犬がケージやクレートから出てこない時の心理5つ
「犬は自由に行動できた方が喜ぶはず」というイメージを持っていると、ケージやクレートに閉じこもっている姿を見ると不安になるかもしれません。また、愛犬が急に中から出てこなくなったり、飼い始めたばかりの犬がなかなか出てこなかったりする場合も心配になりますね。
そんな時は、犬の気持ちから原因を探ってみましょう。ここでまとめた、犬がケージやクレートから出てこない時の心理5つを参考にしてみてください。
1.外は怖い
犬が中に閉じこもってしまう原因として考えられるのが、「外は怖い」という心理です。ケージやクレートから出ると不安な気持ちに襲われる、または以下のような何らかの犬にとって怖い経験をしたことが影響しているのかもしれません。
- 子供が騒いでいる
- 誰かが大声でケンカしている
- 工事の音がする
- 歩きにくい
- 外に出て怒られたことがある
とくに保護をした犬は、過去のトラウマから外に出たがらないケースが多いです。犬が怯えた表情を浮かべているなら、その可能性が高いと考えられます。
2.寒くて出たくない
犬も人間と同じように「寒いから動きたくない・・・」と思ったりします。毛に覆われた犬は一見すると寒さに強そうに見えますが、シングルコートの犬はブルブル震えることが多く、ダブルコートの犬でも室内飼いの影響から寒さに弱くなっている傾向があります。
突然ケージやクレートから出なくなった時は、室温の確認をしてみましょう。冬場だけでなく、夏場はエアコンが効きすぎて冷えることもあります。老犬であればなお、室温調整には気をつけたいですね。
3.安心できる場所だから
犬がケージやクレートから出てこないことを、ネガティブに捉える必要はありません。「居心地がいい」「まだ寝ていたい」「のんびりしたい」という気持ちがある犬は、飼い主さんに呼ばれても無視することがあります。
ケージやクレートを「安心できる自分の居場所」と犬が認識することは、とてもいい傾向です。もともと犬は洞穴のような狭い場所で生きていた動物なので、多少ケージやクレートに引きこもっていても大きな心配をすることはありません。
4.お気に入りのものを隠しているから
ケージやクレートの中にいる愛犬に声をかけると、よそよそしい表情でこちらを伺っている・・・。そんな時はお気に入りのものを隠しているのかもしれません。その犬にとってスペシャルな食べ物、飼い主さんのにおいがついた靴下、お気に入りのおもちゃなどを必死に隠している可能性があります。
そんな時は「絶対に取られたくない」という気持ちが働いているので、飼い主さんが呼んでも出てこなくなります。
5.体調が悪い
心配したいのが、ケガや病気を患っているから出てこなくなる時です。犬は不調を抱えると「弱みを見せたくない」という気持ちが働くため、引きこもることがあります。
また、年を重ねた犬は疲れやすくなるため、寝る時間が少しづつ増えていきます。愛犬の動作がゆっくりになってきたら、それはシニア期を迎えたサインと捉えてみてください。
犬がケージやクレートから出てこない時の適切な接し方
では、愛犬が呼び出しに応じてくれなかったり、1日中引きこもってしまったりした場合はどうすべきでしょうか?突然出てこなくなった場合も心配ですよね。そのような場合は、犬がケージやクレートから出てこない時の適切な接し方で対応しましょう。
まずは、ケガや体調不良がないか確認します。急に出てこなくなり、食欲もなく様子がおかしいという場合は、かかりつけの獣医に相談しましょう。ケガや病気の疑いがない場合であっても、犬を無理やり引き出してはいけません。犬は「ほっといてほしい」と思っているので、まずはそっと見守ります。
もしかすると部屋が明るくて眠ることができず、飼い主さんが起きている間に寝てしまっているのかもしれません。犬が過ごす環境を見直し、騒音や明るさや温度管理を再度チェックします。
ケージやクレートは開けっぱなしにしておき、犬が自ら出てきたら褒めてあげましょう。自分から出てくるまで呼びかけたり、おもちゃやおやつで釣ったりするのはあまりよくありません。具合が悪くない限り、静かに見守ってください。
まとめ
犬が引きこもってしまうと飼い主さんとしては心配になるものですね。でも、犬が安心して過ごしているならいい意味として捉えて大丈夫です。
トラウマや体調不良がある場合は、それぞれ適切な接し方で対応していく必要があります。いずれも、ケージやクレートがその犬にとって居心地のいい場所になることを目指して、飼い主さんはこれからも見守ってみてください。