犬の天敵『ノギ』ってなに?
散歩中の犬の天敵、それは『ノギ』です。
ノギは、イネ科の植物にある小穂の先端についている「突起」のことをいいます。道端や空き地に自生する雑草には、ススキなど、ノギがついているものが多くあるのです。
ノギには鋭い棘があるため、人間の服や動物の体にくっつく性質があります。特に初夏になると、成長した植物のノギによる被害が多くなります。
では具体的にノギは、犬にどんな被害をもたらすのでしょうか?
ノギが超危険な3つの理由
1.目に刺さる
散歩中、犬の目にノギが刺さってしまうことがあります。ノギは棘状であるため、目に入った犬は激しい痛みや異物感を覚えます。草むらに入った後に目をしきりにこする、痛がるといった場合には、ノギが原因の可能性が高いでしょう。
ノギが目に入ると、ノギそのものや強く掻くことによって、炎症が起きたり、角膜に傷ができたりしてしまいます。最悪の場合は失明することもあるようです。目が赤くなっている、目ヤニが多い、しきりにこする、目が開かないなど犬の目に異変があれば、すぐに動物病院に行ってください。
2.足に刺さる
犬に次のような症状がある場合、足にノギが刺さっている可能性があります。
- 指間炎が治らない
- 足をしきりになめる
- 赤い
- 血が出る
犬の足は毛で覆われているため、パッと見ただけでは、ノギが刺さっているのがわからないことが多いです。刺さったままになっていると、犬が舐めて炎症を起こし、症状が悪化する場合もあります。
散歩に行ったあと、犬が足を気にする、痛がるなどがあれば、ノギの存在を思い出してみてください。ノギが刺さっていて簡単に抜けそうに無いときは、無理に抜こうとはせず動物病院へ行きましょう。
3.耳の中に入る
散歩中に犬が急に興奮した様子で頭を振る、耳を掻く時には、耳の中にノギが入っていることがあります。敏感な部分である耳にノギが入ると、違和感、痛みで犬は暴れてしまうかもしれません。そうなると、飼い主が耳の中を覗くことも難しいでしょう。
耳になにか入った様子がある場合には、すぐに動物病院へ行ってください。耳の異物を放置すると、炎症を起こしたり、聴力が低下する恐れがあります。耳の中の処置は、処置を安全に行うために麻酔や鎮静をかけて行います。できるだけ早く、犬の苦痛を取り除いてあげましょう。
まとめ
犬の天敵である『ノギ』についてご紹介しました。ノギは身近にある危険な植物です。
どこでも生えているノギには、次のような対策を取りましょう。
- 雑草がある場所は犬を歩かせない
- 散歩後は犬の足をチェックする
- 犬用の靴をはかせる
草むらを探検するのが大好きな犬も多いですが、危険な植物が潜んでいるということは知っておきましょう。愛犬を守れるのは、飼い主であるあなただけです。
愛犬が痛い思いをしないように気を付けながら、散歩を楽しんでくださいね。