犬は体の部位で気持ちを伝えていることがある
犬は私たち人間のように言葉を話すことができません。そのため、行動や仕草、表情、態度、そして体の部位の動きを使って相手に気持ちを伝えています。
体の部位の中では、前足の動きやしっぽの動き、耳の動きなどが特に気持ちを知る手がかりとして有名です。
少しでも愛犬の気持ちをもっと理解してあげたいと考えている方は、行動や仕草だけでなく、体の部位を使ったボディランゲージにも注目してみましょう。
犬が『耳』で飼い主に気持ちを伝えている時の5つのサイン
ここでは、犬が『耳』を使って気持ちを伝えている時のサインを5つご紹介します。飼い主さんだけでなく、他の人や犬に対して見せていることもあるので、飼い主として愛犬の気持ちを理解するための参考にしましょう。
1.耳をピンと上に立てている
耳をピンと上に立てている時は2種類の心理が考えられます。
怯えたり警戒している様子がない場合は、視線の先に興味を惹かれるものがあることが多いです。興味深い音が聞こえてきた、飼い主の行動が気になるといった時に、耳をピンと上に立てて情報を収集しようとしています。
飼い主が「散歩」「ごはん」など、興味深いワードを放ったときにこのような『耳』の状態を見せることがあります。
2.耳を前方に傾けて伏せている
耳を前方に伏せるように傾けている場合は、相手に対して威嚇の意を示しています。散歩中、他の犬が前方からやってきた時に耳をこのような状態にしている場合は注意が必要です。
目が合ってしまうと、吠えかかったり攻撃体勢に入ったりする恐れがあるため、早めにその場を離れたり、相手の犬から距離をとって行動したりしましょう。
3.ピンと立てた耳を前方に傾けている
体を硬直させ一点を見つめながらピンと立てた耳を前方に少しだけ傾けている場合は、何か不審な物音が聞こえたため、警戒していることが多くあります。
普段は聞きなれない音が外から聞こえてきたり、恐怖心を煽るような音が聞こえてきた時などに見せることが多くあります。飼い主は愛犬の気持ちを落ち着かせるため、気をそらしてあげたり優しく撫でてあげたりしましょう。
4.脱力したように耳をペタッと後ろに寝かせている
だら〜んと脱力したように耳をペタッと後ろに寝かせるように倒している時は、犬がリラックス状態であることを示しています。
のんびりと休んでいたり眠っている時に見せることが多く、耳が後ろにペタンと倒れている場合は触れたり声をかけたりせず、そっと見守ってあげてください。
5.耳を後ろへ傾けて強張っている
耳を後ろへ傾けている場合であっても体が硬直するように強張っていたり、姿勢を低くかがめて後退りしていたりするならば、それは視線の先に警戒する存在があることを意味しています。
他の犬や人、あるいは「怖い」と感じる対象があるため、不安や恐怖といった緊張状態にあることを示しているのです。
少しでも気持ちを落ち着けるために、その日は散歩ルートを変更したり気を紛らわすために声をかけたり撫でてあげたり、おもちゃで遊んであげるなどの対応をとりましょう。
まとめ
いかがでしたか。今回紹介したように犬の『耳』の動きだけでも、大まかな心理を読み解くことができます。飼い主に気持ちを伝えようと訴えかけていることもあるので、他のボディランゲージと合わせて読み解きましょう。