犬に『帽子』って必要?メリット・デメリットを解説

犬に『帽子』って必要?メリット・デメリットを解説

服を着た犬を見かけることは度々あっても、帽子を被った犬を見かけることはあまりないかもしれません。しかしちゃんと、犬用の帽子もあります。犬用の服がそうであるように、犬用の帽子にもメリットとデメリットがあります。この記事では、犬に帽子を被らせるメリットとデメリットについて解説します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬に帽子は必要?

黒いキャップを被ったジャックラッセルテリア

犬用の服ほど広く浸透していませんが、犬用の帽子もあります。犬の帽子は耳が出せるように2つ穴があり、顎の下でマジックテープやベルト、ゴム紐などで固定できるようになっています。

犬の帽子の種類は豊富で

  • ニット帽
  • 麦わら帽子
  • ベレー帽
  • 野球帽
  • サンバイザー

などがあります。素材もいろいろあり季節に合わせて選ぶことが可能です。

「犬に帽子なんて必要なの?」と思う人は少なからずいると思いますが、健康な犬に帽子は必ずしも必要なものではありません。愛犬に帽子が必要かどうかは、帽子を被らせるメリットとデメリットを理解した上で飼い主さんが判断していいでしょう。

では、犬に帽子を被らせることにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?今回は、そのメリットとデメリットを解説していきます。

犬に帽子を被らせるメリットは?

ニット帽を被ったミニチュアピンシャー

1.紫外線対策になる

犬も人も紫外線をたくさん浴びると白内障が発症、または悪化するリスクが高くなります。白内障とは、目の中の水晶体が白く濁って視力が低下する病気です。

犬の目の水晶体は人と違って紫外線を通しやすく、人の目よりも紫外線によるダメージを受けやすいと言われています。帽子は紫外線対策として有効で犬の目を紫外線から守り、白内障の発症や悪化の予防に繋がります。

犬用のサングラスもありますが着用するのを嫌がる犬は多く、サングラスと比べると帽子のほうが犬に受け入れられやすいようです。

2.熱中症対策になる

犬は全身が被毛で覆われている上に、全身に汗をかいて体温調節することができないため、人よりも熱中症になりやすいです。そのため高温多湿となる夏場は、愛犬を熱中症から守る対策が必須になります。

早朝や日没後の涼しい時間帯に散歩へ行き、日中はエアコンの効いた涼しい室内で過ごさせるのがベストでしょう。

しかし夏の間中ずっとそのように過ごすというのは、あまり現実的ではありません。愛犬と一緒にアウトドアレジャーへ出かけることもあると思います。そのようなときに通気性や冷感性のある素材の帽子を愛犬に被らせれば、熱中症対策に繋がります。

3.寒さ対策になる

犬は寒さに強いイメージがありますが、小型犬種やシングルコート犬種などは寒さに弱いです。また今は室内飼いが主流になっているため、犬種を問わず寒がりな犬が増えています。

寒さに弱い犬種や寒がりな犬にとって冬場の散歩はつらいものです。暖かい室内と寒い屋外との寒暖差で体調を崩してしまうこともあるので、防寒対策をしてあげたほうがいいでしょう。暖かい素材の洋服を着せることはもちろん、帽子を被らせることも防寒になります。

4.ケガ予防になる

散歩中に愛犬がにおい嗅ぎに夢中になって茂みや植え込みに入ってしまうと、目や頭部に思わぬケガをする可能性があります。

例えば、茂みや植え込みに先の尖った小枝などがあった場合、帽子を被っているだけで頭部に傷を負うリスクが軽減します。また帽子につばが付いていれば、犬の大事な目を守ることもできるでしょう。つまり犬の帽子はケガの予防にもなるのです。

犬に帽子を被らせるデメリットは?

麦わら帽子を被った柴犬

1.ストレスになることがある

服を着るのを嫌がる犬は少なくありませんが帽子も同じです。犬には元々服を着たり、帽子を被ったりする習慣がないので当然と言えるでしょう。飼い主さんはよかれと思って愛犬に帽子を被らせても、それが愛犬のストレスになってしまうかもしれません。

愛犬が帽子を嫌がる素振りを見せる場合は、無理に被らせるのはNGです。服も帽子も愛犬の様子を見ながら、少しずつ慣らしていくことが大切です。

2.視界を遮ることがある

犬それぞれ耳の形や頭の大きさが違うため、愛犬にピッタリサイズの帽子を探すのは案外難しいものです。大体のサイズで愛犬の帽子を購入したものの、実際に被せてみるとが愛犬には大きくて目が隠れてしまう場合、視界が遮られて危険です。

犬用の帽子は愛犬の顔まわりや頭まわり、耳の間の長さなどを正確に測り、しっかりフィットするものを選んであげましょう。

3.『飼い主のエゴ』と思われる可能性がある

犬用の服も、帽子と同じように紫外線対策や防寒対策などとして役立ちます。しかし愛犬を紫外線や寒さから守るために服を着せていても、「犬がかわいそう!」「虐待だ!」と考える人はいます。

おしゃれが目的で服を着せているわけではないのに『飼い主のエゴ』と思われてしまうことがあるのです。犬用の帽子は犬用の服よりも一般的な認知度が低いので、服以上にそう思われる可能性が高いでしょう。

犬用の服や帽子の役割について、もっと広く知れ渡ってほしいものですね。

まとめ

青いキャップを被ったチワワ

今回は、犬に帽子を被らせるメリットとデメリットについて解説しました。帽子を被ることで紫外線やケガから愛犬の大事な目を守れるというのは、大きなメリットと言えるでしょう。しかし一方で、いくつかデメリットもあります。

メリットもデメリットも理解した上で愛犬に帽子を被らせたいと思うのなら、サイズの合った被り心地のよいものを選んであげましょう。機能性に優れ季節に合った素材の帽子であることも大切です。また愛犬が帽子を被るのを嫌がる場合は、無理強いをしないように注意しましょう。

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