犬が狭い場所に入りたがる心理
1.安心できる
犬が狭い場所に入りたがるのは、安心できるからです。
犬の祖先とされているオオカミにもよく見られる行動なのですが、犬がまだ野生であった頃、地面に巣穴を掘り、仲間と身を寄せ合って生活していました。お互いを守るためでもあり、安心を得るためでもあったのではないでしょうか。
人間から安全で快適な寝床を与えてもらえるようになった現代の犬にも名残りがあり、犬の本能的に安心できる場所として狭い場所に入りたがるのではないかと思います。
2.不安なことがある
犬が狭い場所に入りたがるのは、不安なことがあるからです。
先にお話しした通り、狭い場所は犬にとって安心できる場所です。不安なことがある時、狭い場所に身を隠しながら心を落ち着かせたいと考えているのではないでしょうか。
例えば、地震が起きた時や雷が鳴った時、怖がって狭い場所に入りたがることがあります。安全な場所へ移動しなければ!身を守らなければ!という本能が働いたのです。
そのようなことがあった時は無理に出そうとせず、犬が自ら出てくるまで見守ってあげるとよいと思います。
3.体調が悪い
犬が狭い場所に入りたがるのは、体調が悪いからです。
お散歩やごはんの時間になっても狭い場所に入ったまま出てこなくなってしまうことがあります。無理に出そうとすると威嚇したり怒ったりするかもしれません。
お腹がきゅるきゅる音を立てて鳴っていないでしょうか。嘔吐や下痢はなくてもお腹を壊している可能性があります。不快感や痛みがあるのではないでしょうか。
また、怪我をしている可能性も考えることができます。痛みがあり、その痛みに耐えるために狭い場所を選んで身を隠しているのです。
人間のように体調が悪い時や怪我をして痛みがある時は病院に行こうという感覚が犬にはありません。治るまで身を隠して耐えるしかないのです。身を隠すのは、弱っている隙を狙う敵に襲われないようにするためです。
食欲がないのであれば無理に食べさせる必要はありませんが、もしも嘔吐や下痢を繰り返す場合には脱水症状の心配があります。お水も飲んでくれない時は病院へ急ぎましょう。
4.ひとりでゆっくり眠りたい
犬が狭い場所に入りたがるのは、ひとりでゆっくり眠りたいからです。
狭い場所に隠れるようにし、飼い主や家族の視線から逃れないのではないでしょうか。今は構ってほしくないよというサインでもあると思います。
あまりにも長時間狭い場所にいることを心配する時は、おやつで誘き寄せてみてください。おやつを食べる元気があれば大丈夫です。
体が痛くならないのかな?と心配されることもあると思います。犬がその場所を好んでいるようであれば、クッションやベッドは入らないでしょうから、小さめのラグやマットを敷いてあげてはいかがでしょうか。
5.自分では出ることができなくなってしまった
犬が狭い場所に入りたがる時、認知症の疑いがあります。
室内を徘徊するうちに狭い場所に入り込んでしまい、自分では出ることができなくなってしまったのです。
お留守番中、家具の隙間に入り込み、出ることができなくなって鳴き続ける犬もいます。帰宅した飼い主は大慌てですよね。鳴き声を近所から注意されることもあるそうです。
老犬になった時、認知症の疑いがある時、自分では出ることができなくなった時、狭い場所に入り込んでしまわないための対策が必要となると思います。ペットゲートやサークルを活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
犬が狭い場所に入りたがる心理を5つ解説しました。
- 安心できる
- 不安なことがある
- 体調が悪い
- ひとりでゆっくり眠りたい
- 自分では出ることができなくなってしまった
犬は安心できる場所として本能的に狭い場所に入りたがることがあります。くつろぐことや休むことが主な目的です。
どうしても出てこようとしない時は、不安を感じるような要素がないか、体調が悪いのではないかなど、見極める必要がありそうです。