老犬が臭ってしまう4つの原因
老犬になるとシャンプーをしっかりとしていても、若い頃と比べると何となくニオイが気になってしまうものだと思います。犬はもともと体臭がある生き物ですが、老犬になるにつれてどうしてもニオイが強くなってしまいます。
人間と同じように加齢臭もあるようです。そのぶん、丁寧にケアをしてあげないとニオイはどんどんきつくなってしまいます。老犬となった愛犬が臭う原因と解消する方法を探っていきましょう。
1.口からニオイがする
犬の口臭は、口腔内に残った食べ物のカスに細菌が増殖しニオイが発生します。老犬の場合は口腔内のトラブルがニオイの原因となることも多く、歯周病になっている場合が多いです。
犬は虫歯になることはなかなかありませんが、歯周病になってしまうことが非常に多く3歳以上の8割程度が歯周病になっているといわれています。老犬であればさらに発症率は高くなるのだとか。歯周病により口臭が強くなるだけでなく、腎不全などの内臓疾患が原因で口からニオイが発せられることもあります。
2.肛門腺のニオイ
犬の肛門腺とは肛門の左右にある分泌腺になります。袋状をしていて、その中には強いニオイがする肛門腺液が生産され徐々に溜まっていきます。通常、排泄と共に一緒に出せれることが多い肛門腺液ですが、溜まりやすい体質の個体は成犬であっても定期的に絞りだしてあげる必要があります。
老犬の場合、排泄時に踏ん張る力が弱まってしまい分泌液が溜まりやすくなってしまいニオイの原因となります。
3.耳からのニオイ
老犬のニオイが気になった時、耳から発するニオイが原因となっていることもあります。犬の耳の中は適切なケアをしてあげないと、雑菌やカビが繁殖しやすいためニオイも発生しやすくなります。
また、アレルギーにより外耳炎を発症した場合、耳の中から強いニオイを感じることも。たれ耳の犬種は耳の中が蒸れやすく、耳の中のトラブルを起こしやすくニオイも発生しやすくなるため注意が必要です。
4.加齢臭
犬も人間と同じように加齢臭があるようです。老犬になった愛犬のニオイに変化を感じた時、もしかすると加齢臭が原因なのかもしれません。
年齢を重ねることで、皮脂を分解するための常在菌の機能が低下してしまうのだとか。これが加齢臭が発生する原因のひとつになります。その他、アポクリン腺から分泌されるニオイの成分も増し体臭が強くなります。
老犬の臭いを解消する方法
老犬なのでもちろん体力も衰えてきています。基本的に優しいケアを心がけましょう。
1.口臭予防
老犬だけに限ったことではありませんが、犬の口腔内のケアは必須です。歯ブラシが効果的ではありますが、うまく使えない場合は犬用のマウスクリーナーなどを使用してみましょう。スプレータイプのものや、柔らかい布やコットンを湿らせて拭き取るタイプのものが販売されています。
2.肛門腺を絞る
お尻のニオイが気になる時は肛門腺が原因のこともあるので、肛門絞りをして分泌液を出してあげましょう。
肛門腺は肛門を正面から見たとき、時計で例えると4時と8時の位置にあります。片手で尻尾を持ち上げて、もう片方の手の親指と人差し指で肛門腺の位置を軽くもんであげると分泌液が出やすくなります。下から上に持ち上げるように優しく絞り出してあげましょう。ただしコツのいることなので無理せず、動物病院で絞ってもらうのもおすすめです。
3.耳の中のケア
耳の中からニオイが発せられることも多いため、耳のケアも優しくしてあげましょう。清潔を保つためこまめなケアが必要ではありますが、毎日だと逆に皮膚に負担をかけてしまうことも。週に1回程度を目安に行い、状態を確認しながら頻度を決めていきましょう。
デリケートな皮膚の老犬でも使いやすいイヤークリーナーなども販売されています。耳の穴の奥まで入れてしまうと危険なので、見える範囲だけを優しく拭き取るようにしましょう。
4.こまめに体を拭く
犬にとってシャンプーは非常に体力の使うもの。老犬であれば尚更負担になってしまいます。シャンプーは頻繁には出来なくなってしまうと思うので、こまめに体全体を拭く習慣をつけましょう。
ご飯を食べ終わったあとは口周りも汚れていることが多く、ニオイの原因となることもあるので毎回拭いてあげましょう。体全体を拭ける犬用の大き目なウエットティッシュも販売されているので使用してみてください。
まとめ
老犬が臭ってしまう原因は色々とあるようですね。丁寧なケアが必要になるとともに愛犬の体力を考えたうえで優しいケアを心がけましょう。老犬はどんなに年をとっても可愛い子供のような存在だと思います。愛犬自身に「心地よい」と感じてもらえるケアをしてあげたいですね。