歩き方で分かる犬の心理
1.忍び足でじりじりと歩いてくる
犬が忍び足でじりじりと歩いてくる時は、驚かそうと考えています。飼い主に向かって忍び足でじりじりと歩き、もう少し…というところで飛びかかることがあります。
犬は猫と違って爪がむき出しになっているため、床が固い場合は何となくカチ…カチ…と音がするんですよね。忍び寄る愛犬の気配に気づいてしまうことがあると思いますが、ぜひ付き合ってあげてください。それが犬にとって一つの遊び方なんです。
2.上目遣いでジッと見つめながらゆっくり歩いてくる
犬が上目遣いでジッと見つめながらゆっくり歩いてくる時は、警戒しています。
「おいで!」と呼ばれたから行ってはみるけれど、何か嫌な予感がしているため警戒し、万が一の時はサッと逃げようと考えています。
爪切りをしようとしている、ブラッシングをしようとしている、病院に連れて行こうとしているなど、飼い主のちょっとした態度や行動によって悟ってしまったのでしょう。
3.止まったり歩いたりを繰り返して少しずつ近づいてくる
犬が止まったり歩いたりを繰り返して少しずつ近づいてくる時は、敵意がないことや仲良くなりたい気持ちを伝えたいと考えています。
犬が相手に向かって止まったり歩いたりを繰り返すのは、相手の態度や様子をうかがうためでもあります。相手が嫌がったり怖がったりしていなければ、また少し歩いて距離を縮めたいのです。
表情としっぽにも注目してみてください。表情は口角が上がって笑顔のように見えます。かるいパンティングをするのは、嬉しさと好奇心から興奮しているからです。しっぽは上向き、またはやや下向きにし、ゆっくりと大きく振っていると思います。
4.地面におしりをスリスリしながら歩く
犬が地面におしりをスリスリしながら歩くのは、痒みや不快感や痛みを取り除きたいと考えています。
自宅でもよく見られるのですが、お散歩中にも地面におしりをスリスリ…。汚れるから、と叱ったこともあるのではないでしょうか。
この場合はもしかすると、肛門嚢に炎症が起きているかもしれません。肛門嚢にたまっている分泌物がうまく排泄できないと肛門嚢が炎症を起こしてしまい、違和感が起こります。
軽度では不快感、中度では痒み、重度では肛門嚢が破裂するなどの症状が見られます。おしりをスリスリしながら歩く時は肛門の周りを見てあげてください。赤みや腫れがある時はすぐに病院へ行きましょう。
とくに症状が見られない場合にも診察を受け、肛門嚢に溜まった分泌物を絞り出す処置が必要かどうかの診断を受けることをおすすめします。
5.手足を浮かせながら歩く
犬が手足を浮かせながら歩く時は、(もう歩きたくないな…抱っこしてほしいな…)と考えているかもしれません。そうすることで、歩かずに抱っこして連れて帰ってもらったことがあり、変に学習してしまうこともあります。しかし、実際に痛めて痛がっているかもしれません。
注意点は「本当に手足を痛めているのではないか」ということの見極めですよね。最もよいのは病院で診察を受けることです。
肉球に植物の棘や硝子の破片が突き刺さっていたり、擦りむいて傷ができてしまっていることがあります。真夏の日中は火傷をすることがあります。
肥満や加齢によって関節に負担がかかり、炎症や痛みが起きている可能性もあります。お散歩中以外にも手足を浮かせて歩くようなことがあれば要注意だと思います。
まとめ
歩き方で分かる犬の心理を5つ解説しました。
- 忍び足でじりじりと歩いてくる
- 上目遣いでジッと見つめながらゆっくり歩いてくる
- 止まったり歩いたりを繰り返して少しずつ近づいてくる
- 地面におしりをスリスリしながら歩く
- 手足を浮かせながら歩く
犬の気持ちは、歩き方に本当によく表れていますよね。
同じ歩き方でも、表情や態度の違いによって気持ちが変わる場合もあると思います。犬の様子をよく見て、さまざまなサインに気づいてあげてください。