。

3.わさび

わさびもツーンとするような独特の辛味成分を持つ香辛料です。この辛味成分を摂取することにより他の香辛料と同様、嘔吐や下痢、腹痛などの胃腸障害を発症する恐れがあります。

また、わさび特有の辛味成分により、口の中の感覚が麻痺してしまうケースも報告されています。口の中が感覚麻痺してしまうとドッグフードを食べたときに、いつもとは違う味覚となり食欲不振に陥る危険性もあるでしょう。

他にも犬がわさびを食べてしまうと、震えや脱水症状を引き起こす危険性もあります。わさびも摂取しないよう厳重に注意しましょう。

4.マスタード

マスタード

マスタードは前述した3つの香辛料に比べると、さほど大きな問題は起こりません。しかし、やはり辛味成分が少々含まれているため、犬によっては嘔吐や下痢などの胃腸障害を起こしたという報告があがっています。

また、マスタードには多くの調味料が含まれているため、犬が摂取する食品としても好ましくはありません。体調不良を引き起こす恐れがあるので与えるべきではないでしょう。

もしも香辛料を誤飲してしまったら…取るべき対処法

診察してもらう犬

もしも紹介したような香辛料を誤飲してしまった場合、飼い主はどのように対処するべきなのでしょうか。無理に吐かせようとする人もいますが、これは気道を傷つけてしまう恐れがあるため、やめてください。

基本的には、1〜2日ほど注意深く様子を観察します。嘔吐や下痢、腹痛、食欲不振などの症状が見られた場合は、すぐに動物病院へ連れて行き診察してもらいましょう。

誤飲した量が少量の場合は、そこまで大きな問題にならないことも多くあります。症状が出ずに排泄物と一緒に成分が体外に排出されるケースも多いため、焦って無理に吐かせようとするのではなく、しっかり様子を見ていてあげてください。

まとめ

テーブルを覗くビーグル

犬にとって香辛料に含まれる辛味成分は、胃腸に悪影響を及ぼします。他にも食欲不振や震え、呼吸困難などの症状を引き起こす危険性もあるので、もしも誤飲してしまった場合は、数日間、注意深く様子を見ていてあげましょう。

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