犬は耳の動きでも気持ちを表現している!
犬を見慣れてくると(今は嬉しいのかな?怖いのかな?)などの気持ちを予想できると思います。目や口が特に表情が出やすいですが、耳もそのひとつです。
しかし耳だけで気持ちを判断するのは難しいでしょう。耳が立つ、下がるといった同じ動きでも、実は全く逆の意味にある場合があるからです。
耳で表す感情は目や口、尻尾などとセットで読み取ることが多いです。たれ耳の犬は変化がわかりにくいですが、よく観察してみてください。
犬の耳の動きでわかる心理
1.嬉しい・楽しい
嬉しい・楽しいなどの良い感情のとき耳は後ろに倒れ、耳と耳の間が広くなります。立ち耳の犬なら頭を撫でられると耳が下がり、撫でやすくなります。
口は開いていることが多く、口角が上がって柔らかい表情を見せます。尻尾を振って人間に甘えてくることもあるでしょう。
飼い主やよく遊んでくれる人など、信頼できる相手に見せる仕草です。耳が後ろに倒れるほど服従・友好を示し、あなたを攻撃しませんという意味になります。
2.集中
集中しているとき耳はピンと立ち、周囲の物音をよく聞こうとします。この場合は嬉しいときでも警戒しているときでも見られます。
よく遊んでくれる人の車が来たとき、犬はあれもしかしてと期待し、耳が立ちます。口は開いていることが多く、目もキラキラして出迎える準備をします。
また寝そべっている犬に呼びかけると起きないけれど、耳だけ声がした方向に動くことがあると思います。これも信頼している相手に見せる愛情表現です。
知らない音がして警戒するとき、耳を立てて音をよく聞き、口を閉じて固い表情になります。他に毛が逆立つ、尻尾が下がるなどの違いがあります。
3.恐怖・不安
恐怖を感じるときに耳は下がります。嬉しい・楽しいときと似ていますが、尻尾が下がる、姿勢を低くするなどが大きな違いです。恐怖が大きくなると鼻にしわをよせて噛みつくこともあります。
苦手な音やものがあったり、体調が悪かったりするとこのような仕草をします。体調不良が不安の原因になっているかもしれないので、様子がおかしい場合は動物病院を受診しましょう。
4.威嚇
威嚇のときには耳は前に倒れます。耳が前に行くほど自信があるという意味になり、相手に自分は強いんだと示していることになります。
鼻にしわを寄せて犬歯を見せることもあり、全体的に険しい表情になります。他の犬や人にこのような仕草をしていたら、トラブルが起きる前に相手から離してください。
耳は犬にとって大事な部位
人間は耳を動かすことが難しいですが、犬は耳の周りの耳介筋が発達しています。左右の耳を別々に動かすこともでき、大量の音の中から必要な音を拾うことも可能です。
たれ耳の犬は変化がわかりにくいですが、よく観察すると耳のつけ根が上がったり下がったりと同じ動きをします。
近年の研究では犬の脳にも感情があることが確認されています。言いたいことがあると、必ず犬は飼い主さんに訴えてきます。
感情表現をしたり音を聞き取ったりと、耳は犬にとって重要な部位です。飼い主さんは犬の耳の動きの変化を見逃さず、よくお手入れをして大事にしてあげてください。
まとめ
人間は成長と共に1人で生きていけるようになりますが、犬は大人になっても飼い主に世話をされて暮らします。
そのため、いつまでも甘えたいという気持ちが残るかわいらしい動物です。犬の気持ちを読み取り応えてあげると、もっと表情豊かになります。歳をとってもたくさん甘えさせてあげてください。