1.「お尻が気持ち悪いよ~」
犬がグルグルと回っている時は、もしかしたらお尻が気持ち悪いのかもしれません。
ウンチをしたい時や、お尻に異物がついているとき、肛門腺がたまっていて違和感があるときは、お尻が気になってグルグル回る行動を取ります。犬の口では、自分のお尻には届かないこともあるため、グルグルと回ってしまうのでしょう。
また、ウンチをする姿勢になる時も、犬はグルグルと回る習性がありますが、なぜ回るのか理由はハッキリとは解明されていません。
- 安全を確認している
- 南北の方角に向こうとしている
- ウンチが場所を探している
などなど、さまざまな説がありますが、「真相は犬のみぞ知る」というところでしょうか。
2.「嬉しい!楽しい!」
飼い主が帰宅した時や、新しいオモチャを貰うときなど、大喜びしている時にも犬はグルグルと回る習性があります。おそらく、「走り出したいくらい気持ちが高ぶってる……でもこの場にいたい!」という心理の表れなのでしょう。
喜びからグルグル回っている時には、犬は興奮で感情をコントロールできない状態にあります。犬を少し落ちつけてから、接するようにする方が良いかもしれません。
3.「イライラする~」
犬がグルグル回って自分の尻尾を追いかけている時には、犬がストレスを溜めている可能性があります。
犬のストレスの原因として多いのは次の3つです。
- 運動不足
- 飼い主の接し方
- 環境
もし愛犬が頻繁に尻尾を追いかける場合は、環境の変化やストレスの原因になりそうなことがないか考えてみましょう。思い当たるところがあれば、できるだけ早く改善して見ましょう。ただし、子犬が尻尾を追いかける場合は、「テイルチェイシング」という好奇心からくる行動の場合もあります。自分の尻尾をオモチャにして遊んでいるのです。
成犬になっても改善しない、尻尾を傷つける、長時間行うなどの場合は、ストレスが原因の可能性が高くなるので、注意しましょう。
病気の可能性も
犬が尻尾を執拗に追いかけ続ける、ずっとグルグル回っている場合には、病気の可能性を考えなくてはいけません。考えられる主な病気をご紹介します。
ストレスによる常同行動
もし犬が、尻尾を執拗に追いかけ続けている場合は、強いストレスからくる「常同行動」の可能性があります。常同行動とは、同じ行動をずっと繰り返してしまうことをいいます。
ひどい場合には、自ら尻尾を噛み、血が出たり、尻尾を噛みちぎってしまう犬もいるようです。こうなると、改善は難しいため、尻尾を執拗に追いかける場合は早めに獣医に相談することをオススメします。
認知症
高齢犬が同じ場所をグルグル回り続けるのは、認知症の症状かもしれません。
人間でも、認知症になると徘徊してしまったり、迷子になってしまいますよね。同じように、犬も認知症になると、グルグルと同じ場所を徘徊したり、狭い場所に挟まって動けなくなるなどの行動が見られるのです。
認知症が原因でグルグル回っているのは、やめさせる必要はありません。できれば円形サークルや、子ども用のビニールプールに犬を入れて、家具などにぶつからないようにしてあげましょう。
耳の病気
中耳炎や内耳炎になっている時にも、平衡感覚が分からなくなり、グルグル回ってしまうことがあります。
次の項目でご紹介しますが、耳の感染症から神経症状に発展してしまうこともありますので、耳に異常がありそうな時は、早めに動物病院へ行きましょう。
前庭の病気
犬がグルグル回り続けているとき、特に気を付けたいのが前庭の病気です。「前庭疾患」という病気に、同じ場所をグルグル回るという症状があります。
グルグル回る他に出る症状は次のとおりです。
- 足を広げて立つ
- 食欲不振
- 嘔吐
- 目が揺れる
- 倒れる
このような症状があれば、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
前庭疾患は、主にシニア犬がかかりやすいといわれています。ほとんどは特発性で原因が分からず急に発症しますが、耳の感染症から引き起こされることもあり、注意が必要です。
まとめ
『犬がグルグル回る心理3つ』をご紹介しました。
喜んでいるときや、ウンチの前などに、犬がグルグル回っているのは微笑ましいですよね。
しかし、ご紹介したように、ストレスや病気が原因で回っている可能性もあります。いつもと様子が違う、他に症状があるという場合は、獣医へ相談するようにしてくださいね。