犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ姿はよく目にしますよね。ドッグランでは、おしりを嗅ぎ合う犬の列ができていたり、お散歩の途中で出会う犬同士でおしりを嗅ぎ合ったりします。
そして、犬の鼻が濡れているのは、ニオイ分子をとらえるためであるとされています。鼻腔の上の方にある皮膚には嗅細胞があり、その細胞によってニオイをとらえ、電気信号によって脳へと送られます。
では、犬は他の犬のおしりを嗅ぐことで、どのような情報を嗅ぎ取っているのでしょうか。ぜひ一緒に考えてみましょう！
1.肛門嚢からの分泌物のニオイを嗅ぎたい
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由は、その犬の肛門嚢からの分泌物のニオイを嗅ぎたいからです。その分泌物にこそ、その犬の情報が詰まっています。
「肛門絞り」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。肛門嚢に溜まってしまった分泌物を排出する手助けをするための処置です。基本的には獣医師やトリマーが行いますが、飼い主にも処置することは可能です。
ただ、とんでもなく強烈なニオイがします。分泌物が手に付くと、しばらくニオイが取れません。強烈なニオイの分、色んな情報源になるものなんだろうなと思います。
2.発情しているかどうかを確認するため
オス犬が他のメス犬のおしりを嗅ぐ理由は、そのメス犬が発情しているかどうかを確認するためです。
実はオス犬には発情期がありません。発情しているメス犬のフェロモンのニオイを嗅ぐことで発情します。
そのため、発情期を迎えているメス犬のお散歩は、なるべく他の犬と接触しないように注意してあげてください。ドッグランは利用しないのが基本的なマナーです。
3.性別を確認するため
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由は、その犬の性別を確認するためです。
避妊や去勢をしているか、していないかに関係なく、相手の性別を確認することができます。犬にも同性の方が相性が合う場合があれば、異性の方が相性が合う場合もありますよね。
「うちの子、メス同士（オス同士）では喧嘩になってしまうんです…」という話を飼い主から聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
4.年齢を確認するため
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由は、その犬の年齢を確認するためです。
なぜ年齢を確認する必要があるのかというと、その犬が成熟しているかどうかを確認する必要があるからです。交尾や繁殖のためであると思います。
子孫を残さなければならないという本能によって確認したいのでしょう。
5.体調を確認するため
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由は、その犬の体調を確認するためです。
「この子は今体調が悪いんだ」と嗅ぎ取れば、心配で寄り添ったり、吠えて飼い主に知らせたりすることがあります。
「愛犬によって自分がガンであることに気づくことができた」という話があります。ガンを探知することができる犬がいるとされていますが、ガン細胞独特のニオイを嗅ぎ取ることができるようです。
相手が人である場合はおしりを嗅ぐことはありませんが、相手が犬である場合はおしりを嗅ぐことで体調を確認することができ、犬が犬の病気を発見することもあるのではないでしょうか。
まとめ
犬が他の犬のおしりを嗅ぐ理由を5つ解説しました。
- 肛門嚢からの分泌物のニオイを嗅ぎたい
- 発情しているかどうかを確認するため
- 性別を確認するため
- 年齢を確認するため
- 体調を確認するため
犬にとって情報を嗅ぎ取るための他の犬のおしりを嗅ぐ行為ですが、全くしない犬もいます。嗅がれることを嫌がって怒る犬もいます。
無理に嗅がせる必要はありませんので、犬同士の様子を見ながら飼い主が判断してください。
