犬の世界にもいじめはあるのか
いじめの定義って難しいですよね。基本的には、自分よりも弱い者に肉体的または精神的な苦痛を与えることなのではないでしょうか。このようないじめが犬の世界にもあるようです。
ただ、いじめられている側の犬が(これはいじめだ)と感じているかどうかは分かりません。いじめている側の犬もそれをいじめだと認識しているかどうかも分かりません。
犬同士で遊ぶ様子を観察し、明らかに嫌がっている様子の犬がいる場合、その遊びや行為を止める必要があるかどうかを判断しなければなりません。
多頭飼いをしている場合、飼い主の留守中にいじめが起きている可能性があります。急に怯えるようになったり、怪我をするようになったり、おかしな様子がある時はペットカメラを利用するなどして観察する必要があるかもしれません。
犬のいじめが起きる原因
新入り
常連犬ばかりが集まるドッグランに新入りの犬がやってきた時、いじめの対象になってしまうことがあります。
慣れずに不安や緊張を抱えてオドオドする新入りの犬に対し、執拗にニオイを嗅いだり追い回したりしてしまう犬がいます。明らかに怯えたり嫌がったりしている様子の時、人から見るといじめのように感じられてしまうことがあります。
これは多頭飼いのご家庭でも起こりえることなのではないでしょうか。
嫉妬
新しい犬が仲間入りした時、嫉妬心によっていじめが起きてしまうことがあります。
ドッグランでも多頭飼いでも起こりえることです。周りの人がみんな新しく仲間入りした犬を歓迎し、可愛がりますよね。それに対して嫉妬してしまう犬は多くいます。飼い主が他の犬を可愛がることに嫉妬し、あっちに行けよ!と威嚇して追い払う犬もいますし、攻撃的な態度を取ってしまう犬もいます。
嫉妬はいじめの原因になるだけではなく、わがままや問題行動の原因にもなることがあります。
犬の「いじめ」と「じゃれ合い」の違いを見極める方法
噛む力
じゃれ合いをする時、お互いを甘噛みすることがあります。歯をむき出しにしたり、低い唸り声を上げたりすることがありますが、噛む力が甘噛みなのであれば威嚇や怒りの気持ちはありません。
甘噛みは犬同士のスキンシップやコミュニケーションの手段でもあります。
しかし、1カ所を噛んだまま放そうとしなかったり、相手の犬が甲高い悲鳴を上げたり、明らかに噛む力が強いと分かる時はすぐに引き離すようにしてください。
飼い主の声に反応するかどうか
いじめなのかじゃれ合いなのか判断が難しく感じた時は、愛犬の名前を呼んでみてください。反応して顔を向けたり、しっかりアイコンタクトできたり、飼い主の元に戻ってくることができれば問題ありません。
飼い主の声も届かないほど集中している時は、いじめや喧嘩である可能性があります。
犬のいじめを起こさないための対策
多頭飼いによるいじめを起こさないためには、先住犬を最優先することです。
これまでにドッグランやお散歩など他の犬との交流があるはずです。他の犬に対する愛犬の様子や態度はどうでしょうか。積極的に交流したり遊んだりしているでしょうか。仲良くできる犬もいれば苦手な犬もいるのではないでしょうか。
他の犬を撫でたり可愛がったりする飼い主に対して、愛犬が嫉妬することはありませんか?
ドッグランでのいじめを起こさないためには、とにかく愛犬から絶対に目を離さないことです。飼い主同士の会話に夢中になりすぎたり、スマートフォンばかり見ていたり、いじめや喧嘩は飼い主の目が離れた隙にいじめが起こりやすいです。
まとめ
犬の世界でのいじめは、人の世界のいじめと同じように、肉体的または精神的な苦痛を与えることがあります。
いじめられたことがトラウマになってしまった犬は、他の犬を見るだけで怯えるようになり、散歩に出ることさえ難しくなってしまうことがあるかもしれません。