プレイバウの意味
1.遊ぼうよ!
プレイバウには「遊ぼうよ!」と相手を誘う意味があります。表情は明るく、尻尾を振ってワンと吠えることもあります。おもちゃを持ってくる犬はわかりやすいです。
初対面の犬同士が出会うと、社交的な犬はこのようにして遊びに誘います。遊んでほしい人間を誘うことがあります。
プレイバウをするかどうかは犬によって違い、全くしない犬もいます。おとなしい性格の犬や歳をとってあまり遊ばない犬はしないと思われます。
筆者の先代犬の中でも、ゴールデンレトリーバーはディスクで遊ぶのが待ちきれないようで、投げようとするとプレイバウをしていました。
2.落ち着いてよ!
さらにプレイバウには「自分には敵意がないから落ち着いて」という意味もあります。
初対面の犬にいきなり近づくのではなく、挨拶をしてから近づく方が安全だとわかっている犬に見られます。
また犬同士で夢中になって遊び、激しくなってきたときなどに冷静な犬はこの仕草をすることがあります。
プレイバウへの対応の仕方
一緒に遊ぶ
犬の機嫌が良く、安全な場所であれば遊ばせてあげましょう。ただし興奮してきて人間にケガをさせる、おもちゃを誤飲するなどの事故が起きそうになったらやめさせてください。
犬を見守る
複数の犬同士で遊んでいる最中に1頭がプレイバウをしたということは、他の犬が興奮しているということです。もしかしたら誰かを強く噛んでケガをする前兆かもしれません。
遊んでいても良いですが、飼い主さんは犬たちから目を離さないようにしてください。キャンという声が聞こえたときには遊びを中断して犬同士を引き離します。
犬を落ち着かせる
自分から積極的にプレイバウをして遊ぼうよと誘っても、相手があまり乗り気でない場合もあります。しつこく誘うと警戒されてしまうかもしれません。
飼い主は相手の犬が鼻にしわを寄せていないか、毛が逆立っていないかなどを観察してください。警戒していたら自分の犬を落ち着かせて近づかないようにしましょう。
落ち着くために水やおやつをあげると良いです。おやつを持って散歩に行くと他の犬とのトラブルを避けるのに役立ちます。
プレイバウに似た仕草
プレイバウと似ている仕草でも、意味が違っている場合があります。
勘違いしてしまわないように確認しておきましょう。
威嚇
プレイバウと少し似ているのが、威嚇するときの仕草です。
放置していたら争いが起きて事故が起きるかもしれません。飼い主は気づいたら犬を相手から遠ざけ、落ち着かせてください。
威嚇のときは飛び掛かりやすいように頭を低くして体を前に倒します。鼻にしわを寄せる、毛が逆立つ、尻尾がピンと立って振らない、唸り声をあげるなどが大きな違いです。
祈りのポーズ
プレイバウと同じく上半身を低くする「祈りのポーズ」と呼ばれる姿勢があります。これは腹痛のときにすると言われています。
しかし、広い場所なら体調の悪い犬はその場で寝てしまうため、この仕草をする犬はあまり多くないでしょう。人間も腹痛があるとお腹を下にして布団の上で寝たくなりますよね。
まとめ
犬にとって遊びとは、群れの中で争いを避ける手段です。犬は歳をとっても人間に世話をされるので子どもっぽいところもありますが、「遊びが大切である」と祖先から受け継いでいるのです。
他の犬や人間と触れあうときには、万が一のリスクを予測しておく必要があります。しかし、コミュニケーションは犬にとって必ず良い経験になります。飼い主さんは愛犬をよく観察して、安全に遊ばせてあげましょう。